最新情報

2015/08/4

2R(リデュース・リユース)の取組みについて

本日午後1時過ぎより環境生活委員会が開催されました。
その中で「2R(リデュース・リユース)の取組みについて」質問させていただきましたので、その全文を公開させていただきます。
--------------------------------------------------

リサイクルよりも優先順位の高い2R(リデュース・リユース)については、平成25年5月に国が策定し「第三次循環型社会形成推進基本計画」において、特に、リユースについては主要な循環型産業の一つとして位置付け、リユース品が広く活用されるとともに、リユースに係る健全なビジネス市場の形成につながるように取組みを進めることとしています。

 

先ごろ、環境省では、この取組の一環として、全国の市町村へのリユースの展開・波及の観点から、6つの効果的な推進方策を示し、市町村におけるリユースの取組方法やこれを実施・展開する際のポイント等を整理した「市町村による使用済製品等のリユース取組促進のための手引き」を策定し、今後、都道府県を通じて、市町村に対して同手引きの情報提供を行い、市町村におけるリユースの取組の推進を図っていくとの報道がありました。

 

そのような中にあって、北海道では、平成22年4月に策定した「北海道循環型社会形成推進基本計画」の中間見直しを、平成26年度に実施しています。その中で、循環型社会の着実な形成に向けて、引き続き、道民やNPO、事業者等と連携・協働のもと、それぞれの地域特性に応じた取り組みを進めることとし、特にリデュースとリユースの2Rの取組みをより一層推進するとされています。

 

そこで、北海道としての2Rの取組状況などに関して質問させていただきます。

 

  1. まずは、北海道として、特に2Rの取組をより一層推進することとした理由について伺います。
  2. リユース取組状況についてですが、手引きによると、環境省が平成25年に実施した調査では、回答のあった全国1230市区町村のうち、例えばリユースに取り組んでいたと回答されたのは、325自治体で全体の4分の1程度に留まっておりますが、道内の市町村における2Rへの取組状況はどのようになっているのか伺います。
  3. 北海道は、道内でリユースの取組を高めていく上で、どのような課題があると考えているのでしょうか
  4. リユース事業者は、道の計画を確実に推進するにあっては不可欠な主体であることは明らかであります。協会のアンケート調査等によりますと、使用済製品等を「売る」「お金に換える」ことが出来るという動機づけが住民によるリユースの行動に大きく繋がっているとされており、その場所が「近く」に「身近」にあることで、その行動が高まってくると分析されているとのことでした。リユース率を高めていくためには、まだまだ官民一体となって出来ることが多いのだと実感させられたところでもあります。道は、市町村が事業主体として、個々にリユースを進めるための保管スペースやノウハウ・人手不足などの課題の根本的な解消に力を入れることよりも、各市町村や北海道民へ2Rの取組の推進を広く促すことと併せて、民間事業者がより健全なビジネス市場として形成・参画・活性化出来るように積極的に環境を整えていくことこそが、その役割として必要なのであります。そこで、民間事業者の活用について、道のお考えをお聞かせください。
  5. また自治体が発行している広報誌に積極的にリユースショップのリストを掲載することが、その利用を高める効果が高いとの報告もあり、過日、恵庭市で取り組みがなされた際には、その反響が大きかったものと伺っています。日本リユース業協会に所属する大手企業では、新品とリユース品の金額で比較すると、車の場合、中古車としてリユースされている率が31.1%であるのに対して、生活用品などのリユース率が6.7%に留まっているのが現状とされており、まだまだ活用が見込まれる分野と位置付けられているそうです。
  6. 最後に、先日、リユース業経営者と面談した際に出てきたアイディアなのですが、北海道民に身近にあるリユース事業者の活用を後押しさせていただくためにも、例えば、北海道が毎年発行している「3Rハンドブック」の最新版の発行の際に、業界団体に編集時よりご協力を賜り、より実情に即した2R促進を強調できる内容のものとすることや、共同で周知ポスターを作製し、自治体の各施設のみならず、リサイクルショップなど広く掲示させていただくこと、更にはこの活動の展開やキャンペーンなどを協働させていただくことなど、北海道民に対して2Rの啓発を積極的に行っていく方策が考えられます。(強く要望させていただきます。)これらを踏まえて、北海道では2Rの推進に関して今後どのように取り組んでいくのかお聞かせください。

 

各答弁をいただいたところではありますが、もう一点指摘させていただくこととします。

本件も含め、行政が関わる取組みの場合、往々にして民活の議論がなされることと思います。

公正・公平を是とする行政としての姿勢を理解できない訳ではありませんが、むしろ、より民間の活力を積極的に取り込んだ取組みの効果は、その目的の実現性をより高みへと導くことが出来るものと考えています。

北海道が未来に渡って「勝ち組」となっていくためには、国の方針に基づく横並びな地方施策を展開することだけでは、その限りは明らかなのであります。

北海道らしさを活かした、北海道の強みを生かした、道内事業者の気概を十二分に発揮し活躍していただける施策を推進していただくためにも、北海道庁として官民の垣根を越えた謙虚な政策の実行者であっていただきたいと思うのです。先に述べた「ハンドブックの編集」や「共同ポスターの作成」など比較的取り組みやすい協働については、是非にでも実現させていただけますようにお願い申し上げて、この質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

--------------------------------------------------