活動レポート

2018/12/5 - 最新情報

平成30年 北海道議会第四回定例会 一般質問 「新エネルギー導入の加速化について」「事業継続計画等について」

平成30年第4回定例会 一般質問

 

●新エネルギー導入の加速化について

新エネルギー導入の加速化については、会派や定例会、委員会を問わず、様々に議論されてきたところでありますが、今回は、私が民間と実際に取り組みながら、具体的に感じた課題や問題点などを引き合いに出しながら質問を展開します。

 

 

  エネルギー地産地消スタートアップ支援事業について

(1)支援事業の状況について

まず、「エネルギー地産地消スタートアップ支援事業」の状況について伺います。

 道は、昨年度の「新エネルギー導入加速コーディネート事業」に続き、本年度「エネルギー地産地消スタートアップ支援事業」を行っています。

 まず、本事業のこれまでの経過と、本年度事業の状況について伺うと共に、成果について伺います。

 

<答弁>

地域に対する支援事業についてでありますが

 

〇 道では、身近な地域で自立的に確保が可能なエネルギー資源を

効果的に活用する取組が、より一層、道内各地で進められるよう

エネルギーの地産地消に関するコーディネーターを

希望する市町村に派遣し、必要な助言や情報提供を行っているところであり、

昨年度は14市町村に対し、今年度は、これまでに10市町村への派遣を実施し、

  引き続き、派遣要請を受け付けているところ。

 

〇 これまでの派遣により、調査資料の作成や地域の合意形成に向けた支援を行い、

八雲町では新エネルギー導入に向けた設計に着手するといった

市町村の取組が促進されているところ。

 

(2)市町村の実態について

次に、調査対象となっている市町村の実態について伺います。

市町村が具体的な取組みに至れない理由は、昨年度のコーディネート事業のアンケート結果からも判明しているように、資金不足と人材不足であることは明白です。

よって、道庁が自治体のみを相手に、いくら調査を続けて「つもり」を把握できたとしても、それが事業となって実現していくまでに至るには、遠回りな時間と労力が必要となってしまっているのではないでしょうか。見解を伺います。

 

<答弁>

市町村に対する取組についてでありますが

 

 道が行った、アンケート調査では、

 9割以上の市町村が補助金など費用面での支援を望み、

4割以上が専門人材の派遣などを望んでいるところであり、

 また、市町村からの聞き取りによると、

 導入検討を行う際の相談相手が分からないといった、

 専門人材の不足を挙げる例が多かったところ。

 

〇 道としては、こうした課題の解決に向け、

 市町村に対し、先進事例など必要な情報の提供や

事業推進に向けた専門的な知見に基づく助言を行うなどして

事業の掘り起こしを図っているところであり

こうした支援を通じ、身近な地域で自立的に確保できる

エネルギーの効果的な活用に向け、市町村が企業と連携して

取り組んでいけるよう、努めてまいる。     

 

 

(3)事業の対象について

次に、この事業の対象について伺います。

本事業は、自治体またはコンソーシアムが対象となっていますが、いま申し上げた通りに、自治体が新エネルギー事業に着手していくために必要な資金と人材は民間に在るのであって、この民間力をいかに活用できるのかが加速化のポイントになると考えます。

よって、本事業の役割は、自治体やコンソーシアムの意向調査に留まることなく、それらと新エネルギー事業を予定する民間事業者への意向調査を広く求め、それらをマッチングさせることによって、具体的な事業の実現を果たすことができるようになります。

知事は、本事業の対象者に民間企業を加えて、それらをマッチングさせることを事業の柱とすることで、より着手しやすい環境を生み出さなければなりません。

今回の提案についての見解を伺います。

 

<答弁>

新エネルギーの導入促進についてでありますが

 

〇 エネルギーの地産地消を推進するためには、

地域において自立的に確保が可能なエネルギー資源の

効果的な活用に向けて、民間企業の持つノウハウを活かすとともに、

地域が一体となって取り組むことが必要。

 

〇 このため、道では「地域新エネルギー導入コーディネーター」の

派遣により、市町村を中心に民間企業や団体を含む

コンソーシアムなどへの支援を行っているところであり、

本事業の実施にあたっては民間団体などを通じた周知を行い、

積極的な活用を促しているもの。

 

〇 道としては、本事業によるコーディネーターの助言を通じて、

民間企業を含めた、地域におけるエネルギー地産地消の取組の

掘り起こしなどに努めるほか、市町村に対し、民間企業の情報提供や

意見交換を行うなど、民間事業者の幅広い参入を促進しながら

新エネルギーの導入加速化を図ってまいる考え。

 

  エネルギー地産地消事業化モデル支援事業について

 次に、「エネルギー地産地消事業化モデル支援事業」について伺います。

道は、平成28年度に新エネルギー導入加速化基金を創設して、その財源を基として、平成29年度から、エネルギー地産地消モデル事業に取組み、これまでに5カ所の事業を採択してきました。

まず、本事業のスキームについて伺います。この事業の補助は、事業期間5年以内で、総額5億円とされています。

この事業は、モデル事業であるからこそ、さまざまなトライ&エラーを繰り返すことのできるものであらなければならず、道が高い確実性を求めるならば、それは「モデル」である必要はありません。

例えば、特定目的会社などの事業体が、使い勝手の良いモデル事業の補助金として、市町村に拠出することを前提とするならば、特定目的会社が必要とする用地代金や後の固定資産税等の減免資金として使うことが出来るように設えて、支給金額も1億円程度に圧縮することで、採択件数を増やすことの方が、本事業の目的である「導入の加速化」に資することになると考えています。次年度以降に向けた、事業の見直しが必要です。知事の見解を伺います。

 

<答弁>

モデル事業についてでありますが

 

 地産地消を促進するためには、地域における需要に

 見合った事業規模や効率的な設備設計などの検討をもとに

 地域が一体となって取組を進めることが必要。

 

 こうした事業化に至るまで時間を要する

 エネルギーの地産地消の取組を促進するため、

 道では、地域の特性に応じたエネルギー資源を効果的・効率的に利用し、

 エネルギーの地産地消の事業化に向けたモデルとなる取組に対し、

 複数年にわたり、継続的な支援を行っているところであり、

 こうしたモデル事業の推進とともに、

 

 設計や設備導入など取組の段階に応じた支援を行うなど

 地域や企業の皆様と連携しながら、

 エネルギーの地産地消の取組を全道に広げてまいる。

 

  自治体の現状について

 次に、道内自治体の現状について伺います。

 新エネルギー導入に向けて、地域が抱える課題は様々です。その地域資源を活用し、その地域の産業となり得る仕組みを構築しなければなりません。

 政策メニューとしての「新エネルギー導入の加速化」については、国や道によって優先順位高い政策として取り上げられ、交付金や補助金が付き易く、自治体にとって手の出しやすい政策であると捉えられています。

 一方で、過去にその地域で起きた環境問題や新エネルギー事業に対する失敗や破たん例などが、ブレーキを踏ませてしまっていることも強く感じたところです。

 

 自治体は、地域をまとめることができません。いわゆる「よそ者」に対する反応は、必ずしも歓迎の雰囲気になるとは限らないからです。

 

 先見の明がある首長自らが、先頭に立って政策をけん引する場合はまだしも、持ち込まれた施策として石橋を叩いても渡らない自治体をその気にさせていくことは、かなりハードルの高い作業となります。

 道もそうであるように、自治体でも部局を渡る政策・施策に対する縦割りな行政体質が、更にハードルを高くしていることも事実です。

 知事は、この現状をどのように捉えていて、自治体と一緒にどのように政策を更に推進させていく考えであるのか、また、必要とされる人材をどのように確保していく考えであるのか、見解を伺います。

 

 

<答弁>

新エネルギー導入に係る自治体の状況についてでありますが

 

 道内には、エネルギー資源に恵まれていながら

 必要な専門人材の不足や、相談先が分からないなどの理由で

 新エネルギー導入に向けた具体的な取組に至らない市町村もあり、

 地域の取組を促進するためには、専門人材の関与が必要と認識。

 

〇 このため、道では、希望する市町村に対し、

 「地域新エネルギー導入コーディネーター」を派遣し、

 エネルギー地産地消にかかる事業計画の策定や

 地域の連携体制の構築などの支援を行っており、

 地域省エネ新エネ導入推進会議やセミナーなどを活用し、

 地域の人材のノウハウ習得と交流促進に努めているところ。

 

    今後とも、こうした取組を通じて、

 地域における専門人材が育まれるよう取り組んでまいる。

 

  民間力の活用について

 次に、民間力の活用について伺います。

 これまで述べたように、新エネルギー事業に対する膨大な知見や経験は、民間にあるのです。国内に限らず欧州を先進とした世界に、実に興味深い実例が存在しています。

 国内における北海道の位置付けは、知事も「新エネルギー源の宝庫」として自負しているように、優位性が保たれているように、私も感じていましたが、視野を広げ、国内や世界の先進技術やビジネスモデルの視察等を通して学ぶと、むしろ道内における新エネルギー事業は、孤立した環境、いわゆる「ガラパゴス化」しているように思えてくるのです。

 

 新エネルギー源に恵まれているからこそ、知恵や努力が足りなくなってしまっているのが、北海道の現実であることを思い知らされています。

 国内や世界の新エネルギー事業に対する市場の投資欲は衰えていません。道内においても民間による多くの取組みや、旺盛な模索例をよく耳にします。

 新エネルギー事業に必要な設備費は決して少ないものではなく、中小規模事業者が安易に取り組めるものではありません。

 まして、系統接続の容量が極端に限られている道内事情にあっては、事業着手に欠かせない三種の神器と言われている用地と地域資源は用意できても、送配電線との接続がままならず、意欲はあっても断念せざるを得ない例を山ほど見聞きしてきました。

 自治体の積極的な本政策への着手を果たしていく為には、道によって、いかに民間が参入しやすい環境を整えていくかが鍵となります。

 これまで質問してきた内容も踏まえて、各事業の見直し、そして実質的な導入の加速化を実現させなければなりません。必要とされている視点を見定めた上で、事業の見直しが必要です。知事の見解を伺います。

 

<答弁>

新エネルギー導入に向けた取組についてでありますが

 

 本道に豊富に賦存するさまざまなエネルギーを活用し、

 活力ある地域社会の実現に寄与していくことは重要であり、

 新エネルギー導入加速化基金を活用し、

 民間のノウハウも活かした事業の推進を図るため、

 市町村のほか、市町村と団体、民間企業を含む

 コンソーシアムに対して支援しているところ。

 

 道としては、自立的に確保できるエネルギー資源を、

 熱や電気など多面的に利用する多様なモデルの創出を図るなど

 本道における新エネルギーの効果的な活用に向け、

 事業メニューの工夫なども行いながら、

 地域や企業の皆様と連携した取組を進めてまいる考え。

 

  系統接続について

次に、系統接続について伺います。

北海道内の系統接続状況については、道央圏の一部に限って系統接続が可能となっているのみで、道内のほぼ全域に渡って系統接続が出来ない状況が続いています。

これらの接続可否については、基本的に、北海道電力のホームページ等で公開されている地域別の「系統接続空容量一覧表」を参考にしながら、その接続箇所を担当する北海道電力の支店等で確認することとなります。

しかし、その一覧表に表されている空容量は特別高圧連系のものであり、高圧連系については「事前相談」の申し込みによって初めて知らされるものであり、事業者が事業検討をするにあたって右往左往しなければならないことが課題となっています。

また、本年10月1日から系統空容量一覧表の書式が全国的に変更されていて、改善は認められるものの、未だに道内における新エネルギー導入の加速化にとって、大きな障害になっていることは明らかです。

そのような中で、本年10月の報道によると、経済産業省は、再生可能エネルギーの核となっている太陽光発電の「固定価格買取制度」を大幅に見直すことを発表しています。

 

 

(1)空き容量の情報公開について

まず、空容量の情報公開の方法について伺います。

先ほど述べた空容量の情報公開の方法や事業着手を諦めた業者が放棄した容量については、早い者勝ちの状態で引き渡されているのが現状です。

これでは、いつまで経っても道内における新エネルギー導入の加速化が、鈍化したままとなってしまいます。

道は、国と北海道電力と協議を進めながら、事業者にとって分かりやすい空容量情報の公開を目指すことが必要です。見解を伺います。

 

<答弁>

送電線の空容量の情報についてでありますが

 

○ 国では、電力系統を利用している発電設備設置者にとって、

 系統に関する情報は極めて重要との考えに基づき

 「系統情報の公表の考え方」を示しているところであり、

 北電においても、この「考え方」に基づき、ホームページにおいて

 系統接続検討における参考資料として、

 「系統空容量マップ」と「系統空容量一覧表」を公開し

 現在、道内の多くの地域において

 系統接続に必要な空容量がないとしているところ。

 

○ 道としては、新エネルギーの導入に取り組もうとする

 事業者に送電線の空容量に関する情報を

 分かりやすく提供することは重要と考えており、今後とも北電に対し、

 空容量の情報公開を的確に行うよう求めてまいる。

 

(2)空き容量の有効活用について

次に、空容量の有効活用について伺います。

空き容量情報について、なかなか適切な情報が掴めない事業者に、公正で公平な機会を提供する役割が道にあると考えています。

よって、系統別の空容量と今後の国の方針や、事業着手断念によって出てくる空容量について、北海道電力任せにするのではなく、国と道も加わって一括管理し、系統接続権を先ほど論じたスタートアップ支援事業等で、その地域の市町村と民間企業等をつなぐことにより、導入の加速化を実現していくことが出来ます。

 例えば、私に言わせれば、その系統接続権を入札によって分配することができるのではないでしょうか。その落札金額については、北海道新エネルギー導入加速化基金に繰り入れて、道内における導入の拡大につなげることが出来ればよいと考えています。

入札については別の議論を待つことになりますが、少なくとも北海道電力だけに任せて、早い者勝ちにしておくことは好ましい状態とは言えません。見解を伺います。

 

<答弁>

新エネルギーの導入拡大についてでありますが

 

 本道では、メガソーラーに関する事業計画が急速に進む中、

 多くの地域で、系統接続に必要な送電線の容量が不足しているところ。

 

 このため、道では、系統容量の確保に向け、国に対し、

 太陽光などFIT認定済み未稼働案件の見直しなどを求める、

 地域資源を活用しながら取り組む出力変動の少ないバイオマス発電などの

 優先接続に向けた制度の早急な整備を働きかけているところ。

 

 加えて、本道の豊富で多様なエネルギー資源が、

 我が国全体のエネルギーミックスの実現にも貢献しうる

 との観点から北本連系線をはじめとする送電インフラの整備などを

 国に要請するとともに、北電に対し電力の安定供給と

 系統接続などをはじめ、再エネへの積極的な取組を求め、引き続き

 本道における新エネルギーの導入拡大に向けて取り組んでまいる。

 

 

  企業局による新エネルギー事業への取組みについて

 次に、企業局による取組みについて伺います。

 企業局では、水力発電による電気事業と工業用水道事業に取り組んでいることを承知しています。

私は、より積極的に事業展開を図るべきであると考えたところですし、その機会に恵まれていることを自覚しなければいけません。企業局は、自身でより稼ぎ出すことに注力することが必要です。企業局が抱える工業用水道事業における累積赤字は深刻さを増していて、将来的に発生することが避けられない管渠や管路、浄水場等の更新や改修といった資産的投資についても、膨大な費用が見込まれているところであって、それらの費用の工面に四苦八苦していることは自明です。

 

(1)積極的な事業展開について

まず、企業局による事業展開について伺います。

企業局が、自ら財源を確保する手段として事業の展開を図ることは、ひっ迫する道財政の負担軽減に直結することであり、なんら引き留められる理由が見当たらないのだと考えています。

あくまでも地方公営企業法の枠の中で、新エネルギー事業に取り組むこと、地域電源や地域資源の活用により、公的使命を果たすことが出来るように、固定価格買取制度を活用した電気事業や水道事業の展開を図ることが必要です。

その中でも、小水力やバイオマスなど比較的安定した、定格で稼働が可能な発電事業に取り組む考えはないのでしょうか。見解を伺います。

 

<答弁>

企業局による事業の展開についてでありますが

 

 これまで、企業局では、

 道内への電力の安定供給の一端を担うため電気事業を運営するとともに、

 産業のインフラとして工業用水を安定的に供給するため

 工業用水道事業の運営を行ってきたところ。

 

 こうした中、電気事業については、固定価格買取制度いわゆるFITを活用し、

 当面は安定的な収益を確保することが見込めるものの、工業用水道事業については、

 需要の減少などにより厳しい経営状況となっているところ。

 

 このため、企業局としては、将来に向け、

 より安定した経営基盤を確立するため、

 電気事業については、引き続きFITを有効に活用し、

 FITの適用を見込むことができる新たな電源開発についても

 検討するなどして安定経営に取り組んでまいるとともに、

 工業用水道事業については、より一層の収益の確保に向け

 電気、工水両事業の連携なども視野に入れながら、これまで取り組んでいなかった

 新たな分野についても研究を進める必要があると考える。

 

(2)熱エネルギーの活用について

次に、熱エネルギーの活用について伺います。

もともと水道事業で水資源を取り扱うことに慣れている企業局だからこそ、着手しやすいものに熱エネルギーがあります。発電時に発生する膨大な熱エネルギーを、水で転換して売熱することが可能です。熱エネルギーは、さまざまな施設で使用されていて、現状では化石燃料によって生み出されているものと承知しています。それを転換していくことも環境保全の観点から推奨されるべきことだと考えています。工業用水道事業を行っている工業団地内には、さまざまな企業が立地されています。顧客は既に存在しています。

バイオマス発電などよって生み出した電力を固定価格買取制度で販売し、同時に生み出されている熱力で工業用水を媒介とした熱エネルギーを隣接する企業に販売することが可能です。

是非にも、取り組んでいただきたいビジネスモデルであると考えていますが、見解を伺います。

 

<答弁>

熱エネルギーの活用についてでありますが

 

 現在、道内においては、上士幌町での家畜糞尿を主体とした

 バイオガスによる電気・熱供給や、南富良野町での、

 木質バイオマスによるバイナリー発電と熱供給など

 地域の再生可能エネルギーを利用した

 熱の有効活用を図る取組が進められていると承知しているところ。

                  

 企業局としては、今後とも持続的な経営を行いながら、

 再生可能エネルギーの利用を推進していくためには、

 これまで取り入れていなかった熱エネルギーの活用について、

 検討することも重要であると考えており、  

 今後、事業への導入可能性について検討するため、

 まずは、これらの取組をはじめ、様々な事例について、

 情報収集に取り組んでまいりたい。

 

(3)企業局の新たな役割について

次に、企業局の新たな役割について伺います。

私は、賦存していても活用できていない木質資源の代用として、畜産糞尿や食品残渣から製造できる発熱電向けのバイオマス燃料の製造など、ガラパゴス化が進んでしまっている道内の新エネルギー向け技術に、新たな活路を見い出す役割も、企業局にあるものと考えています。

例えば、畜産バイオマス発熱電に必要なメタンガスは、運搬することが出来ないために、酪農家などの原料調達先から、そう遠くないところでの場所を選択するしか出来ませんでした。

一方で、道央を中心とした都市部でしか系統接続は実現できませんが、そうしたところでは環境や臭気の課題などが付きまとい、事業の実現になかなか到達できない例が、山ほどあったことを承知しています。

しかし、私が先日視察してきた最新の技術によると、畜産糞尿や食品残渣、道路脇の雑草や街路樹を剪定した枝葉、さらに木質バイオマス資源として不向きとされるバークでさえも、バイオマス発熱電原料として加工することが可能であることが判りました。その原料はほぼ無臭化することができて、運搬することも可能です。この技術は、はっきり言って驚きでした。

さらに、既に固定価格買取制度で事業着手されていて、間伐材や未利用材などの木質原料確保に苦慮し、一般材や廃材、化石燃料混合を原料としている事業者が、この原料を使用する手続きを済ませることで、電力の販売価格が1.6~2.2倍程度にまで改善させることができることを確認しています。言わばこれは道内における革命にも等しい技術であると捉えています。

 いま紹介した新技術に留まることなく、工業試験場と連携することで、北海道に世界の技術を取り込み、稼ぎ出す役割が企業局にはあると考えています。見解を伺います。

 

<答弁>

 企業局の役割についてでありますが

 

 企業局では、自らが、電力を安定的に供給することはもとより、

 発電事業を通じて培った技術やノウハウを活用した

 地域の再生可能エネルギーの普及促進に取り組んできたところ。

 

 そうした中、増大する自然災害や環境保全の要請など、

 近年の社会情勢の変化にも適切に対応するためには、

 再生可能エネルギーの普及促進のための

 新たな技術や当局が取り入れていない既存技術などを

 活用していくことも必要であると考えており、

 企業局としては、今後、こうしたことについて、

 専門的な知識を有する試験研究機関などとも連携しながら、

 調査研究を行ってまいりたい。

 

 

(4)企業局が稼ぐ仕組みの必要性について

次に、企業局が稼がなければならない理由について伺っておきます。

これまで述べた中でも触れていますが、更新や改修に必要な費用や、赤字の総額は明確になっています。

しかし、その全てを税金で賄っていくほど道財政に余裕はありません。

 まさしく、企業局が自ら稼ぎ出して、それらに投資していかなければならないのです。

 よって、その全てではないにしても、しっかりとした計画や目標を持って、その必要額を稼ぎ出していくことを求めているのです。

 企業局はその使命を果たすために、地方公営企業法の枠の中で、胸を張って事業展開を実現させることが必要です。公営企業管理者の見解を伺います。

 

<答弁>

今後の事業展開についてでありますが

 

 近年、企業局を取り巻く経営環境は、

 電力システム改革や産業構造の変化などによる水需要の減少、

 施設の老朽化や耐震化に伴う更新投資の増大など、一層厳しさを増しており、

 安定した事業運営を行うためには、収益性の向上をはじめ、経営基盤の強化などを進め、

 議員ご提案のとおり、まさに稼ぐことが重要であると考える。

 

 一方で、再生可能エネルギーの普及促進に向けては、

 企業局自らが新たな事業に取り組むことも重要であると考えている。

 

 このため、企業局としては、既存の水力発電事業や工業用水道事業を

 安定的かつ効率的に運営していくことはもとより、

 「経済性の発揮」と「公共の福祉の増進」という

 地方公営企業法の経営の基本原則を踏まえた上で、

 再生可能エネルギーを活用した新たな事業も含めた

 様々な事業展開の可能性について、積極的に検討してまいりたい。

 

  道の役割と未来像について

 次に、道の役割と未来像について伺います。

道が推進している「新エネルギー導入の加速化」には、いまだ多くの大きな課題が山積しています。

道が掲げる政策を、道の力でのみ推進することは出来ませんし、民間の力のみで加速化させていくにも規制や制約が多い現状では、加速化までには至っていないのが現状であると考えています。

道は、なにが障害となっているのか、なにが留まらせる原因となっているのかを民間事業者と一体となって検証し、そのハードルを乗り越えていく手段を編み出す役割があるのだと信じています。

新エネルギーの分野にあっては、道の、より積極的な姿勢が必要です。自ら取組み、民間と一緒になって新エネルギー大国の実現を果たさなければなりません。

 民間がより参入しやすい市場づくりを実現させるための道の新エネルギー政策について、知事の新たな覚悟と決意を伺います。

 

<答弁>

新エネルギーの導入についてでありますが

 

 出力変動やコストなどの課題を有する

 新エネルギーの一層の導入拡大を図るためには、

 民間事業者等の幅広い参入を促進しながら

 地域の特性に応じた事業性のあるモデルを創出していくことが重要。

 

 本道は、系統に制約がある一方、バイオマスをはじめ身近な地域で、

 自立的に確保できるさまざまなエネルギー資源を有しており、

 道としては、今後、本道の特性や再生可能エネルギーの

 主力電源化を目指した国の動きを的確に捉えながら

 北海道を次世代の新エネルギーの活用に向けて、

 「多様な自立モデルの実証・実践の地」とするとの新たな考え方を加え

  新エネルギー導入加速化基金を活用し、地域に賦存する

 エネルギーを複合的に活用し熱や電気などの多面的な利用を

 図る取組の普及を進め、地域や企業の皆様と連携した

 エネルギー地産地消の取組を加速してまいる。

 

●事業継続計画等について

①道の事業継続計画について

  次に、道の事業継続計画についてであります。

 道は、地震をはじめとする大規模災害等により、道民生活に深刻な影響を与える事態が発生し、道自身が被災した場合にも、優先度の高い業務の継続などが可能となるよう「北海道庁業務継続計画」、いわゆる道庁版BCPを策定していますが、この計画で想定する災害は、札幌周辺の大規模地震や洪水となっており、道庁本庁舎が自然災害の直撃を受ける事態を想定したものとなっています。しかし、この度のような札幌から比較的離れた地域で発生した地震などをきっかけとする大規模停電も、道の業務継続に大きな影響を与えることが明らかとなりました。道では、現在進めている検証委員会の検証結果等を踏まえ、道の事業継続計画の見直しを行うものと考えますが、その際には、自然災害とは関係なく発生する可能性のある大規模停電も想定災害として位置付け、道の事業継続計画の実効性を高めるべきと考えます。道の見解を伺います。

 

<答弁>

道の業務継続計画についてでありますが

 

 道では、地震や洪水など大規模な自然災害を想定し、

 災害発生時における職員の参集体制や優先して行う業務などについて、

 北海道庁業務継続計画として定めているところ。

 

○ このたび発生した胆振東部地震では、

 地震に加え、道内全域に及ぶ大規模停電により、職員の登庁に支障が生じるなど、

 業務遂行にあたって、一定程度の影響が及んだところ。

 

〇 このため、道としては、今後、自然災害に加え、

 新たに大規模停電の発生についても想定するほか、

 来年度の早い時期にとりまとめられる災害対応の検証結果を踏まえ、

 速やかに業務継続計画を見直すとともに、様々な事象を想定し、

 訓練を繰り返し実施するなど、非常時において、

 必要な業務が的確に遂行できるよう努めてまいる考え。

 

②市町村の事業継続計画について

 次に、市町村の業務継続計画についてであります。

 市町村においても、道と同様に事業継続計画の策定を行っていますが、計画内容が不十分であったり、この度の大規模停電では、非常用電源がないか、あっても十分な機能を果たせず、業務継続に支障が生じたケースが相当数に上ったと聞いています。

 市町村は、自然災害等が発生した場合には、住民の避難や復旧・復興対策など災害対策全般の中心とならなければならない重要な機関であるにもかかわらず、非常時の備えが充分でないことは、憂慮すべき事態であるといわざるを得ません。職員数が限られる市町村では、BCPの策定まで手が回らないとの声も聞きますが、道は、こうした市町村の状況をどのように受け止め、今後どう対応していく考えか伺います。

 

<答弁>

市町村の業務継続計画についてでありますが

 

 市町村は、災害発生時には、災害対策本部を設置するとともに、

 庁舎が、被災者支援の拠点ともなることから、予め計画を策定のうえ、

 たとえ被災した場合でも、優先的に実施すべき業務の継続性などを

 確保しておく必要があると認識。

 

 しかしながら、道内では、全ての市町村において、計画は策定されているものの、

  非常用発電機の確保や非常時優先業務の整理など国が特に重要な要素として示している

 6項目全てを満たしているのは、21市町村にとどまっているところ。

 

 このため、道としては、市町村を対象に

 研修会を年度内に開催するとともに、国の支援制度の活用をはじめ、

 それぞれの市町村の状況を踏まえ、様々な助言を行うなど

 早期に、業務継続計画が適切に整備され、道内市町村における災害時の業務が

 円滑に遂行できるよう努めてまいる。

 

 最後に、今回質問させて頂いた各項目については、引き続き各委員会等で議論を深めて、確実な成果として参る決意と覚悟を申し添えて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。

2018/11/26 - 最新情報

平成30年 環境生活委員会 第四回定例会 前日委員会 「水道事業について」

A,水道事業について

 

水道事業については、先の決算特別委員会において議論されたところではありますが、国では、来年度から水道事業統合に向けた取組を進める方針と聞いております。

 歯止めがかからぬ人口減少によって水需要は減少し、市町村の水道事業は経営悪化が深刻化しています。そこで、水道法の改正案の中では、都道府県を調整役にして、全国で6580事業者の統合を進める方針であると報じられていました。

 道内において人口が5000人以下の自治体は、平成29年度で76自治体であり、今後の人口減少を見込むと6000人以下の自治体は、同じく92自治体となり、実に51%、半数を超える自治体が、厳しい水道事業経営環境に置かれることが容易に想定できます。

 そして、厳しい環境に置かれてしまう自治体は、なにも149もあるの過疎地域の指定を受けた自治体に限ったことではありません。それは、政令指定都市である札幌市でさえ収支的収支で黒字化させているものの、将来の資本的投資の抑制で財政収支を組み立てざるを得ない厳しい環境であることは明白です。

 そこで、以下何点か伺います。

 

    道内自治体の水道事業について

最初に、道内の水道事業の実態について伺います。

給水人口5001人以上の上水道事業者は全国に1355あり、そのうち3割ほどが赤字経営となっていて、給水人口5000人以下の簡易水道事業者は全国に5133あり、その経営環境はさらに厳しいものであることが判明しています。

では、道内における上水道水道事業者及び簡易水道事業者の内訳と、その経営状況について伺います。

 

<答弁>

道内における水道事業の状況についてでありますが

  平成28年度末現在における上水道事業は93、

  簡易水道事業は239となっています。

 

  道内の水道事業の経営状況としては、

  近年の人口減少による水道料金収入の減少、高度経済成長期に、

  整備した施設の更新に多額の費用を要することなどに加え、

  本道は積雪寒冷で人口密度が低く、

  施設の設置や維持管理に要する費用が割高で、

  全国的にみても、事業運営が厳しい状況にあるところ。

 

 

    道内の水道事業の広域連携について

次に、道内の簡易水道事業者のうち、どれくらいの広域連携が進んでいるのでしょうか。また、経営ベースで統合に至るまで広域化が進んでいる事業者はどのようになっているのか伺います。

 

<答弁>

水道事業の広域連携についてでありますが

  簡易水道事業については、

  平成18年度に示された国の方針により、事業の経営基盤強化等の観点から、

  同一市町村内に多数あった簡易水道の事業統合が進められ、

    平成19年度の327から、平成28年度には239となったところ。

 

  しかしながら、市町村を越える事業統合には、至っていない状況にあります。

 

 

    道内の水道事業者の経営状況について

次に、道内の水道事業者のうち、どれくらいが収益的収支ベースで黒字経営となっていて、どれくらいが赤字経営となっているのでしょうか?

更に、当該自治体による一般会計からの補てんで黒字決算とされている水道事業者は、どの程度あるものでしょうか、伺います。

 

<答弁>

道内の水道事業者の経営状況についてでありますが、

  平成28年度決算における道内204の水道事業会計でみると、

  収益的収支ベースで黒字の事業は、168事業、約82%であり、

  赤字の事業は36事業、約18%となっているところ。

 

  また、黒字の168事業のうち、一般会計からの補てんにより、

   黒字となっているものは、28事業、約17%となっているところ。

 

 

    水道事業の実態について

次に、水道事業の実態について伺います。

例え、収益的収支ベースで黒字化できていたとしても、その実は、将来的に発生する膨大な管渠や管路、浄水場の更新・改修などの費用を正しく資本的収支ベースで見込むと、その状態は、途端にバランスが取れなくなることは既に議論されてきた通りです。

水道が、私たちの暮らしに不可欠なインフラである以上は、行政が責任をもって安心して使用できるように維持管理していかなければならないものです。

今まさに、それを担保できる経営環境を整えていくために、国は、水道法の改正や国庫補助金の拡充や地方交付税の増額による手厚い財政支援を施してでも、各水道事業者の自立を実現させようとしています。

そこで、数点伺います。

 

Ⅰ,道は、水道事業者や民間事業者による協議の場として「地域別会議」を設け、それぞ

れの意見や課題をとりまとめたとお聞きしております。

その会議でとりまとめている統合や広域化はもとより、体制の維持や管渠・管路、そ

して浄水場の更新や改修についての課題について、どのように認識し、今後どのよう

に対応していくことにしているのか見解を伺います。

 

<答弁>

水道事業の課題などについてでありますが

     道では、平成25年度に、水道事業が抱える課題の解決に向け、

  意見交換や取組方策の検討を目的として設置した「地域別会議」を

  6地域でこれまで延べ28回開催してきたところであり、

  この中で、水道事業者からは

  ・技術系職員が不足し、保守管理等の技術継承が難しいこと

  ・水道料金収入が減少する中、施設更新に係る財源が不足していること

  等の課題が示され、

    また、民間事業者からは

      ・管理委託の共同化など、できることから進めて、事業の効率化を

図ることが大切との意見が出されたところ。

 

  道としては、これらの意見等を踏まえ、

  今後も「地域別会議」の開催等を通じて、

  関係者間の一層の意識共有を図りながら、

  地域の実情にあった広域連携を促進し、

  水道事業の基盤強化が図られるよう努めてまいる。

 

 

 Ⅱ,道は、各水道事業者による更新計画の有無や今後の料金や予算の見込み、そして技術系職員の充足について承知しているのでしょうか。また、各計画の適正さの評価をしているのでしょうか、見解を伺います。

 

  <答弁>

水道施設の更新等についてでありますが

  持続可能な水道事業とするためには、

  中長期的な施設更新需要や、今後の予算の精査、

  水道料金の検討などを的確に行うことが必要となることから、

  計画的な施設の更新と必要な資金確保等について検討を行う、

  いわゆる「アセットマネジメント」を実施し、

  それに基づく水道施設の更新計画の策定が必要となります。

  

  道内の上水道事業及び水道用水供給事業では、

  アセットマネジメントを約65%で実施、

  管路に関する更新計画は約60%で既に策定されている状況であり、

  道では、それぞれの事業が、更新計画に基づいて行われているか否かについて、

  水道法に基づく立入検査で確認しているところであります。

 

  しかしながら、更新計画を未だ策定していない事業者も多いことから

     道としては、引き続き、水道事業者に対し、アセットマネジメントの実施

   と更新計画の策定について指導・助言を行ってまいる。

 

 ○  また、水道事業を担う自治体の技術系職員の充足状況については

  地域別会議等の機会を活用し、実態把握に努めており、

  多くの自治体で、技術系職員の不足による技術の継承等の課題を抱えている状況。

 

 

<指摘>

 いま答弁いただいた中で、アセットマネジメントや更新計画の策定率が60%程度とお

聞きしました。この度の改正案によると、「水道事業者等は、長期的な観点から、水道施設

の計画的な更新に努めなければならないものとする。」と資産管理について推進を示してい

ます。

道内の水道事業者による策定率が60%ということが、増加してきている過程なのかに

もよりますが、いつか策定すれば良いものなのではなく、その全ての水道事業者が策定を終える時期やそれまでの段階別に策定率を掲げながら、水道事業者に策定を強く求めていくことが必要です。

 さまざまな事情があることは承知していますが、住民が安定して安全な水道を使い続けることが必要である以上は、市町村や水道事業者はその義務を負っていることを忘れてはいけません。これ以上の先延ばしは決して許されることではありません。

 道は、この点を厳しく発信していく必要があります。くれぐれも傍観者として携わらぬように要請しておきます。

 

 Ⅲ,道は、統合や広域化について検討を始めている水道事業者について把握しているのでしょうか。道が果たすべき役割は、計画策定の推進にとどまることはありません。道内の健全な水道事業の継続を実現させるために、どのような役割を果たしていく考えであるのかを伺います。

 

<答弁>

道の役割についてでありますが

  人口減少により料金収入が減るなど

  水道事業を取り巻く環境が厳しさを増す中、

     本道では、経営基盤の弱い中小規模の事業者が多く、

  これらの水道事業を持続させていくためには、

  事業統合や施設の共同利用、維持管理の共同委託などといった

  広域連携により事業の効率化を

  図っていかなければならないものと認識。

  

  このため道では、これまで「地域別会議」等において

  水道事業者間における意見交換を行うなどして

  広域連携の推進に努めてきたところであるが、

 

  今後はこの「地域別会議」等において、先進事例の紹介のほか、

  地域の実情にあった連携手法を具体的に提案するなどして、

    広域連携に向けた取組が具現化されるよう、

  水道事業者の一層の意識の醸成を図り、

   道内の水道事業の広域連携が進むよう、

  道として、その役割を果たしていく考え。

 

 

 Ⅳ,近年、全国各地で災害が多発する中で、本道でも9月6日に北海道胆振東部地震が発生し、水道にも大きな被害があったと承知しています。大規模な災害が発生した場合には、市町村単位での対応が難しくなることが想定できます。

今回の地震において、震源地近くで大きな被害があった厚真町や安平町は中小規模の水道事業者となりますが、どのような体制で断水の解消や通水を果たしたのか伺います。

 

<答弁>

胆振東部地震に対する対応についてでありますが、

  被災自治体においては、大きな災害が発生した場合の復旧等対応について、

  全国の水道事業者などで組織する公益社団法人日本水道協会の

  北海道地方支部と、災害時応援協定を締結しており、

  今般の災害においても、この協定に基づいて、

  札幌市を中心とした道内水道事業者等から、

  応急給水や応急復旧のための職員の派遣や

  資材の提供などの支援が行われ、漏水調査や補修工事等

  断水の解消に係る措置がとられたところ。

 

  また、道としては、発災翌日の9月7日から職員を現地に派遣し、

  被災地の被害状況の把握や、被災した水道事業者に対し、

  応急復旧への助言を行ってきたところ。

 

 

    北海道の水道水のPRについて

次に、北海道の水について伺います。

私は、北海道の水については高い評価を受けていると自負しています。それは、天然水に留まらず、水道水についても同様です。

私たちの暮らしに密着している水道事業の抱える課題ばかりではなく、その優位性を認識していただけるように道民の意識を醸成していくことや、日本国民や海外に広くアピールしていくことは、北海道を愛する道民の皆さんや水道事業に関わる全ての方々へのエールにも繋がることと考えます。

道は、61日から7日に催される水道週間で、これまで様々な取組みを展開してきていると承知していますが、新たに、道内の水道事業者から参加を募り、「美味しい水道水コンテスト」を開催することで、道内外、国外へとアピールすることができると思いますが、見解を伺います。

 

<答弁>

水道水の利用促進についてでありますが

  本道は総面積の約7割に当たる、554万ヘクタールが森林で覆われ、

  山々から流れる数多くの河川は清涼で豊富な水道水源となっています。

 

  道内には、これらの水源から作った水道水を

  安全で安心かつ「おいしい水」として

  PRに努めている水道事業者もあることから、

  道としては、道民はもとより広く道外の方々にも、

  本道の水道水のすばらしさについて、HP等を活用して発信するほか、

  水道週間の機会等を活用して、新たに、

  道内の水道事業体が作ったボトルウォーターを

  一斉に集めたイベントを開催するなど、

  広く道内外に周知してまいります。 

 

 

<指摘>

 なかなか難儀な質問であったのかもしれません。

 しかし、蛇口を捻れば当たり前に水が出てくる、水がタダであるという意識が根付いている日本では、水道事業者の危機意識を高めながら、同時に使用する住民の意識も併せて高めることで、今後到来する更新や改修などの避けることができない費用負担について理解を求めていくことが大切です。

 私は、そんな事実を周知するだけではなかなか理解は得られないのだと考えています。

 一方で、美味い不味いの品評が大切なのではなく、故郷の、北海道の水が美味しいことを、いかに誇りとしてアピールしていくのかは、地域の水道事業の維持継続にとって欠かせないポイントとなるのではないでしょうか。

 よって、一斉に集めたイベント程度では、その効果は限定的です。

 その効果の拡大や具体的な手段については、別の議論で深めることとしたいと思います。

 

    水道法改正案による協議会の設置について

今国会では、経営環境の改善を喫緊の課題とした水道法改正案が継続審議されていて、水道事業の基盤を強化することを目指しています。

 これまで質問してきたような現状を早期のうちに改善していかなければ、急激な人口減少を避けられない北海道においては、安全で安定した水道水の供給がままならなくなることが現実になってしまうことが視野に入ってきているのです。

 そこで、改正案では、広域化に向けて都道府県が関係市町村による協議会を設置できるようになると報じられています。

 この協議会に期待されている役割は、統合と広域化へ向けて背中を押す役目であることははっきりしています。

 一方で、「地域別会議」で意見や議論が取りまとめられているように、他府県と大きく異なる人口が分散化された北海道においては、一概に方向性を定めることができないことも確かなのです。

 よって、改正案に基づいて「北海道水道事業経営統合広域化協議会」を早期に設置し、その協議会の下で「地域別会議」が機能するように設えることが必要です。

 今回の取組みでは、各地域の諸事情を優先する余りに水道事業者の統合や広域化が進まないことは、未来の道民の不利益に直結してしまうことは明白です。

 道は、この機会をどう捉えて考えているのか、どのように対応しようとしているのか、そして、この協議会をいつ設置する考えがあるのかを伺います。

 

<答弁>

協議会の設置についてでありますが

  人口減少に伴う水需要の減少、水道施設の老朽化、

  技術系職員の不足等の様々な課題を抱える

  水道を維持・継続していくためには、

  水道事業者が、相互理解のもと、広域連携を進め、

  事業の効率化を図ることが重要と認識。

 

  このため、道では、「地域別会議」を設置し、

  地域の水道が抱える課題の解決に向け、水道事業者間で

  広域連携に向けた認識の共有を進めてきたところであり、

  平成30年度には、木古内町と知内町との共同委託の動きも

  現れてきたところ。

 

  現在、国では都道府県が広域連携の推進役となるよう

  水道法改正の手続きを進めているところであり、道としては、

  この法改正を広域連携推進のための重要な契機として捉え、

  「地域別会議」等を通じて、より一層

  各水道事業者における広域連携の意識の醸成を図るとともに、

  その意向も十分確認しながら、

  改正法に基づく「協議会」が早期に設置できるよう

  取組を進めるとともに、各地域における「協議会」で、

  水道事業者間の連携についての具体的な検討や取組が進むことで、

  水道事業の基盤強化が図られるよう取り組んでまいる。

 

 

<指摘>

 今回の議論の中で、「統合」と「広域連携」の意味合いの違いが気になっています。それは、その対象が隣接市町村である場合や同一市町村内の場合と、多岐に渡るケースがあって、水道料金や将来に渡って発生する維持管理の費用の多寡によって、地域別会議の場でも議論が深まっていないとお聞きしています。

 改正案が示す意図を違うことなく、道として市町村に現実を強く知らしめていかなければ、これまで同様に問題や課題の先送りにしかならない、お茶を濁す程度の議論にしかならない可能性が容易に想定できます。

 道は、強いリーダーシップを発揮して、本政策にあたっていただくように要請しておきます。

 

<指摘>

 もう一つ指摘を加えます。

 私は、これまでに上水道や下水道についての議会議論を行ってきましたが、その都度お伝えさせて頂いていることの中に、行政側からの視点のみでこの課題に望むのは現実的ではないと繰り返しお伝えしています。

 行政側からの視点とは、耐用年数と更新・改修のための予算付けの都合で、いくら完璧な事業計画を組んだとしても、それは実現できないものでしかないということです。

 更新や改修を進めるには、道内工事業者の皆さんの協力が欠かせません。

 人口減少と共に、人手不足が進行し、更に建設土木業界におけるそれは顕著なものであることは明らかです。

 同時に、業界における新技術や新工法の開発は、避けられない人件費や資材費の高騰の打開策として期待されるところでもあります。

 また、民営化を含めた民間力の活用は、抜本的な課題の解決に大きく寄与することになるとも考えられています。

 これらについて日常的体系的に情報共有と議論を深めていくことが重要であり、行政による情報の公開によって、想定される工事量と工事時期の的確な把握がなされます。

そして、関係業界の皆さんの計画的な人員配置と設備投資が実現します。

そこではじめて予算執行の的確化が実現するものと考えています。

 だからこそ、今回の質問で主題としている協議会が果たす役割が非常に大きいものと判断しているのです。せっかくの機会ですから要望しておくと、この協議会には、業界団体の代表者と情報提供や交換が可能となる部会の設置も求めておきます。

 道は、道内自治体に対して道が果たすべき役割を積極的に認識し、この好機を逃すことなく、広く道内で安全で安定した水道水の提供と維持を実現させるサポートを行うことができるように行動を積み重ねるよう強く要請して質問を終わります。ありがとうございました。

2018/11/9 - 最新情報

平成30年度 決算特別委員会 企業局 「工業用水道事業会計について」

昨日、平成30年度の決算特別委員会が開会しました。
北の元気玉が三年半前に当選させて頂いて以来、初めての配属となりました。
第一分科会の委員長を拝命しております。その模様は別途ご報告させていただきます。

分科会の開会に先立ち、本委員会で企業局に質問をさせて頂く機会を得ましたので、
先輩諸氏のご指導を頂きながら「電気事業会計」と「工業用水事業会計」について質問せて頂きました。

特に、この工業用水道事業会計では、道が経営する「室蘭工水」「苫小牧工水」「石狩湾新港工水」の決算状況をチェックするとともに、それらが果たす役割を確認しました。

 

また、工業用水が単に産業を支える役割に留まることなく、新エネルギーの一翼を担うことのできる重要なインフラであることを指摘し、今後の議論につなげてまいることとしました。

是非、ご覧ください!

 

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二 工業用水道事業会計について

(一)平成29年度の決算について

   次に平成29年度の工業用水道事業について伺います。まず、工業用水道事業の平成29年度の収支や未処理欠損金など、決算の状況がどのようになっているのか、この決算に対する認識も含め伺います。

 

 

 

<答弁>

平成29年度の決算についてでありますが

○  まず、収入については、契約水量の増加などがあった一方で、

 平成18年度から借り入れた未稼動資産等整理債の償還が前年度に終了したことに伴い、

 一般会計からの補助金が減少したことなどにより、経常収益は約20億8千万円となったところ。

 

 また、支出については、減価償却費が増加した一方で、

 未稼動資産等整理債の利息の減などにより、

 経常費用が約18億8千万円となった結果、経常利益は約2億円となり、

 さらに、今年度は特別利益が発生しなかったことから、

 純利益も同額の約2億円となったところ。

 

 この結果、7期連続で黒字決算となり、

 今年度も一定の経営改善を図ることができたものと受け止めている。

 

 しかしながら、ご指摘のあった未処理欠損金は、

 平成29年度末で約86億4千万円と、

 前年度と比べ約24億4千万円減少したものの、

 依然として多額であり、厳しい経営状況にあるものと認識している。

 

 

(二)経営健全化計画の進捗状況について

   未処理欠損金がなお多額に上るなど厳しい経営状況が続いていますが、企業局では、工業用水道事業の経営基盤の強化に向けて、平成27年度から31年度までの5年間を計画期間とした「北海道工業用水道事業経営健全化計画」に取り組んでいます。平成29年度はこの計画の中間年度にあたりますが、平成29年度までの進捗状況について伺います。

 

<答弁>

経営健全化計画の進捗状況についてでありますが

 現在、取り組んでいる「北海道工業用水道事業経営健全化計画」では、

 平成27年度から31年度までの5年間の計画期間中、

 全ての年度で純利益を計上することと、

 未処理欠損金を可能な限り低減することを目標としているところ。

 

 また、計画においては、契約水量、契約率、純利益、

 経常収支比率、未処理欠損金の5項目について、年度毎の目安を設定しているところ。

 

 平成29年度決算においては、工業用水道事業全体で、

 契約水量については、目安の25万6,594トンに対し、

 実績は25万6,052トンと542トン及ばず、

 このため、契約率は目安の78.5パーセントを0.2ポイント下回る

 78.3パーセントとなっている。

 

 一方、純利益については、8千万円に対し約2億円、

 経常収支比率は、104パーセントに対し110.6パーセント、

 未処理欠損金は、約91億4千万円に対し約86億4千万円と、

 それぞれ目安を上回る結果となっており、  

 目標については、計画初年度の平成27年度から3期連続で、

 概ね達成できたものと考えている。

 

 

(三)経営改善に向けた取組とその成果について

   経営健全化計画においては、工業用水の供給能力に対する料金収入の基礎となる契約水量が占める割合、すなわち契約率がなかなか伸びない状況を踏まえ、新規需要の開拓や支出抑制の取組を進めていくとしていますが、平成29年度までにどのような取組を行い、どのような成果が挙げられたのか伺います。

 

<答弁>

経営改善に向けた取組などについてでありますが

 

 まず、需要開拓の取組として、知事部局や関係機関と連携して、

 企業立地イベントへの出展や企業への個別の営業活動を行っており、

 平成29年度は新たに

 「北洋銀行ものづくりテクノフェア」への出展を行ったほか、

 今年度は金融機関との情報交換会や、

 近年、工業用水の問い合わせが増えているバイオマス発電の

 事業者に対し、幹部によるトップセールスを行ったところであり、

 こうした取組などを通じ、計画開始からこれまでに

 9,880トンの使用申込があったところ。

 

 次に、支出抑制の取組として、運転管理業務について

 単年度委託から4年間の包括委託への見直しを進めてきたほか、

 企業債の借入について、利息の低減が図られる借入方法に

 改めるなどの取組により、これまで約684万円を削減したところ。

 

 企業局としては、引き続き、需要拡大の取組を積極的に行うとともに、

 可能な限りの経費節減に努めながら、経営健全化を着実に推進していく考え。

 

 

(四)契約率の動向について

   工業用水道事業は多額の設備投資が必要となるため、契約率が一定水準を確保することが重要であり、経営基盤強化に向けた重要な指標と考えます。そこで、室蘭地区、苫小牧地区及び石狩湾新港地域における工業用水の契約率は、近年どのように推移しているのか伺います。

 

<答弁>

契約率の推移についてでありますが

 道営工業用水道事業が国の制度に基づき

 平成18年度から取り組んだ、

「経営健全化計画」の最終年度である平成26年度と、

 企業局が独自に策定し、取り組んでいる

 現在の「経営健全化計画」の中間年度に当たる

 平成29年度を比較すると、工業用水全体では、給水能力32万7千トンに対し、

 契約率は77パーセントから78.3パーセントへと、1.3ポイント上昇した。

 

 同様の比較を工水別に行うと、

 室蘭工水では、給水能力11万5千トンに対し、

 契約率は93.7パーセントで横ばいとなっているものの、

 苫小牧工水では、給水能力20万トンに対し、

 契約率は2.1ポイント上昇の72.7パーセント、

 石狩工水では、給水能力1万2千トンに対し、

 契約率は0.6ポイント上昇の24.6パーセントと、

 両工水では上昇で推移している状況。

 

 

(五)石狩工水の契約率について

   室蘭工水では9割、苫小牧工水では7割を超える契約率を維持しているものの、石狩工水については、契約率が3割を切るなど依然として厳しい経営状況にあるとのことです。石狩工水の契約率について、今後どのように見通しているのか伺います。

 

<答弁>

石狩工水の今後の見通しについてでありますが

 

 石狩湾新港地域は、物流拠点としての産業集積が進み、

 これまで工業用水を多く使用する企業の立地が伸びなかったことなどから、

 給水能力1万2千トンに対し、平成29年度末の契約水量は2,952トン、

 契約率は24.6パーセントにとどまり、抜本的な経営改善に向けては、

 需要の拡大が最も重要な課題と考えているところ。

 

 そうした中、北海道電力が、平成27年度から

 同地域で液化天然ガスによる発電所の建設を進めており、

 現在の契約水量600トンは今後段階的に増え、

 平成42年度までに1,600トンとなる予定であるほか、

 事業環境の変化などから使用開始時期は、ずれ込む可能性があるが、

 他のエネルギー関連企業からも、平成33年3月から3,480トンの

 使用申込を受けており、これらを考慮すると、

 契約率は約64パーセントとなる見込である。

 

 

(六)室蘭工水について

   室蘭工水の大口ユーザーであるJXTGエネルギー株式会社が、室蘭製造所における石油製品等の製造を停止する方針が報道されて以来約1年が経過しました。JXTGエネルギーの契約水量は室蘭工水の4分の1を超え、仮に契約水量の全量が契約解除となった場合、工業用水道事業の経営に大きな影響が生じると考えます。企業局は、JXTGエネルギーによるこの度の経営方針についてどのような説明を受けており、工業用水道事業経営にどのように影響すると考えているのか、また、今後どう対応する考えか合わせて伺います。

 

 

<答弁>

室蘭工水についてでありますが

○ 室蘭工水は、鉄鋼関連企業など7社に対し、

 日量10万7,710トンの工業用水を供給しており、

 給水能力11万5千トンに対し、93.7パーセントと高い契約率となっている。

 

〇 こうした中、JXTGエネルギー株式会社から、

 昨年9月、室蘭地区でこれまで行ってきた石油製品の製造を停止し、 

 平成31年4月以降は、北海道を中心とした

 石油製品の物流拠点として事業を再編すると発表があったところ。

 

〇 その後企業局では、同社から、事業再編は

 競争力強化を図るための全国的な生産・供給体制見直しの結果

 必要な措置であるとの説明を受けるとともに、

 本年3月には、改めて同社から、今後の水使用についての相談があり、

 現在、事業再編後の工業用水の使用目的や水量などについて、

 確認を行っているところ。

 

〇 同社は室蘭工水の契約水量の26.5パーセントを占める

 大口ユーザーであり、その動向は、室蘭工水の経営に

 大きな影響を及ぼすことも考えられることから、

 将来の収支見通しなど様々な検討を進めているところ。

 

 

(七)需要拡大の取組について

   経営基盤の強化に向けては、契約水量の増加を図ることがなによりも重要です。経営健全化計画の達成に向けて、新規需要の開拓や契約水量の増加に、今後どのように取り組んでいくのか伺います。

 

<答弁>

需要拡大の取組についてでありますが

 

〇 需要拡大に向けては、企業の皆様に

 工業用水の利点を理解していただくことが重要であるため、

 昨年度から「北洋銀行ものづくりテクノフェア」への出展を行っているほか、

今年度から新たに「ビジネスEXPO(エキスポ)」に出展し、来場者に対し、

 良好な水質や上水道に比べ安価な料金をPRするとともに、

 最新の企業情報の収集を図ることとしているところ。

 

 また、近年は、食品関連のほか、新エネルギーによる発電や熱供給においても、

 工業用水利用の動きがあることから、今後は、これらの分野にも重きを置いて

 新規需要開拓を行っていく必要があると考えているところ。

 

 このため、企業局としては、

 庁内関係部と企業誘致や水需要に関する情報の共有を図るとともに、

 道内金融機関とも連携して進出企業の情報を収集するほか、

 

 外部有識者による経営懇談会において、

 専門的な視点からのアドバイスを受けながら

 工業用水の新規・増量ニーズをいち早く掴み、

 需要開拓に活かしていく考え。

 

 

(八)北海道胆振東部地震への対応について

   苫小牧工水では、北海道胆振東部地震で大きな被害を受けた苫東厚真発電所などのユーザーに対して工業用水を供給していますが、苫小牧を含め、今回の地震による送水への影響など各地区の状況はどうだったのか伺います。

 

<答弁>

地震への対応についてでありますが

 企業局においては、9月6日未明の地震発生後、

 各管理事務所において、ただちにダムや取水施設、配水管など

 全ての施設について点検を実施したところ。

 

 その結果、苫小牧地区では、浄水場の被害は無かったものの

 配水管の2カ所で漏水を確認したため、

 送水を継続しながら配水管の補修を行い、

 9月21日には、補修を完了したところ。

 

 また、室蘭地区は、貯水ダム本体及びゲートなどの関連施設、

 配水管路への被害は無く、

 石狩湾新港地域も、浄水場、配水管ともに被害は無かったことから、

 3工水ともに、地震に伴う送水への直接的な影響は無かったところ。

 

 しかしながら、その後も余震が続いていることから、

 企業局では施設の設置場所で、震度3以上の地震があった場合には、

 点検を行っており、引き続き送水に万全を期してまいる考え。

 

 

(九)配水管路の耐震化計画について

   今回の地震では配水管路からの漏水が発生しているとのことですが、昭和40年代から50年代にかけて整備された企業局の工業用水道施設では、老朽化及び耐震化対策が大きな課題であると考えます。災害に強い施設としていくため、配水管路の耐震化をどのように進めていく考えか伺います。

 

<答弁>

配水管路の耐震化についてでありますが

 配水管路の老朽化が進む中、地震等の自然災害に備えるためには、

 配水管路の老朽更新、耐震化は重要な課題と認識しており、

 これまでも順次、耐震性の高い配水管への更新を行ってきたところ。

 

 こうした中、室蘭工水では、平成31年度までの

第三期改修事業の完了により、耐震性が低く老朽化も進み

早急に対応しなければならない区間の改修については、

概ね完了する予定となっているところ。

 

 また、苫小牧工水では、今後行う第二期改修事業で、

 耐震性の低いコンクリート管の更新を行う予定であり、

 これにより過去の地震において漏水が発生した区間の耐震化が図られる見通し。

 

 一方、平成11年度から給水を開始している石狩工水については、

 他の事業者から譲渡を受けた区間を除き、耐震基準を満たしている。

 

 企業局としては、工業用水の安定的な供給に向け

 今後とも耐震化率の向上に計画的に取り組んでまいる考え。

 

 

(十)施設の耐震化に向けた取組について

   配水管路以外のダムや浄水場などの設備については、昨年度の決算特別委員会においても、耐震診断を行いその結果を踏まえて計画的に耐震化を進めるということでしたが、この度の地震も踏まえて、今後の耐震化をどのように進めていく考えなのか伺います。

 

<答弁>

施設の耐震化についてでありますが

 工水の安定供給を図るためには、配水管の耐震化のみならず、

 施設設置後40年以上が経過し、老朽化が進んでいる

 貯水ダムや取水施設、浄水場などの耐震化も重要であり、

 

 平成28年度に着手した耐震診断について、

 これまで平成34年度としていた完了予定を平成31年度に前倒しするなど、

 耐震化に向けた取組を加速させているところ。

 

 耐震診断の結果、室蘭工水の幌別ダムでは、

 将来にわたる最も大規模な地震動の際、

 貯水ダム本体の貯水機能は維持できるものの、

 ゲートの操作に課題があるとされ、

 現在、可能な限り早期の耐震化に向け、鋭意検討を進めているところ。

 

 また、苫小牧及び石狩工水は、

 来年度までに浄水場などの耐震診断を完了し、

 その結果を受け、速やかに耐震化に向けた検討を進めることとしている。

 

 

(十一)今後の施設整備のあり方について

   工業用水の供給を将来にわたり安定的に継続していくためには、ライフサイクルコストの最適化が図られるよう中長期的な見通しに立って整備計画を策定することが求められます。さらに、人口減少社会にあっては企業の経済活動に伴う工業用水の需要も今後大幅な増加は見込めないものと考えます。こうした状況を踏まえた将来予測に基づいて工業用水道施設の整備を行う必要があります。また、着実、適切に工事を発注していく事も重要です。今後の施設整備にあたっての企業局の考え方を伺います。

 

<答弁>

今後の施設整備についてでありますが

   工業用水道は、本道の産業振興にとって不可欠なインフラであり、

 厳しい経営環境の中においても、安定供給を維持するためには、

 施設の計画的な維持管理や整備が必要不可欠である。

 

 このため、設備の更新の際は、管路については腐食度合いの調査、

 機械類については定期的な点検結果に基づき

 ライフサイクルコストの最適化を目的とした更新計画を策定するなどして、

 長寿命化を図ってきたところ。

 

〇 また、今後の施設整備に当たっては、

 将来の水需要を見通し、減少が見込まれる場合には

 例えば管路の更新時には、管径を縮小するスペックダウンや、

 非常用電源設備の更新時には、装置の発電能力を下げる

 ダウンサイジングなどの検討を行うことも必要であると考えており、

 企業局としては、こうした取組を通じて、経営の健全化にも

 十分留意しながら、適切な施設整備に努めてまいる。

 

 なお、工事等の発注にあたっては、

 可能な限り事業量の平準化に努めるとともに、

 道内建設業界の動向にも留意しながら、計画的な発注に努めてまいる。

 

 

<指摘>

重ねてお話しすることになりますが、とても重要なことですので、あえて指

摘を加えておきます。

さきほど「可能な限り事業量の平準化に努めるとともに、道内建設業界の動

向にも留意しながら、計画的に発注してまいる」と答弁していただきました。

企業局が有する排水管路や各施設は、特に1972年の札幌オリンピックを

契機として進んだ道内の開発から約50年という耐用年数を一気に迎えるこ

とになります。そこには膨大な工事量があるのです。

それに対して、それらの更新や耐震化は、少しずつでしか進められていない

のが現実の姿なのです。

企業局は、今後発生する必要工事量を把握し、それが前倒しになろうとも、

長寿命化策を施しながら後ろ倒しになろうとも、全体工事量の平準化を図ら

なければなりません。

平準化と言っても、ただ均せばいいものではありません。

道内の工事会社で施工可能な範囲での平準化が欠かせません。

昨今の人手不足の解消や、関係業界の皆さんによる工法や低コストのための

技術開発も欠かすことは出来ません。

平準化と道内業界との情報の共有とは、その実態を正確に把握し、行政と民

間が課題を共有し、いまから有効な策を打ち出していくことが必要です。

また、その予算は膨大なものとなることは明確です。

国や道から落ちてくる分をアテにするだけではなく、自ら稼ぎ出すことで、

自主性を以って財源確保に努めるくらいの覚悟で、事にあたっていただきた

いと強く要請しておきます。

 

 

(十二)大規模停電の影響について

   今回の地震では、全道の電力が失われるブラックアウトが発生しました。企業局は、ブラックアウトの引き金となった道内最大量の発電を行っている苫東厚真発電所に工業用水を供給していますが、仮に火力発電所への工業用水の供給が停止すると運転に支障を来し、設備の安全性も損なわれる恐れがあります。今回の大規模停電により苫東厚真発電所への給水にはどのような影響があったのか、また、苫東厚真発電所を抱える苫小牧地区のほか、室蘭地区及び石狩湾新港地域における火力発電所への給水状況と大規模停電の影響についても併せて伺います。

 

<答弁>

大規模停電の影響についてでありますが

   北海道電力苫東厚真発電所に用水を供給している

 苫小牧工水では、停電と同時に送水に不可欠な加圧ポンプの電源を

 非常用電源に切り替え運転を行ったものの、停電が長時間にわたったため、

 非常用電源の燃料が不足する懸念があったところ。

 

 このため、企業局では、苫東厚真発電所への給水を

 維持する重要性から、北海道電力などの協力を得て、

 最優先で燃料を確保し、給水を継続したことから、

 苫東厚真発電所などの火力発電所をはじめ

 地区内への給水には影響が無かったところ。

 

 一方、室蘭工水では、停電により送水のための加圧ポンプが停止したが、

 幌別ダムからの自然流下による水圧で送水を一定量、維持することができ、

 地区内の火力発電設備を含めた受水企業には影響が無かったところ。

 

 さらに、石狩工水でも、苫小牧工水と同様に

 加圧ポンプの電源を非常用電源に切り替えて運転を行ったが、

 停電当日の昼頃には、その後の燃料調達が困難になると判断し、

 全ユーザーの了解を得た上で、16時過ぎから23時間にわたり

 給水を停止したものの、

 停電の影響で地区内の多くの企業が操業停止していたことから、

 断水による大きな影響は無かったところ。

 

 

(十三)大規模停電時における工業用水の安定供給について

   道民生活、道内経済のライフラインである電力供給を工業用水が支えている実態があり、仮にこの度の大規模停電のような状況が再び発生したとしても、速やかに復旧するためには、停電時にも安定して工業用水を供給することが不可欠であると考えます。企業局としては、電力供給に必要な工業用水道の供給に今後どのように取り組んで行く考えか伺います。

 

<答弁>

安定供給に向けた対策についてでありますが

 今回の停電では非常用電源の燃料が不足し、

 石狩工水では、受水企業には影響が無かったものの、

 工水の供給を一時停止する事態も生じたところであり、

 今後、長時間の停電にも対応できる非常用電源の確保が、

 課題として認識されたところ。

 

 このため、企業局としては、非常用電源の確保に当たっては、

 電源設備の更新に合わせて、

 長時間運転できる効率的な発電装置を導入するとともに、

 燃料確保が困難になったことを踏まえ、

 燃料タンクの容量の増加についても検討を行ってまいる考え。 

 

 

(十四)強靭化に向けた取組について

   工業用水道は重要な産業インフラであり、施設の老朽更新を進め地震等の自然災害に備えるなどして、将来にわたり安定供給を維持することが事業者としての重要な責務です。特に、道内における電力供給に大きな役割を果たす火力発電所の運転に必要な水を供給する企業局の工業用水道事業は、間接的ではありますが道民生活を支える重要なインフラでもあり、厳しい経営状況にあるとはいえ、道民の安心・安全を守るため必要な施設更新・改修は行わなければなりません。施設の強靱化に向けて今後どのように取り組んでいくのか伺います。

 

<答弁>

施設の強靭化についてでありますが

 委員ご指摘のとおり、工業用水道は重要な産業インフラであり、

 将来にわたり安定的な供給を維持することは、

 工業用水道事業者として最も重要な責務であると認識しているところ。

 

 とりわけ、今回の地震を踏まえ、

 災害時における道民の皆様の安心・安全を確保する観点から、

 火力発電所に対する給水の安定性の確保には、

 最優先で取り組む必要があると考えるところ。

 

 このため、苫東厚真発電所へ給水する苫小牧工水においては、

 耐震性の低いコンクリート管の更新を加速化するため、

 第二期改修事業の前倒しについて検討を進めることとしたところ。

 

 また、平成28年度から行っている耐震診断の結果を受け、

 現在進めている貯水ダムのゲートや浄水場の耐震化についても、

 可能な限り早期に立案・実行できるよう検討を進めていくほか、

 停電対策についても、非常用電源設備の更新などの検討を

 急ぐこととしているところ。

 

 これらの対策には、多額な費用を要することから、

 工水事業の厳しい経営状況や受水企業の経営負担に鑑み、

 計画的な整備を図るとともに、

 国に対し補助制度の拡充などを強く働きかけるなど、

 必要な財源の確保に努めてまいる。

 

 

(十五)工業用水道事業の持続可能な経営について

   契約率の低迷、災害対策、老朽更新などの課題を抱え、工業用水道事業の経営は今後も厳しい状況が続くと考えますが、そのような中にあっても、道内経済・道民生活そのものを支えるインフラとして、将来にわたり持続可能な事業の構築が求められます。工業用水道事業が抱える様々な課題を踏まえ、今後、どのように経営に取り組んで行く考えか伺います。

 

<答弁>

工業用水道事業の経営についてでありますが

 工業用水道を巡る状況は経済のグローバル化に伴う産業の空洞化や

 水のリサイクル技術向上などによる需要の減少など、

 事業開始時に比べ大きく変化しており、

 道営工業用水道事業においても厳しい経営状況が続いているところ。

 

 このような中にあっても、エネルギー、食関連産業など

 新たな分野での利用も始まってきていることから、

 こうした様々な企業ニーズに的確に応えていくことが、

 受水企業の裾野を広げ、需要の開拓に繋がるものと考えており、

  今後とも、知事部局や関係機関と連動した機動的な営業活動に

 力を入れてまいる。

 

 また、このたびの北海道胆振東部地震においては、

 大規模停電時においても火力発電施設などへの

 給水を維持することができ、

 工水の安定供給の重要性について、改めて思いを強くしたところ。

 

 私としては、地域経済を支えるインフラとしての役割はもとより、

 道民生活や道内経済の活性化に欠かせない電力供給を支えている

 工水の重要な役割をしっかりと果たすため、

  施設の早急かつ計画的な老朽更新や耐震化を最重要課題として

 取り組んでまいる考え。

 

 また、中長期的な経営を見据えて、

 最も効率的な施設整備のあり方を検討するとともに、

 費用の平準化や財源の確保などにも努め、

 工水の安定供給と経営基盤の強化に最善を尽くしてまいる考え。

 

 

<指摘>

さきほど質問した電気事業についても同じことが言えると思うのですが、道

や企業局が自ら「稼ぐ」ことを強く意識しないことには、これから迎える人

口減少危機をはじめとする難局に立ち向かうことは出来ません。

北海道が北海道らしく、北海道に住む皆さんが幸せで元気な大地を創り出し、

後世に希望をつないでいく責務がある私たちは、この「稼ぐ」ことから逃れ

ることは出来ないのだと信じています。

特に、新エネルギー導入の加速化を推し進める私たちには、北海道という優

位性を活かした多くの手段が存在していることを自覚し、積極的に民間の活

力を取り込んだ推進力を手に入れなければなりません。

 

知事をはじめとする道庁職員の皆さんと、公営企業管理者をはじめとする企

業局の皆さん、そして多くの民間事業者の皆さん、それぞれがこれまでの概

念を打ち破ってでも踏み込んでいかなければならない時が、すぐそこまでや

ってきているのだと考えています。

 

私自身も積極的に情報収集にあたりながら、決して議論するのみを善しとせ

ず、実行動を以って北海道の元気を皆さんと力を合わせて創り出していきた

いと考えています。

 

以上で質問を終わります。ありがとうございました。

2018/11/9 - 最新情報

平成30年度 決算特別委員会 企業局 「電気事業会計について」

昨日、平成30年度の決算特別委員会が開会しました。

北の元気玉が三年半前に当選させて頂いて以来、初めての配属となりました。

第一分科会の委員長を拝命しております。その模様は別途ご報告させていただきます。

 

分科会の開会に先立ち、本委員会で企業局に質問をさせて頂く機会を得ましたので、

先輩諸氏のご指導を頂きながら「電気事業会計」と「工業用水事業会計」について質問せて頂きました。

 

特に、この電気事業会計では、道が取り組む水力発電を中心とした「新エネルギー事業」の在り様を明らかにし、会計的にも検証することで、未来に北海道が「新エネルギー大国」として元気であることを議論しています。

 

是非、ご覧ください!

 


 

一 電気事業会計について

(一)平成29年度の収支について

まず、平成29年度企業会計決算のうち電気事業について伺います。電気事業の収支などの状況はどのようになっているのか伺います。

 

<答弁>

平成29年度決算についてでありますが

  ○ まず、収入については、発電量が平年に比べ3割程度伸びたことから、

  経常収益が約46億8千万円となったものの、

  記録的な大雨により過去最高の発電量となった前年度に比べ

  約4億円の減少となっているところ。

 

 ○ 一方、支出である経常費用などについては、

  前年度に比べ、修繕費などで約4億4千万円増加し、

  約26億1千万円となったことから、純利益については約20億7千万円と、

  前年度に比べ約8億4千万円の減少となったところ。

 

 

(二)純利益について

平成29年度は約20億7千万円の純利益が生じているものの、昨年度の純利益約29億1千万円と比較すると、約8億4千万円の減少となっています。率にすると約30%の減少であり決して小さくない額ですが、なぜこうした純利益の減少となったのか伺います。

 

<答弁>

純利益についてでありますが

   ○ 平成29年度は順調に発電を行うことができたものの、

  清水沢発電所が改修工事のため平成28年12月から運転を停止したことや、

  前年度と比較すると7月、8月の降雨量が少なかったことにより、

  販売電力量が前年度対比約88%となり、

経常収益が約4億円の減少となったところ。

 

 ○ また、川端発電所においてオーバーホールにより約3億円を要したことや、

  夕張市に対する市町村交付金に

  シューパロ発電所分が新たに約9千万円加わったことなどから、

  経常費用などが約4億4千万円の増加となり、この結果、平成29年度の純利益は、

  前年度と比べ約8億4千万円の減少となったところ。  

 

 

(三)経営状況について

電気事業を安定的に経営していくためには、しっかりとした経営基盤を確立する必要がありますが、電気事業の経営状況をどのように分析しているのか、固定価格買取制度、いわゆるFITによる収益なども含め伺います。

 

<答弁>

道営電気事業の経営状況についてでありますが

  ○ 平成27年4月に運転を開始した企業局最大規模のシューパロ及び

  28年10月に運転開始した滝の上両発電所が、

FITの適用を受けたことにより、

 平成29年度の両発電所の電力料収入は約27億2千万円と、

  全電力料収入約44億8千万円の約6割を占めるなど、

  安定した収入を確保していることから費用に対する収入の割合を示す

経常収支比率が180パーセントとなり、総務省が直近で公表している

  平成28年度の全国平均を40ポイント以上上回るなど

  FIT適用前と比べ大幅に向上している。

 

  ○ 一方、経営リスクの面ではこれまで建設費用や改修費用を

  概ね企業債の借入で賄ってきたことから、料金収入に対する企業債残高の比率が、

  154パーセントと、全国平均の83パーセントを大きく上回り、

  依然として高い比率となっているものの、

  企業債残高については、計画的な償還と今後の借入抑制により

  改善を見込んでいるところ。

 

  ○  こうした指標を踏まえると、道営電気事業は、

  全国と比較しても経営上支障となる問題は見当たらず、

  現在のところ経営状態は安定していると考えているところ。

 

 

<指摘>

いま頂いた答弁に「全国と比較しても」という表現がありました。

確かに、他の都府県で類する先からデータを引用すること自体には違和感がありません。

しかし、一方で、新エネルギー源の宝庫と自負する私たちが、平均並みの実績を残していることに満足することは、「その先の道」を模索する北海道にとって低めの目標設定であることは否めません。

是非、企業局の皆さんには、より積極的な目標設定と役割を果たしていただけるようにお願いをしておきます。

 

 

(四)電力システム改革について

国では平成25年度から、電力の安定供給の確保と電力料金の最大限の抑制等を目的に電力システム改革を進めています。この改革に伴い、電力市場は、水力発電や太陽光など再生可能エネルギーを対象とした新たな取引市場の創設など様々な検討が進められています。こうした一連の改革は、今後、企業局の電気事業にどのような影響を及ぼすと受け止めているのか伺います。

 

<答弁>

電力システム改革についてでありますが

 ○ 平成28年4月から始まった電力の小売り全面自由化により、

  電力は自由な価格で取引されることとなったところ。

 

  ○  道営電気事業についても、FITが適用されていない

  発電所の電力の売却については、平成32年度以降、原則、一般競争入札となり、

  売電価格が電力市場の動向などの影響を受けることから、

  これまで以上に、収入の変動を見通すことが困難となることが懸念される。

 

  ○ また、現在、国が検討している再生可能エネルギーの

  環境価値を取引する非化石価値取引市場などの新たな市場の創設は、

  収入の増加に結びつくことが期待されるものの、

  新たに送配電関連設備の維持・運営費用を発電事業者にも負担させる

  議論が進められているなど、改革の内容によっては、

  経営にさらなる影響を与えることも予想されるため、

   企業局としては、引き続き、電力システム改革の動向に注視してまいりたい。

 

 

<指摘>

いま「電力システム改革の動向に注視してまいりたい」と答弁を頂きました。

しかし、買取価格の下落や送配電関連設備の取り扱い、さらに系統接続の空

き容量の見直し等と、それらの方向性は既に見通すことが可能です。

よって、待ちや受けの立場ではなく、攻めの姿勢で先行しておくことが必要

です。新エネルギーについての技術は、まさに日進月歩、特に欧州において

日に日に先進技術が開発されているのが現状です。

積極的な情報収集にあたりながら、北海道を新エネルギー大国に相応しい大

地と成長させることができるように、北海道庁並びに企業局の皆さんには、

日々汗していただけるように要請しておきます。

 

(五)FITの見直しについて

平成24年度から始まったFITについては、現在国において太陽光発電における買取価格の引き下げや、大規模な事業用発電について入札制度を導入するなど、国民負担の低減に向けた取組が進められているところです。

このようなFITの見直しは、太陽光や風力発電に限らず、今後は水力発電についても同様な検討が進められる可能性があると考えますが、現在どのような状況になっているのか伺います。

 

<答弁>

FITの見直しについてでありますが

 ○ FITについては、平成24年7月に施行された

  「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する

  特別措置法」の附則において、平成33年3月までの間に状況を勘案し、

  抜本的見直しを行うこととされている。

 

 〇 また、同法の規定に基づき国において、

  毎年度、買取価格の見直しが行われ、国民負担の抑制に向け、

  太陽光や風力発電などについては、順次、引下げが行われており、

  水力についても平成29年4月から出力1千キロワット以上

  5千キロワット未満については引き上げ、同年10月から

  出力5千キロワット以上3万キロワット未満については

  引き下げとなったところ。

 

 ○ こうした中、水力発電は開発期間が長期にわたることや

  初期投資が巨額なこと、さらには、ダムなどでは減価償却期間が

  50年以上と長いにもかかわらず、買取期間が他の電源と同様に

  20年間と定められていることから、

  期間終了後には大幅な減収が見込まれるなどの課題があると

  考えているところ。

 

 

(六)地震による被害状況などについて

去る9月6日に北海道における観測史上過去最大の震度7を記録する北海道胆振東部地震が発生し、家屋を巻き込んだ大規模な山腹崩壊等により多くの尊い命が失われたばかりでなく、公共施設などにも甚大な被害が生じたと報じられています。今回の地震による道営発電施設にはどのような被害が生じ、道は、その後どう対応したのか伺います。

 

<答弁>

地震による被害状況などについてでありますが

 ○ 当時、企業局では、改修工事中の清水沢を除く7カ所で発電を行っており、

  地震直後は発電を停止したものの、地震により水路に土砂等が流入し

  運転を停止した滝の上を除く6カ所の発電所では、

  北海道電力からの要請に応じて、地震発生当日のうちに順次運転を開始し、

  地域への電力供給に寄与したところ。

 

 ○ 運転を停止した滝の上発電所については、

  土砂撤去などの応急工事に直ちに着手し、

  2週間で運転を再開したところであり、

  今後、本格復旧に向け今年度中に調査設計を実施し、

  早期に対策工事を行うことができるよう努めてまいる

 

 

(七)今冬の発電の見通しについて

  道営発電施設においては、速やかに運転を再開したとのことですが、今回の地震に伴い発電停止した北海道電力の苫東厚真発電所については、先月10日に復旧したものの、道内ではこれから電力需要が高まる冬を迎え、不測のトラブルで電力需給がひっ迫する事態も想定せざるを得ません。こうした状況を踏まえると、企業局の電気事業は安定的な電力供給の担い手として一定の役割を果たすことが期待されますが、道営発電施設における今後の発電の見通しは、どのようになっているのか伺います。

 

<答弁>

今後の発電の見通しについてでありますが

 ○ 道営発電所においては、発電量がピークとなるかんがい期間の終了後である

  秋口から冬までの間に、保安規程に基づく定期点検などのため発電を停止するほか、

  冬期間には河川の水量が少なくなることから、発電量が低下するところ。

 

 ○ このため、当局としては、定期点検の実施にあたって、

  北海道電力と十分な協議を行いながら、電力供給に支障を来さないよう

  適切な時期や期間で行うとともに、冬期間においても、高い水位で運転するなど

  ダムの貯留水を有効活用した効率の良い運転を行い、

  発電量の確保に努めてまいる考え。  

 

 

(八)発電施設の老朽化対策などについて

地震などの災害が発生した場合でも、安定的に電力を供給していくためには、発電施設の強靱化を図っていくことも大変重要であると考えます。

企業局では、道内に8カ所の水力発電所を保有していますが、建設後50年以上経過した発電所も複数あり、老朽化した発電所では耐震性に課題を抱えているところも少なくないと考えます。

発電用ダムや発電所建屋などの主要な発電施設が損壊した場合、周辺にも甚大な被害をもたらすばかりでなく、長期間にわたり発電を停止せざるを得なくなる事態も想定されます。

道営発電施設の老朽更新や耐震性の強化に今後どのように取り組んでいく考えか伺います。

 

<答弁>

発電施設の老朽化対策などについてでありますが

 ○ 改修工事中の清水沢を除いた7カ所の発電所のうち

  鷹泊、川端、岩尾内の3発電所については、

運転開始以降、概ね50年以上経過し、

  老朽化が進んでいるところ。

 

 ○ このため、これらの発電所については、

  機器の故障などによる発電停止リスクや、耐用年数も勘案し、

  計画的に改修を進めることとしているところ。

 

 ○ 一方、耐震化対策としては、2カ所ある道営の発電専用ダムのうち、

  清水沢ダムについては、耐震診断により、安全性を確認したところであり、

  ポンテシオダムについては、現在調査を行っているところ。

 

 ○ また、発電所建屋のうち、

  現在の基準に照らして耐震性が低い鷹泊については、耐震補強設計を、

  耐震性が明らかでない岩尾内、川端、ポンテシオについては、

  耐震診断を、それぞれできるだけ早期に行うことができるよう努めてまいる。 

 

 

(九)地すべり対策について

  今回の地震では、震源地付近において広範囲にわたり山腹崩壊が発生したのは記憶に新しいところです。また、平成28年の熊本地震では、地すべりにより水力発電施設の一部が損壊し、大量の発電用水が流出する事故が発生しました。こうしたことを踏まえ、道営発電施設についても、施設の耐震性のみならず、地震に伴う地すべり発生の危険性について考慮すべきと考えますが、見解を伺います。

 

<答弁>

地すべり対策についてでありますが

 ○ 平成28年に発生した熊本地震では、地すべりにより山の斜面に設置されていた

  発電用の貯水タンクが損壊し、タンクと水路内に貯まっていた

  約1万立方メートルに及ぶ大量の水が土砂とともに下流域の集落に流出するという

  被害が発生したところ。

 

 ○ 熊本地震での斜面崩壊や胆振東部地震で

  大規模な山腹崩壊が多数発生したことを踏まえると、

  地すべり等のリスクを適切に評価し、

  対策を講じておくことが必要であると考えているところ。

 

 ○ このため、企業局としては今後、全発電所を対象とした調査を実施し、

  必要な対策を検討してまいる考え。

 

 

(十)水力発電について

今回の地震では、地震発生直後、道内全域で電力供給が停止する、いわゆる「ブラックアウト」が発生しました。ブラックアウトからの復旧にあたっては、外部からの電源がなくても起動できる水力発電所がいち早く発電を再開し、単独で再起動できない火力発電所に電力を供給し、復電に寄与したと承知しています。

水力発電は、二酸化炭素の排出がほとんどなく地球温暖化防止対策に貢献するなど環境にやさしいエネルギーとしても導入の促進が期待されており、今回の地震で水力発電の重要性が改めて認識されたところです。

そこで、まず、道内の水力発電の現状と、企業局の水力発電所の規模や全道のシェアについて伺います。

 

<答弁>

水力発電の状況についてでありますが

 ○ 道内では、企業局の他に北海道電力や電源開発などの

  民間事業者が水力発電を行っており、その発電電力量は

  平成29年度で約49億キロワットアワーで、

  道内の火力や水力などを合わせた全発電電力量

  約360億キロワットアワーの約14パーセントを占めているところ。

 

 ○ このうち、改修工事中の清水沢を除き、

  現在、企業局が運営する7カ所の水力発電所における

  発電電力量は、約3億キロワットアワーで道内の全発電電力量の約1パーセント、

  水力発電による電力量の約6パーセントのシェアとなっているところ。

 

 

(十一)発電量の増加に向けた取組について

水力発電の分野では企業局の水力発電が一定の規模を有しているとのことですが、クリーンエネルギーの拡大やエネルギーの地産地消の観点から、企業局が率先して水力発電の発電量を増やすべきと考えます。

シューパロ発電所は、平成27年4月に夕張シューパロダムの完成に伴い廃止した二股発電所の代替え施設として運転を開始していますが、企業局において、新たな地点での大規模な電源開発は、平成4年4月に運転を開始した夕張市の滝下発電所以降、行なっていません。発電量の増加のためには、新たな電源開発を行うことも必要と考えますが、見解を伺います。

 

<答弁>

発電量の増加に向けた取組についてでありますが

 ○ 企業局では発電施設の老朽化に対応するため、

  計画的に施設の改修を進めているところであり、その改修にあたっては、

  既存設備の最大限の有効活用を図るため、発電所の設備更新に併せて

  発電効率の高い機器への更新を行う、いわゆる「リパワリング」を進め

  発電量の増加に取り組んでいるところ。

 

 ○ 一方で、水力での新たな電源開発は、開発可能性のある地点が奥地であることや、

  十分な発電量が見込めないなど立地条件の厳しいところが多く、

  高額な初期投資に対し、採算面での見通しがたたないことなどから、

  滝下発電所以降、新たな開発は行って来なかったところ。

 

 ○ こうした中、企業局としては、今回の地震において、

  外部電源なしに自力で発電を開始できる水力発電の優位性を再認識したことや、

  東日本大震災を踏まえたFITの創設など社会情勢の変化も踏まえ、

  これまでに、調査検討を行ってきた地点について、

  改めて開発の可能性を検討するとともに、

  未開発地点の情報収集にも努めてまいる考え。

 

 

<指摘>

この質問では水力発電について伺っていますので、分野を限っての質問になっていますが、新エネルギーには太陽光をはじめとする様々な種類があるのです。企業局として、北海道における新エネルギーという分野について広く可能性を切り拓き、且つ公的役割を果たしながら、同時に、それらに必要なコストを自身で積極的に稼き出さなければならないことを自覚していただきたいと考えています。

新たな電源開発はこれからの北海道の新エネルギー導入に向けた重要なテーマとなりますので、改めて関係部局とも議論してまいりたいと考えます。

 

(十二)財源の確保について

平成32年度以降は、電力市場の自由化の一環として競争入札で道営電気事業の売電単価が決定されるため、価格面での厳しい競争環境となります。

こうした中、発電施設の老朽化や耐震化対策などの取組を着実に進めていくため、財源の確保にどう取り組んでいく考えなのか伺います。

 

<答弁>

財源の確保についてでありますが

  ○ 平成27年4月から運転を開始している企業局最大規模のシューパロ発電所が、

  FITの適用を受けていることから、当面の間、一定の収入は確保され、

  安定した経営が維持できると考えているところ。

 

 ○ しかしながら、電力システム改革の影響に伴い

  平成32年度以降、原則、一般競争入札が導入され

  収入の動向を見通すことが困難となることや、

  FIT期間の終了後には大幅な減収が見込まれ、

  経営に大きな影響が生じる懸念があるところ。

 

 ○ こうしたことから、FIT終了後を見据え、安定した経営を行っていくため、

  現在の利益を有効に活用して企業債の借入を抑制し、

  償還元金や金利の負担を軽減するなど収支構造の見直しに取り組むとともに、

  効率的な維持管理などによる支出のさらなる見直しや

  経営リスクに備えた内部留保資金の確保にも取り組んでいく考え。

 

 

(十三)地域貢献について

企業局では、地域貢献の一環として、地域新エネルギー導入アドバイザー制度を設けるなど、市町村などの取組を支援してきたと承知していますが、これまでどのような取組を行ってきたか伺います。

 

<答弁>

地域貢献についてでありますが

 ○ 企業局では、エネルギーの地産地消の取組を支援するため、

  一般会計が設置した「新エネルギー導入加速化基金」に

  昨年度から5年間で60億円を繰り出すほか、

  平成17年度に「地域新エネルギー導入アドバイザー制度」を設け、

  市町村等を対象とした発電に関する説明会や勉強会の開催、

  現地調査や技術の提供など、

  地域における再生可能エネルギーの導入の取組を

  支援してきており、本年は弟子屈町における

  公園の維持管理に活用する小水力発電の導入が図られたところ。

 

 ○ また、市町村が行う小水力発電の導入モデルとして、

  昨年度、夕張川の沼の沢取水堰発電所の建設に着手し、

  本年度中に運転を行うこととしており、これにより得られた知見を活かしながら、

  今後とも、地域が行うエネルギーの地産地消の取組を

  積極的に支援してまいる考え。

 

 

十四)市町村への支援について

今回の地震を踏まえ、市町村においては、防災拠点となる公共施設などへの再生可能エネルギー導入の動きが加速する可能性もあると考えますが、市町村には電気に関する専門的な知識や経験を有する技術者が不足しているのが現状です。今回の地震を契機として、企業局には、発電事業に関する経営、技術、ノウハウを活かして、市町村が取り組む防災拠点などへの再生可能エネルギー導入を支援していく必要があると考えますが、企業局はどのように対応していく考えか伺います。

 

<答弁>

市町村への支援についてでありますが

 ○ 今回の地震を契機として、災害時の防災拠点における

  電源確保の重要性が改めて認識されたところであり、

  市町村自らが地域の特性に応じた

  多様な再生可能エネルギーの導入を進めることは、

  大変重要な取組であると考えているところ。

 

 ○ このため、企業局では、今後、市町村に対して、

  小水力発電など地産地消が可能なエネルギーに関し、

  当局が有する知識やノウハウを積極的に提供していくとともに

  新たに、自家消費を目的とした太陽光発電などの

  再生可能エネルギーと蓄電設備との組合せによる

  電力供給について調査研究を進めることとしているところ。

 

 ○ 企業局としては、これらの取組を通じ

  再生可能エネルギーが防災拠点などでも有効に活用できるよう

  幅広く検討を行い、その成果を市町村に提供してまいる考え。

 

 

<指摘>

この点については、企業局のみならず知事部局全てに言えることであります

が、私は、道が市町村への支援についての政策を組み立てる際に、もっと民

間力を活用することを当たり前にしていかなければならないのだと考えてい

ます。

そもそも市町村自身については、新エネルギー分野への興味はあっても、自

らが着手する為の地域資源の活用や膨大な設備費投資、そして事業を主導す

る人材の不足などを理由として、そのハードルが決して低くはないものと承

知しています。

そこに必要となるものは、民間活力でしか補うことはできないのではないで

しょうか。

むしろ、私は、多くの市町村と意見交換を重ねた経験から、道は、市町村と

優秀な技術と経験を有する民間企業とを結びつける役割を果たしていくべき

なのだと確信しています。

国の支援策の延長にあるメニューから組み立てるのではなく、道内に潜在す

るニーズと私たち自身さえも気付いていない北海道の優位性を十分に活かす

ことのできる政策とその実行を期待したいと思います。

 

 

(十五)今後の電気事業の運営について

これまで発電施設の改修、耐震化や再生可能エネルギーの導入促進などについて伺ってまいりましたが、こうした取組を進めるに当たっては、道としては、今後、どのように電気事業運営に取り組んでいく考えか、見解を伺います。

 

<答弁>

今後の電気事業の運営についてでありますが

 ○ 道営電気事業は「経済性」と「公共性」という

  公営企業の基本原則のもと、クリーンで安全な水力発電所を建設、運営することで、

  道内の再生可能エネルギーの拡大の一翼を担ってきたが、

  今回の北海道胆振東部地震を受け、

  電気は道民生活に欠かせないライフラインであり、

  災害が発生した場合であっても、安定的な電力の供給に最大限努めるという

  電気事業の重要な役割について改めて思いを強くしたところ。

 

 ○ 一方、今後、道営電気事業は電力システム改革により、

  電力市場の動向に直接影響を受ける厳しい経営環境の中に置かれますが、

  災害時においても外部電源なしに発電を開始できる

  水力発電の優位性を最大限に発揮する事業運営や、

  地域の防災拠点における再生可能エネルギー導入に対する貢献といった

  道営電気事業が果たすべき役割はさらに広がってきているものと考えている。

 

 ○ このようなことから、私といたしましては、様々な情勢変化を的確に見極め、

  安定した持続的な事業運営を行っていくため、

  企業債への依存体質の脱却やさらなる効率的な運営により、

  老朽発電所の計画的な改修や耐震化はもとより、

  地域における再生可能エネルギー普及への貢献、

  さらには、企業局自らが、新たな電源開発を検討するなどして、

  道営電気事業に求められる役割を職員と一丸となって果たしてまいる考え。

 

 

<指摘>

公営企業管理者から、今後の運営について積極的な答弁をいただけたと捉え

たところです。

大いに期待するものですし、そのために必要な情報の収集や、議会議論を通

して、私もより確実な事業の実施へ向けた一翼を担っていきたいと考えてい

ます。

全ては北海道の元気の為に、お互いに責任を果たして参りましょう。

 

2018/09/4 - 最新情報

平成30年 環境生活委員会 九月一斉委員会 「動物愛護対策について」

この質問は、地元を廻らせて頂いている中で、地域の方からご要望を頂き、担当部局と打合せしながら質問にまとめたものです。

災害時の避難については、私たち自身は基より、動物の避難が課題となってきています。

東日本大震災や西日本豪雨等の大災害時には、実際に様々な課題が露呈しているとお聞きしました。

避難所における衛生的な問題ばかりではなく、ペットを自宅に置いて避難された被災者が、ペットのお世話をしに自宅へ戻った際に、二次被災されてしまうなど、想定されるケースは様々です。

正しく防災訓練で、その地域の実情に合わせた想定を展開し、人とペットが共生できる環境を整えておかなければなりません。

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A,動物愛護対策について

動物愛護週間は、昭和48年に制定された「動物の保護及び管理に関する法律」、更に平成11年に改正された「動物の愛護及び管理に関する法律」等によって、毎年、9月20日から26日の一週間と規定されています。
同法第4条第3項で、「国及び地方公共団体は、その趣旨にふさわしい行事」を実施するように努めることになっています。
昨今では、動物愛護週間に合わせて、国や地方自治体、関係団体が協力して、動物の愛護と管理に関する普及啓発の為の各種行事が実施されているとお聞きしています。
そこで数点に渡り、質問させていただきます。

 

 

① 北海道が取り組む根拠について
最初に、北海道が動物愛護対策に取り組む根拠と、どのような体制で取組んできたのか、伺います。

<答弁>
動物愛護対策の根拠と体制についてでありますが

○ 「動物の愛護及び管理に関する法律」では、
国及び地方公共団体は、動物の愛護と適正な飼養に関する
普及啓発に努めなければならないことや、
都道府県は、国の基本指針に即した、
動物愛護管理推進計画を定めることなどが規定されているところ。

○ また、道は、平成13年に
「動物の愛護及び管理に関する条例」を制定し、
動物の愛護及び管理に関する総合的かつ
計画的な施策を実施しており、これらの法律及び条例に基づき、
動物愛護に関する取組を進めているところ。

○ 道の体制については、本庁及び振興局において、
ペットの適正飼育に係る指導や普及啓発などの事務を
実施しているところであるが、
特にペット販売店などへの立入検査や動物に起因する
苦情対応などについては、専門的知識を有する職員を配置し、
獣医師職員がその業務に対応しているところ。

 

 

② 犬猫の殺処分数について
次に、犬猫の殺処分数について伺います。
飼育放棄され道内の保健所などで引き取られた犬や猫に、できるだけ生存の機会を与える為に新たな飼い主へ譲渡するように努めていると認識していますが、やむを得ず殺処分される犬や猫が存在していることを承知しています。
道内では、どれだけの犬や猫が殺処分されているのか、また、過去10年間の推移はどのようになっているのか、伺います。

<答弁>
犬や猫の殺処分数についてでありますが

○ 動物愛護管理法では、
飼うことのできなくなった犬や猫などの引取りが、
道のほか、指定都市の札幌市、中核市の旭川市及び函館市に
義務づけられているところ。

○ これらの機関における犬や猫の殺処分数は、
10年前の平成19年度では、8,515頭、
5年前の平成24年度では、4,329頭
直近の平成29年度では、708頭となっており、
近年、大きく減少しているところ。

 

<指摘>
いま答弁頂いた通りに、その数を大きく減らすことが出来ているとのことですから、本法の精神の下で、皆さんの取り組んできた効果が出ていることは明白です。一方で、その大半が民間団体の熱心な活動によって支えられていることも忘れてはなりません。引き続き、民間団体支援を含めた道内隅々に行き渡る政策の展開を期待して、次の質問に移ります。

 

 

 

③ 道内の動物愛護週間行事について
次に、道内における取組みについて伺います。道内各地で動物愛護に関わるイベントが開催され、住民の皆さんに向けて様々な普及啓発が行われている承知しています。どのような方々が、どのような取組みを実施されてきたのでしょうか。近年の傾向や諸課題についても併せて伺います。

<答弁>
動物愛護週間行事についてでありますが

○ 道では、本庁及び14振興局が、
獣医師会、市町村、動物愛護団体などと連携し、
昨年9月2日から10月1日の間、札幌駅前地下歩行空間をはじめ、
道内各地の公共施設、振興局庁舎、大型量販店などで、
動物のふれあい体験、犬の躾教室や健康相談のほか
動物愛護パネル展、保健所に収容された犬や猫の譲渡会、
さらには、ペットの災害対応に関するスライド上映など、
広く道民に動物愛護に関する意識を普及・啓発するための取組を、
実施してきたところ。

○ 近年、道内での犬や猫の殺処分数が大きく減少するなど、
これらの普及・啓発の効果は徐々に道民に浸透しつつあるが、
いまだ行政に犬や猫の引取りを求める飼い主が存在しており、
動物を最後まで適切に飼うことへの普及啓発や、
多頭飼育に起因する周辺環境の悪化などが課題となっているところ。

<指摘>
時に社会問題化している無責任無秩序な多頭飼育がもたらす悲惨な実態は、私たちは報道などで知ることができます。飼い主のモラルが問われることとなっていますが、一方で、行政側にもそれを避けることが出来る手段が残っていることも確かだと考えています。
例えば、多頭飼育の権利と並行して求める義務や責任の明確化など、取り組む余地が残されています。道が積極的に取り組んでよい政策であると考えますので、この際に求めておきたいと思います。

 

 

 

④ 道の災害時対応について
次に、道の災害時対応について伺います。
平成25年5月に環境省から出ている通達によると、同法第6条の動物愛護管理推進計画に定める事項の追加として、災害発生時の動物の取り扱いが必ずしも十分でなかったことを踏まえて、災害時における動物の適正な飼養及び保管を図るための施策に関する事項を定めて、計画段階で災害時対応を定めるべきことが明確にされています。
避難所では、人への支援が最優先されることではありますが、避難者の中にはペットと一緒に避難したい方も一定数いることは明らかです。避難所におけるペットのスペースは、家族同然のペットと避難する方々にとって、とても大切なことと考えられます。
道では、広く道民や避難所を運営する市町村に対して、ペットの飼育スペースの確保や、その環境についてどんな役割やどのような働きかけを行ってきたのでしょうか、伺います。

<答弁>
避難所におけるペットの対応についてでありますが

○ 道では、過去の災害時の教訓を踏まえ、
「動物の愛護及び管理に関する条例」では、飼い主の遵守事項として、
ペットと一緒に避難する「同行避難」を求めるとともに、
「北海道地域防災計画」では、
避難所等におけるペットのためのスペースの確保に
努めるよう求め、市町村に対し周知を図っているところ。

○ また、道が平成28年7月に市町村向けに作成した
「北海道版避難所マニュアル」では、ペットを滞在させるスペースは、
臭いの問題等があることから、
人の居住スペースと十分な距離をとることや、
ペットを連れた避難者の受入に当たっては、
アレルギー体質の方への配慮の観点から、
指定された場所以外での飼育を禁止することなどを示し、
避難所運営が円滑に行われるよう周知に努めているところ。

 

 

⑤ 道内自治体の災害時対応の取組みについて
次に、道内自治体の災害時対応の取組みについて伺います。
道内にも、動物を家族と位置付けて、家族同然に暮らす方々が多く、特に災害時の避難対応については、東日本大震災や九州豪雨、先日の西日本豪雨などを通して、この動物愛護の考え方から諸課題が明らかになってきているところとお聞きしています。
同法第6条や同推進計画や北海道地域防災計画などでは、災害発生時における動物の避難について定めていて、飼い主が避難する際に動物を同行させる等、飼い主自らの責任によって行うこととしています。これは、避難所に「同行避難」させることを前提していて、伴って、市町村が設置する避難所には、家庭動物のためのスペースの確保に努めるものとしています。
この点に関しては、必ずしも確保を求めていることではないことと、避難者の中に衛生上の問題や動物アレルギー保持者などへの配慮から、道民ヘの理解は、いまだ整備半ばといったところであると推察されます。
現時点での、道の認識を伺うとともに、市町村との連携や災害時対応を中心に伺います。

<答弁>
災害時対応への認識などについてでありますが

○ 避難所でのペットのためのスペースの確保については、
避難所の規模や、想定される避難者の人数などのほか、
ペットの臭いや鳴き声、アレルギー体質を持つ方への配慮も
必要であることから、地域の実情に合わせて
避難所を運営管理する市町村がスペース確保の是非や、
具体的な場所等を判断していくこととなるが、
現段階では必ずしも十分な状況ではないと認識。

○ 道としては、今後とも受入体制の整備が
 進んでいない市町村に対して、速やかに、
避難所でのペットのスペースについて適切な配慮がなされるよう
求めていくとともに、避難所でのペットの受入について、
広報誌やホームページを活用するなどして、
広く地域住民に周知されるよう、働きかけてまいりたい。

 

<指摘>
避難所におけるペットの受入体制については、道内自治体の取組みが十分とは言えないとお聞きしましたし、その実態は大部分で検討されていないものと承知しています。まさに道の役割がそこにあると考えていますので、部として力を入れて速やかに働きかけるように要望しておきます。

 

 

 

⑥ フレンドリードックテストについて
次に、フレンドリードックテストについて伺います。
道内では、全日本犬訓練士連合協会の北海道地区担当となる北海道訓練士会が、「フレンドリードックテスト」の普及に尽力されていて、既に、道や各振興局、市町村と連携しながら活動に従事されていると承知しています。
これは、犬の福祉に貢献し、人との共生社会に適応した指導および教育を行うことを目的として行われているプロジェクトとなっており、飼い主の自覚や犬の躾が出来ているかを確認する試験と聞いています。
私は、災害時対応をスムースに行うためにも、これらの趣旨を飼い主に求められていることは基より、広く道民に周知させておくことこそが、災害発生時の避難所設置に伴う無用な軋轢を避けることに直結するものと確信しているところです。民間によるこれらの活動をより積極的に取り込んで、目的を達成していく必要があると考えますが、道の見解を伺います。

<答弁>
 民間による活動についてでありますが

○ 道が動物愛護週間などで実施している、
「ペットの躾教室」、「健康相談」、「動物とのふれあい体験」、
「犬猫の譲渡会」などの行事では、専門知識を有する獣医師会や、
動物愛護団体、犬の訓練士の方々など
民間団体との連携が不可欠となっているところ。

○ また、ペットの災害対策においては、
飼い主による平常時からの適正な飼育が大変重要であることから、
「躾教室」や「フレンドリードッグテスト」など
躾に関する普及啓発の取組は、
災害時の飼い主との同行避難を想定した備えとして
有効なものと考えているところ。

○ 道としては、今後とも、先ほど申し上げた民間団体などに
道が実施する動物愛護週間行事への参加を呼びかけるとともに、
団体が実施する譲渡会などの会場の確保や
広報等の協力・支援を行うなどして連携を密にし、
動物の適正飼育やペットの災害対策について、
広く道民に普及啓発を図ってまいりたい。

<指摘>
こういった民間団体の活動を積極的に支援していくことは、行政が果たし切れないことや、痒い所に手が届く施策として欠かせないものであることに違いありません。むしろ現場で携わっていただいている皆さんの知見を活かしきることができるように、今以上に踏み込んだ協働を実現させていかなければなりません。各団体との情報交換やより効果の高い取組みの発掘や開発を推進するように要請しておきたいと思います。

 

 

 

⑦ 今後の道の取組について
最後に、今後の道の取組について伺います。
これまで質問してきたように、動物愛護週間は、私たちの日常生活に深く関与している動物の適切な飼養や管理について、責任ある飼い主になってもらうことや、私たちへのルールを啓発させるために大切な機会となっています。特に、災害発生時においては、いまだ備えが不十分であることが、これまでの大災害を通して、関係者によって提起されてきているところです。
災害は、いつどこで起きるのか分かりません。平時から道民への呼び掛けは基より、避難所の適切な運営、被災動物の救護活動、災害時を想定した訓練など万全の体制を整えておくことが重要と考えています。
最後に、道は、今後、災害時のペット対策をどのように位置づけて、市町村と連携しながら、道民に広く知らしめることが出来るように取り組んでいくのか、伺います。

<答弁>
今後の道の取組についてでありますが

○ 道では、動物愛護管理法の改正や
国の基本指針などの社会情勢の変化を踏まえ、
「動物愛護推進計画」を改正して、本年3月に
第2次計画を策定したところであり、
この中で、防災訓練やペットの受入体制の整備など、
災害への対策は、動物の適正な飼育や普及啓発と同様に、
主要な施策と位置付けているところ。

○ 道としては、今後、飼い主に対し、動物愛護週間等のイベントや
道のホームページなどの広報媒体を通じて、
災害対策のさらなる普及啓発を行うとともに、
10月には、獣医師会や市町村、動物愛護団体などへ呼びかけ、
災害時に関係機関が広域的に協力、連携して
ペットの災害対策が行われるよう、同行避難を想定した図上訓練を
環境省との共催により道内で初めて実施するなど、
災害時におけるペット対策の強化を図ることとしており、引き続き、
人と動物が共生できる社会の実現に向け、取り組んでまいる。

<指摘>
道では、北海道防災総合訓練等を実施していますが、災害時における同行避難が明示されている現在では、その防災訓練のメニューの一つとして取り入れられるべきものであると考えています。関係各部と連携をとりながら、災害時のペット対策を想定した訓練を行うことによって、各自治体に留まることなく、住民の皆さんにも、私たちの暮らしに寄り添うペットの愛護と管理について考えて頂く機会を、道が積極的に提供していただけるように強く要望して、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

2018/07/5 - 最新情報

平成30年 北海道議会第二回定例会 一般質問 「道が独自に制定している日等について」

F,道が独自に制定している日等について

 

    道が独自に制定している日について

次に、道が、独自に制定している日等について、伺います。

 道では、現在、各部局において、例えば、7月13日は飲酒運転根絶の日に、7月17日は北海道みんなの日など、18件の日が制定されていると伺っています。一方、過去に制定された日で、廃止されたものについては、その数や経緯の把握は難しいのが現状であると推察しています。

 それぞれ、政策を推進するために制定し、必要性が薄れていった理由で廃止したもの等とは思いますが、その政策目標に照らして、啓発のための日の取組み内容などを一元的に把握する仕組みが必要と考えますが、見解を伺います。

 

 

<答弁>

道が制定している啓発の日などについてでありますが

 

道では、各種施策に関する啓発の日などを制定し、道民の皆様に対して、

 制定の意義などをわかりやすく伝えるとともに、関連事業への参加を促すと

 いった取組を行っているところ。

 

現在、各部局において様々な目的に応じた日が定められているが、

 制定や廃止などの経緯を全体として管理するとともに、環境の変化などに対応し、

 関連する取組の見直しなども必要と考えていることから、

 今後、施策推進上の位置付けや取組内容などを一元的に取りまとめ、

 その活用を進めるなど、啓発の日の実効性がより高まるよう努めてまいる考え。

 

 

    国などが制定している日等について

次に、国などが制定している日等について伺います。

現在、制定されている日で道民に関係が深いものは、道が独自に制定している日に限られる訳ではありません。

例えば、毎年2月7日の「北方領土の日」は、国を挙げて取り組まれている好例ではありますが、北方領土返還運動の後継者育成などの課題を抱えている状態で、返還運動の見直しについて全国的に議論されている段階とお聞きしています。

このように、国や関係団体などが制定した日についても、道民に対する一層の理解を促す必要があるものについては、道としても、その周知や国と連携した取組みなどを進めていくことが重要だと思いますが、道では、どのように取り組んでいるのか伺います。

 

<答弁>

国が制定している日などについてでありますが

 

国においては、国民の祝日とされている日に加え、啓発が必要な課題について

 国民の関心や理解を深めるため、「北方領土の日」や「人権週間」のように、

 特定の日あるいは一定期間を定めているものが多数あると承知。

 

道としても、国が定めた日などと連携した取組は道の施策を効果的に推進

 する上でも重要と考えており、 例えば、「防災の日」に、地域住民等と

 連携した防災訓練である北海道シェイクアウトを実施し防災対策の強化を

 図っているほか、 「男女共同参画週間」には、講演会やパネル展を開催し、

 男女が性別に関係なく活躍できる社会の実現などについて

 普及啓発を行っているところであり、今後も、各部局において、

 国が定めた日と連携した普及啓発活動などの取組を進めてまいる。

 

 

    教育現場での取組みについて

次に、教育現場での取組みについて伺います。

委員会議論の場でも指摘したところですが、行政による常套手段としての「〇〇の日」の制定や行事やイベントの開催では、その目的を果たすまでに至ることは叶わないと考えています。

これらは、個人の道徳観や倫理観が大きく影響するものであり、成長過程における教育や社会生活の中で繰り返し教育されることで養われる道民気質や地域性によるところだと考えています。

その効果を拡大浸透させていくためには、教育現場での継続的な取組みが欠かせないと考えています。教育長の見解を伺います。

 

 

<答弁>

教育的な意義についてでありますが、

 

道などの行政機関が、ふるさとへの誇りや愛情を深めることや、自然に親しむこと、

 家族との団らんを大事にすること、さらには、法やきまりを遵守することなどを

 推進するため、象徴的な日を制定し、各種イベントの開催や集中的な普及啓発に

 取り組むことは意義あるものと考えており、こうした日等の趣旨について、

 子どもたちの理解を深めることが大切であると認識。

 

このため、道教委としては、学校のみならず、社会教育施設において、

 それぞれの実情を踏まえた教育活動に継続的に取り組むことができるよう、

 知事部局と連携を図りながら、取組状況の把握や必要な支援を行う中で、

 道が独自に制定している啓発の日の浸透に取り組んでまいる考え。

 

 

    今後の取組みについて

次に、今後の取組みについて伺います。

 道が独自に制定している日等については、学校教育や社会教育向けに適した資料を、所管する部局が教育対象ごとや年度ごとに目的に沿った形で用意して教育委員会に提供し、総務課学事課と教育委員会は学習指導要領等を踏まえて提示して、各学校が任意に選択した資料を活用し、制定の目的を果たし深めていくことができるよう仕組みを設えておく必要があります。

その目的効果を高めるには、家庭教育や学校教育、社会教育等の段階に応じ継続した教育機会の提供が必要となっていて、道庁全体の支援の下で教育委員会が果たさなければならない役割であると考えています。早速取り組んでいただきたい施策であると考えていますが、教育長としての見解を伺います。

 

<答弁>

今後の取組についてでありますが、

 

道教委における啓発の日の取組としては、例えば、「北海道みんなの日」に、

 郷土を理解し愛する心を育むことを目的に、小中学校において、道内各地の

 先人を題材とした道徳教材等を活用し、地域の歴史や文化等を学ぶ学習や、

 高校において、地域で活躍する方を講師とした講演会などのほか、

 「道民家庭の日」には、北海道青少年育成協議会等とも連携し、

 家庭や地域にも働きかけ、家族の団らんを呼びかけるとともに、

 テレビゲームなどの使用を控えるノーゲームデーの普及などに

 取り組んできたところ。

 

今後は、こうした取組とともに、道教委として、関係部局が作成した資料等を

 有効に活用し、学習指導要領の内容との関連などを示した参考資料を作成する

 などして、啓発の日の制定の経緯や意義などについて、児童生徒の理解が

 一層深まるよう速やかに取り組んでまいる。

2018/07/5 - 最新情報

平成30年 北海道議会第二回定例会 一般質問 「丘珠空港の利活用について」

E,丘珠空港の利活用について

 

次に、丘珠空港の利活用について伺います。

 道民が長く待ち望んでいた丘珠空港の利活用の促進に向けた取組の連携については、平成28年6月に知事と札幌市長が合意しています。同年7月には「丘珠空港の利活用に関する検討会議」が設置され、平成30年2月には報告書がまとめられています。

 この報告書については、これまで停滞してきた窮状を鑑みた時に、経済界にとってもその出来は十分に評価されているとお聞きしたところです。

 北海道の人口減少によって失われる経済損失分を補う効果の高い活性化対策の一つとして、丘珠空港の利活用を最大限まで活かさなければならないことは、これまで議論してきた通りなのです。

 道内7空港の民間委託準備が着々と進む今となっては、道内は基より国内空港間の競争が激化してくることは必須です。国内において発展していく空港と衰退していく空港が、明確化してきていると考えられています。やり遂げなければならない理由がそこにあるのです。

 

 

平成23年に13万人程度にまで落ち込んでいた丘珠空港の旅客数は、フジドリームエアラインズの定期便就航などによって、平成29年には25万人を超えるまでに至っています。

 先ほども述べたように、やり遂げなければならない理由があるのですから、旅客数を300万人とする場合と500万人とする場合の各施策は自ずと異なるのですし、更にその先を目指さなければならない丘珠空港のポテンシャルを「北海道の元気」の源としていくためには、まちづくりとして、いつまでに、なにを、どれ位目指すのかを札幌市と力を合わせて。具体的に定めていかなければならない段階に入っていることが明らかです

 これまで以上に札幌市と力を合わせて国に協力を求めながら、1日も早く丘珠空港の具体的な利活用策について、検討を推進していかなければならない北海道としての見解を、知事に伺います。

 

<答弁>

丘珠空港の利活用についてでありますが、

 

〇本年2月に札幌市と道が取りまとめた丘珠空港の利活用に関する報告書では、

 運用時間の延長や2次交通の改善、さらには、滑走路の延伸など、

 ソフト・ハードを含めた幅広い利活用策について、地域での議論を深めるため、

 その利活用策の具体的なメリット・デメリットや概算事業費などをケーススタディ

 として示したところ。

 

〇札幌市においては、今年度、本報告書をもとに住民説明会や有識者会議を開催し、

 空港の利活用のあり方について、議論を深めていくものと承知しており道としても、

 市が進める市民や有識者などとの議論を踏まえながら、丘珠空港について、

 引き続き、札幌市との連携のもと、道のビジョンに基づき、道内各地域の

 経済・医療・防災を支える航空ネットワークの実現を目指し、

 さらなる利活用を図ってまいる考え。

2018/07/5 - 最新情報

平成30年 北海道議会第二回定例会 一般質問 「人材確保対策について」

D,人材確保対策について

 

 次に、人材確保対策について伺います。

 本道の雇用情勢は、平成29年度の有効求人倍率が1.11と、2年連続で1倍を超えていて、改善傾向にある一方で、あらゆる業種で人手不足が深刻な課題であることが社会問題化しています。こうした状況を踏まえて、道では、今年3月に「北海道人材確保対策推進本部」を立ち上げたと承知しています。

 生産年齢人口の減少が進むことで、労働力の絶対数が減り続けることは避けられません。人材の確保に向けて、移住やU・Iターンにより道外から人材を誘致する、あるいは、働き方改革を通じて、誰もが働きやすい環境を整備し、多様な人材の就労を促すという大きく二つの手法があるという点においての異論はありませんが、より効果的な対策の実施が必要となります。

 そこで、伺います。

 

    各種団体との連携について

 対策本部の構成員をみると、経済部のほか、農政部や水産林務部や建設部なども含まれていて、取組方針には、庁内はもとより、国、業界団体等とも連携して取組みを推進することとされています。地域においては一次産業の担い手不足が深刻であり、また建設業においても現場での人材不足が理由となって受注機会を逸失する事態ともなっていると聞いています。特に労働集約産業においては、喫緊の課題であることは言うまでもありません。各種団体との連携が非常に重要と考えていますが、北海道全体として取組みを進める責務が道庁にあって、分野の縦割りを排除した連携を図る必要があります。推進本部として、これまでどのようなことをしてきたのか、どんな情報共有をしてきたのかを含めて見解を伺います。

 

 

<答弁>

人材確保に係る関係団体との連携についてでありますが

 

人手不足が深刻化している本道において、人材確保対策を効果的に推進するためには、

 庁内はもとより、関係団体との連携を密にしていくことが重要と認識。

 

このため、道としては、3月に立ち上げた

 「人材確保対策推進本部」を通じ、人材確保対策に向けた関係部局の取組方向について

 情報共有するとともに、U・Iターンや若者の道内就職の促進、業界等の情報や魅力の

 発信、優良事例の普及による働きやすい環境整備の促進などの事業について、

 建設業や農林水産業、介護・福祉など人手不足が顕著な業種の

 関係団体と連携・協力をして実施することにより、

 一人でも多くの人材確保が図られるよう取り組んでまいる。

 

 

    札幌市との連携について

次に、札幌市との連携について伺います。

 札幌市においても道内のほかの地域同様に人材不足が大きな課題となっています。このため札幌市では、東京にU・Iターンの相談窓口を設置しているほか、道外の大学との間にU・Iターンに関する就職支援協定を結ぶなど、道外からの人材の誘致を積極的に行っています。また、多様な人材の就労に向けては、今年度、女性の働き方を支援する窓口の開設を予定しているなど、様々な取組みを行っています。

 北海道と札幌市の関係で考えると、地域から札幌に集まり、札幌から首都圏等を中心とした道外に多くの若者が流出しているという現状がある中で、札幌における人材の確保と定着は、全道的な課題であると言えます。

 全国的に人材確保が喫緊の課題となっている今、道と札幌市が、それぞれ実施している取組みを共有して、お互いに補完或いは相乗効果を生むような関係を構築することが必要となります。知事の見解と今後の取組みについて伺います。

 

<答弁>

人材確保に係る札幌市との連携についてでありますが

 

本道において、喫緊の課題となっている人材確保に向けた取組を進めていくためには、

 人や企業が集積する札幌市との連携が重要と認識。

 

このため、都内に設置している道の「移住定住推進センター」と札幌市の

 「UIターン就職センター」とが情報を共有し、移住希望者の相談に対応するほか、

 札幌市の職員とともに首都圏の大学のキャリアセンターを訪問し、

 道内企業の情報を提供するなど、道外からのU・Iターンを促進してきたところ。

 

〇また、若年者の道外流出を防ぐため、地域の企業情報など札幌市をはじめとする

 都市部の若者に向けて発信することにより、全道各地域への就職を促進するなど

 しているところであり、今後とも、札幌市との行政懇談会などを通じ、

 連携を強化しながら、人材確保に向けた取組を効果的に展開してまいる。

2018/07/5 - 最新情報

平成30年 北海道議会第二回定例会 一般質問 「発送電分離に伴う道の役割について」

 C,発送電分離に伴う道の役割について

 

 次に、発送電分離に伴う道の役割について伺います。

現在、国が進める電力システム改革については、2015年4月に広域的運営推進機関の設立を、2016年4月に小売全面自由化を実施し、2020年4月に送配電部門の法的分離を迎えようとしております。

特に、北海道における電力事情については課題が山積していて、広大な面積による地域事情、需要家の分散、更に、泊発電所の長期停止に伴う火力燃料費等の増加を理由に二度に渡る値上げの実施によって、全国で一番高い電気を使わざるを得ないのが実情です。これは、産業経済基盤や道民の豊かな暮らしに影を大きく落としています。人口減少に耐えうる経済の活性化を実現させなければならない私たちにとって、喫緊の課題であることは自明です。

そこで、伺います。

 

 

    道の認識について

道では、発送電分離についてどのように認識しているのでしょうか。

特に、新エネルギー導入の加速化に力を注ぐ道が、系統制約や接続拒否によって途方に暮れる全道各地の小規模発電事業者等に対して、この契機を通じてどのような可能性を示すことができるようになるのでしょうか。道の認識を伺います。

 

<答弁>

送配電部門の法的分離についてでありますが

 

電力システム改革が進む中、道内では「電力小売の全面自由化」を契機に、

 バイオマスなどの地域資源を活用した電力を需要家に供給する動きが見られており、

 電力市場における活発な競争を実現する上では、

 今後とも、公平・平等に送配電ネットワークを利用できることが重要。

 

2020年4月に予定されている「送配電部門の法的分離」については、

 送配電事業者は、発電事業や小売事業の兼業が原則禁止され、

 人事や取引等に係る規制も受けることにより、

 送配電部門の中立性が一層高まることが期待されることから、

 道としては、引き続き、発電事業者や小売事業者による

 送配電網の公正な利用の確保が図られるよう注視してまいる。

 

 

    道の関わり方について

次に、道の関わり方について伺います。

送配電部門の法的分離の実施まで残すところも1年10か月となりました。

道は、電力システム改革についてどのような情報を収集し分析してきたのでしょうか。道内の電力事情の安定や新エネルギー導入の加速化を実現させていくための政策を目論み、その実現へ向けて見込まれる発送電事業者と連携してきたのでしょうか、伺います。

 

<答弁>

事業者との連携についてでありますが

 

道では、これまで、電力システム改革に係る国の検討状況について

 情報収集するとともに、地産地消の観点から、自治体が中心となって

 電力小売を進めるいわゆる「地域新電力」や、新エネルギーの供給を強み

 とする事業者などに対するヒアリングを実施し、市場参入に係る課題等の

 把握に努めるとともに、電力自由化の制度概要や道内企業の参入可能性

 などについて、セミナーを通じて広く道民や企業の方々に紹介してきたところ。

 

道としては、道民の皆様が電力システム改革の効果を享受するためには、

 多くの事業者が参入できる競争環境を確保することが必要と考えており、

 電力会社や経済団体などを構成員とする「北海道地域電力需給連絡会」や

 「北海道省エネルギー・新エネルギー推進会議」において、

 各機関の取組の共有や意見交換を行うなど、

 関係事業者との連携を図りながら、電力の安定的な供給や

 新エネルギーの開発・導入の促進に向けて取り組んできたところ。

 

    道が目指す姿について

次に、発送電分離後に道が目指す姿について伺います。

 国が示す電力システム改革の中で、電力市場の活発な競争を実現させるためにも高い中立性を確保し、誰でも自由かつ公平・平等に送配電ネットワークを利用できるようにすることが必須と示しています。

 しかし、道内における送配電システムの現状は、絶対的優位により頻発する系統制約や接続拒否によって、新規小規模事業者の意欲を削ぐものとしかなっていないのが実情です。これは、知事が目指す新エネルギー導入の加速化に反するものであります。これは、望ましい状態であるとは言えません。

 道が、現在の送配電システムを管理する事業者と課題の洗い出しと調整を行って、将来の送配電システムを管理する事業者に対して目指す姿を示し、ルールに基づく系統の解放へ向けて、北海道が新エネルギー大国として立ち行くことができるようにしていかなければなりません。知事の見解を伺います。

 

<答弁>

新エネルギーの導入拡大などについてでありますが

 

道では、電力会社などエネルギー関連事業者等との議論を踏まえて策定した

 省エネ・新エネ促進行動計画に基づき、持続的発展が可能な循環型の社会経済

 システムをつくり上げるため、本道に豊富に賦存するエネルギー資源を積極的

 に活用し、新エネルギーの開発・導入等を進めているところ。

 

道としては、道民の皆様が電力システム改革の効果を享受できるよう、国に対し、

 送電インフラの増強など競争環境の整備に向けた措置や、送電線を有効活用する

 ための新たな制度の早期実現について働きかけるとともに、「新エネルギー導入

 加速化基金」を最大限活用しながら、地産地消の取組を支援するなど、引き続き

 地域や企業と連携のもと、新エネルギーが主要なエネルギー源の一つとなるよう、

 その導入拡大に向けて積極的に取り組んでまいる。

2018/07/5 - 最新情報

平成30年 北海道議会第二回定例会 一般質問 「風力発電所建設について」

B,風力発電所建設について

次に、風力発電所建設について伺います。
先の新聞報道によりますと、現在、留寿都村で大規模な風力発電所の計画が進行しています。
当初、伊達市大滝区など周辺4市町村に風車50基を分散設置する計画でしたが、地域住民の反対や期待した風力が出ないとの理由で、本年4月に建設地を留寿都村のみに変更する方針を村に伝えています。
現在、道が推進している「新エネルギー政策」と「観光政策」そして「環境政策」が、それぞれに一歩も譲れない状態に陥った時に、道はどのように関与や判断を行い、将来の道民の元気な暮らしを保とうとするのでしょうか。
環境アセスメントは、環境影響評価法に基づき、事業者によって進められるものですが、一方で道として無関心で居られるはずがありません。環境アセスメント上で道が果たす役割や立場から、何も方針を打ち出せないでいることを甘受することは、道民の利益に反することなのだと捉えています。
特に、大規模な開発行為が伴う事業に関しては、主体となる事業者と自治体が、道や周辺自治体、地域住民や地元商工団体の意を十分に承知しながら推進しなければならないのであり、時に道や周辺自治体は、相反することとなる政策の決断や修正を図らなければならないと考えています。
そこで、知事にお聞きします。

 

① 環境影響評価方法書に係る知事意見について
まず、知事意見について伺います。
昨年、経済産業大臣に提出された知事意見によれば、そのほとんどに環境影響を確実に回避または低減することを求めていて、事業の規模を縮小することや事業計画の見直しを求めています。
これは、前述の通りに伊達市大滝区の風車設置を取り止めたことによって満足させられたことになるのでしょうか。
知事意見によると、当初計画の段階で計画地域全体に対しての適用であるならば、計画地域を留寿都村に限定することで環境影響を回避または低減したことにはならないと判断できます。
この知事意見に対して、経済産業省はどのような審査を行い、当該事業者はどのような対応を行ったのでしょうか。
手続きフロー図によると、事業者は方法書の段階で住民意見をとりまとめることとなっていますが、事業者や留寿都村の説明と周辺自治体や地域住民、地元商工団体の意見が実体と乖離していることが考えられます。見解を伺います。

<答弁>
環境影響評価の手続きについてでありますが

〇留寿都村などにおける風力発電事業については、昨年1月、事業者から道に対し、
 環境調査の範囲や、予測・評価手法等を示した「方法書」が提出され、
 関係市町村長や住民等の意見、さらには学識者で構成される北海道環境影響
 評価審議会での審議を踏まえ、重大な環境影響を回避又は十分低減できない場合は、
 事業計画を見直すこと等を内容とする知事意見を、昨年8月1日付けで経済産業大臣
 に提出したところであり、経済産業省では、学識者による審査を経て、同月末、
 事業者に対し知事意見とほぼ同様の勧告を行ったと承知。

〇現在、事業者は、環境影響に対する事業者側の考え方を示した
 「準備書」の作成中と承知しており、今後、準備書が提出された場合は、方法書と同様、
 関係者の意見や、審議会での審議を踏まえ、環境保全上の観点から、知事意見を提出する考え。

② 道の見解について
次に、道の見解を伺います。
道は、これまで、国の施策に基づいた道内における新エネルギー導入の加速化を推し進めてきています。この見地から、当該計画について、どのような見解をお持ちなのでしょうか。
新エネルギーの種類を問わず施策を推進する立場にあるならば、自治体や地元住民や商工団体との調整を担う役割は、道にもあるものと考えています。
しかし、北海道の中にあって、観光の重要且つ先進、成功地域であるニセコや留寿都であることを鑑みれば、この計画について、その後の影響を想定すれば、手放しで推進の立場をとることができないことは明白です。
道として、粛々と環境アセスメントの手続きを進める補助的立場をとることのみに頼らず、北海道全体の新エネルギー政策の立場から、地域住民や周辺自治体、地元商工団体との情報共有や積極的な関与を果たすことが必要だと考えています。決して無制限無秩序に推し進められるものではないと捉えています。
この問題は、なにもニセコ・留寿都に限ったことではありません。道内のどこにでも起こり得る問題であることは明らかです。
知事は、北海道が新エネルギーの宝庫であることを自負されています。この政策を推進しなければならないことは勿論ですが、同時に観光政策や環境政策と相容れない場合においては、何を優先していくことになるのでしょうか。知事として、どのような立場をとっていく考えであるのかを伺います。

<答弁>
新エネルギーの導入についてでありますが

本道に豊富に賦存する新エネルギーを効果的に活用していくためには、
 地域の自然環境や産業、景観との調和を図るとともに、
 地域住民の理解と協力を得ながら、
 事業を実施することが重要であると考えているところ。

道としては、これまでも、地域の実情や特性に調和した
 取組が行われるよう、許認可手続き、自然環境や社会条件への
 留意点などを記載した新エネの導入マニュアルを策定し、
 市町村等への普及を図るとともに、事業者から構想等の説明を受ける際には、
 関係法令に基づき適切に手続きを行うことはもとより、
 それぞれの地域の状況への配慮、住民や企業に対する
 十分な情報提供や丁寧な説明を求めてきているところであり、
 今後とも地域の環境や産業などと調和した新エネルギーの導入促進を図ってまいる。

【再質問】
それでは、風力発電所建設について、再質問させていただきます。

先ほどは、環境影響評価方法書に係る知事意見についてと、各政策が三すくみに陥った際に、なにを優先することになるのかについてお聞きしました。
しかし、知事は、環境アセスメント上の手続きの流れの説明と、調和できていないのに調和させると答弁するのみに留まっていました。

環境アセスメント上の知事意見を出すにあたり、それが道における賛否の態度を表すものではないことは承知しています。

私は、留寿都村の事例においては、方法書までの段階で、事業者と当該自治体が住民意見を取りまとめた内容と、周辺自治体や地域住民、地元商工団体等の意見が乖離している事実を聞き及び、ここでお伝えしているのです。
これは、少なくとも調和はしていません。
ここでいう乖離とは、賛成反対という双方の意見があるという乖離なのではなく、少なくとも道が承知しておかなければならない事実があると言った方が正しいのかもしれません。

これを防ぐ手立てとしては、環境影響評価手続きとは別に、道として道の責務を果たすこと、道として、事業者や当該自治体だけではなく、周辺自治体や地域住民、地元商工団体の声に真摯に耳を傾けること、客観的に事実を把握しておく必要があるのではないでしょうか。
しかし、今の知事部局の縦割りでの仕事には限界があって、それぞれが精一杯に職責を果たしてはいても、カバーしきれない部分が出来てしまうことは、これまでにも様々な議論で指摘されてきた通りです。

そこで提案です。関係部局と事業者や市町村等が情報を共有する場を設けては如何でしょうか。それは、事業可否を判断する場である必要もなければ、常設である必要もありません。道の責務を果たすために関係者へ積極的な関与をするために、調和を図るために、情報共有を、在るべき姿を、新エネ導入マニュアルの実践を、事業者や市町村等と共に検証や共有ができるように努めなければなりません。丁寧な行政運営が必要であると思うのです。
なにもすべての新エネルギー事業について実施する必要もありません。環境アセスメントが必要な規模の場合にのみ行えばいいのです。

そこで、もう一度、知事にお聞きします。
「環境政策」と「観光政策」と「新エネルギー政策」が三すくみとなってしまった場合には、何を優先させることになるのでしょうか。
調和させるための私からの提案を含めて、知事の見解を伺います。

<答弁>
新エネルギーの導入についてでありますが

〇本道に豊富に賦存する新エネルギーの効果的な活用に向けては
 地域の実情や特性を踏まえ関係者の理解と協力を得ながら、事業を実施することが重要。

〇道としては、庁内の関係部局からなる連絡会議を開催し、
 市町村を通じて把握した道内各地域における
 新エネルギー導入に関する情報を共有するとともに、
 計画の円滑な推進に向けて、地域の関係者へ
 環境アセスメントを含めた必要な情報提供やアドバイスを行うほか、
 事業者に対しては地域への十分な情報提供はもとより、
 丁寧な説明を行うよう求めるなど、地域の環境や産業などと調和した新エネルギーの導入が
 図られるよう取り組んでまいる。

2018/07/5 - 最新情報

平成30年 北海道議会第二回定例会 一般質問 「新エネルギー導入の加速化について」

A,新エネルギー導入の加速化について

 

最初に、新エネルギー導入の加速化について伺います。

 国は、2030年に向けた長期エネルギー需給見通し中で、エネルギーミックスについて再生可能エネルギーの比率を22~24%と位置付けています。いわば原子力発電と並び「主力電源化」するとしていて、省エネルギーと併せたさまざまな対策を打ち出してきています。

 知事は、北海道が新エネルギーの宝庫であることを訴えてきていて、道も国策に呼応する流れで、道内における新エネルギー導入の加速化を掲げて、政策実現の為に取り組んできていることを承知しています。そこで、伺います。

 

 

    民間活力の活性化について

 広大な面積を有する私たちの北海道は、誰もが認める新エネルギー資源の宝庫であると言えます。

 一概に新エネルギーと言っても様々ですが、地産地消モデルを確立させる小規模発熱電事業振興を拡大していくことが必要であり、まさに急務であると考えています。

自治体や農協や森林組合、地元企業等が力を合わせて新エネルギー導入の加速化を実現させることのできる環境を、言い換えれば、民間の力を最大限に活用した政策の実現が欠かせないのだと確信しています。

 道は、この度、エネルギー地産地消スタートアップ支援事業委託業務について、事業者の審査を終え、契約締結の運びとなるとお聞きしています。新エネルギー導入の加速化へ向けて、何を期待し、その道程のどの位置付けで本事業に着手することとしたのか、見解を伺います。

 

<答弁>

地域における新エネルギーの導入についてでありますが

    

 新エネルギー導入を進めていくためには、先行する成功事例など参考とすべき情報や、

 導入する設備、システムといった分野の専門人材が必要と認識。

 

〇 このため、道では、エネルギー関連の知見を有するコーディネーターを

道内各地に派遣し、資源に恵まれながら新エネ導入開始に至っていない市町村に

アドバイスを行うなど、事業の掘り起こしを行うとともに、新エネ導入に取り組もうとする

市町村等に対し、導入に関する計画の策定や、事業の推進に向けて、

  総合的な助言を行うこととしている。

 

 道としては、これらを通じて、身近に賦存する新エネルギーを効果的に活用する

市町村や地域の事業者による取組が、道内各地で進むよう促してまいる考え。

 

 

    民間活力を阻害している要因について

次に、民間活力を阻害している要因について伺います。

論ずるまでもなく、新エネルギー事業に系統制約や接続拒否を原因として着手できない自治体を含めた事業者が全道一円で続出しており、後に述べることになる電力システム改革の「発送電分離」等に向けて、その課題は明確になってきています。新エネルギー導入の加速化に向けての道の役割がそこにあると明言することができます。

 道は、それらの要因をどのように捉えて、どんな対策をとってきたのか、また取っていこうとしているのか、見解を伺います。

 

<答弁>

電力系統への接続についてでありますが

 

 道内に豊富に賦存する新エネルギーの導入を拡大していく上で、

新エネルギーの供給の変動性に対応する調整力となる電力系統の規模が

小さいことや道内の風力発電等の適地と需要地を結ぶ地域間の送電網が

脆弱であることなどが課題と認識。

 

   このため、道では、蓄電技術に関し、大型蓄電池実証事業の誘致をはじめ、

    道総研による寒冷地における蓄電機能の研究開発を進めるほか、

エネルギー種別ごとの課題の把握に努めるとともに、北本連系設備を含む

送電網等の電力基盤の増強や既存送電線の有効活用といった制度改正の

推進について国等に対し働きかけを行うなど本道の新エネルギーの

ポテンシャルが最大限に発揮されるよう取組を進めてまいる。

 

 

    新エネルギー導入加速化基金について

次に、新エネルギー導入加速化基金について伺います。

私は、道内各地の新エネルギー事業所の視察やその準備段階の関係者と議論を重ねてきたところです。それは今後も積極的に続けていきたいと考えています。

その中で多く寄せられることの一つに、事業開始時のみではなく、メンテナンスや設備更新時のための資金需要が欠かせないとの要望をいただいております。

導入の加速化を緩めることはできませんが、今後20年間に限ることなく、道内における主要電源化を図っていく為にも、基金の継続や拡大と幅広い運用が求められております。見解を伺います。

 

<答弁>

新エネルギー導入加速化基金についてでありますが

 

 道では、新エネルギー導入の加速に向け、エネルギーの地産地消の取組の

具体化を継続的に進めるため、「新エネルギー導入加速化基金」を創設し、

当面5年間を集中期間として、60億円の施策を講じるとともに、将来にわたり

100億円規模の取組を行うこととしており、地域の特性に応じたエネルギーの

地産地消の取組を全道各地に広げていくとともに、さまざまな施策を活用し、

地域や企業の方々とともに、新エネルギーの導入拡大に取組んでまいる。

 

 

    省エネルギー・新エネルギー関連補助事業の今後について

これまで述べてきたように、省エネルギー・新エネルギー関連補助事業については、広く道民の期待を担うものであり、同時に北海道が、農業や観光と同じようにエネルギー大国として立っていくために欠かすことのできない政策であることは明白です。新エネルギー政策が目指す着地点を明らかにしながら、道民と共有し、自治体や事業者に理解を求めて、エネルギー産業の振興を実現していかなければなりません。

本事業の今後の継続と規模拡大の見込みについて、見解を伺います。

 

<答弁>

新エネルギーの導入促進への対応についてでありますが

 

 エネルギーは暮らしと経済の基盤であり、身近な地域で自立的に確保できる

エネルギー資源を最大限に活用し、活力ある地域社会の実現に寄与していくことが重要。

 

 道では、これまで、新エネルギーの導入促進に向けて、エネルギーの地産地消など

市町村の取組に対し、構想や計画、事業化などさまざまな段階に応じた、

きめ細やかな支援を行い、徐々に取組が広がりつつあるところ。

                  

 今後とも 新エネルギーの一層の導入拡大を図るため、新エネルギー導入加速化基金

の活用はもとより、地域や企業の皆様と連携しながら、地域の特性や資源を

効果的に活用する取組を支援してまいる。

2018/07/5 - 最新情報

平成30年 環境生活委員会 7月終日委員会 「北海道アイヌ生活実態調査について」

この質問の趣旨は、北海道を中心として栄えたアイヌ文化を、今を生きる私たちや子供たちが、私たちの北海道の強みや誇りとして活用していかなければならないことを核として、委員会で議論させていただいたものです。

将来に渡って、北海道に多くの皆さんに訪れて頂かなければならない私たちは、これまでに拘り過ぎて、機会を失うことがあってはなりません。

この機会を通じて、私たちが遺す北海道の目指す姿の一つを明らかにしていきたいと考えています。

 


 

A,北海道アイヌ生活実態調査について

それでは、道が、前回委員会で公表した北海道アイヌ生活実態調査について伺っていきます。この件については、本定例会の一般質問で同僚議員が取り上げたところですが、この場において、更に背景に迫っていきたいと考えております。

この調査は、国が2020年の制定を目指していると報道されているアイヌ新法の参考資料とするために、予定を早めて昨年11月に行ったものと聞いています。
その結果は、前回委員会で配布されていることから詳しくは触れませんが、新聞等でも報道されているところです。総数が、63市町村に13,118人、5年前の調査時より3,668人、22%程度減少し、11年前となる前々回の調査時より10,664人、45%程度も減少していることになります。これは総数の動態調査の傾向として、特に注目すべき点であることは明白です。
その他にも、生活保護受給世帯の減少や、大学進学率の向上など、その実態の改善が数値として明らかになってきていることは、これまでの施策の効果の表れ、改善していると理解することができると考えています。

① アイヌの人口について
まず、アイヌの人口について伺います。
道は、人口の総数について、減っているわけではないと捉えているようですが、何を根拠にしているのでしょうか。
報道等によると、道は、個人情報保護の意識が高まり、調査協力を依頼した自治体が把握しにくくなっていることが背景にあるとされているようです。
もし、調査に表れた程に大きく変わっていないとするならば、個人情報保護による背景も少なくはないと思われますが、アイヌ文化振興法や新法制定に向けた機運の醸成の効果として生活向上の実現が果たされてきた、同時に、これまでの施策効果や新法効果には期待していないことの表れとして捉えることが出来ます。
それは、差別等によりアイヌであることを隠す必要があるからなのではなく、現代においてアイヌと名乗ることの必要やメリットを感じないようになった表れなのではないでしょうか。
よって、今回の生活実態調査を通じて見えてきたことは、アイヌの人たちの総数が事実として大幅に減ってしまったのではなく、アイヌの人たちの意識が大きく変化してきていると捉えることが妥当なのだと考えます。
とりわけ11年で45%ものアイヌの人たちの減少が確認できたという事態は、新法制定そのものに大きく影響させなければならないものであると考えることが自然の流れでもあります。
なお、アイヌの人たちの人口が減っていくことは否定できるものではありません。この先四半世紀、半世紀という単位で、その実数が激減することは明らかです。
改めて、総数の激減についてと、今後の見通しについての道の認識を伺います。

<答弁>
「アイヌ生活実態調査」の対象者数についてでありますが

 〇 調査対象者数の減少については、調査に協力いただいている
  アイヌ協会の会員が、高齢化などにより減少していることや、
  地方から都市部への転出によりその後の動向把握が難しくなったこと、
  また、個人情報保護に関する意識の高まりにより、
  調査への協力者が減っていることなどが、
  その要因と考えているところ。

 〇 道としては、今後も同様の傾向が見込まれるものと考えているが、
  今後の調査にあたっては、アイヌの人たちをはじめ、
  関係市町村などに調査の趣旨を十分にご理解いただくとともに、
  アイヌの人たちがおかれている現状やニーズを、
  より正確に把握できるよう、国やアイヌ協会のご意見を
  お聞きしながら、調査方法や内容などについて、検討してまいる。

② 差別意識の誤差について
次に、差別意識の誤差について伺います。
今回の調査では、生活保護受給者数や大学進学率で改善がみられたと報告がありました。この点のみを取り上げて改善が成し得たと判断するには早計でありますが、明らかに生活が向上していることの証左であると受け止めることが自然です。
そもそも格差とされている「差」は、誤差の範疇と判断できるものであって、日本におけるそれらの平均と許しがたい「差」があるとは読み取れません。それでも、道が、差があるとする分析からは、むしろ、そうしておかなければならない背景が透けて見えてくるのです。
また、その調査方法については、厚生労働省や道の補助を受けた市町村による生活館運営費等予算の中で雇用されて嘱託職員となる「生活相談員」などが調査にあたっているとお聞きしましたが、普段から近しく接している方々による調査であるのですから、むしろ個人情報保護の垣根を超えた如実な情報として捉えることが自然です。今の生活に不自由を感じていないことの表れと言えるのでしょう。

道が、それでも「いわれのない差別があるということが結果に表れている」と格差が今なお存在していると論ずる根拠はどこにあるのでしょうか、見解を伺います。

<答弁>
差別に対する認識についてでありますが

 〇 今回の調査結果では、「差別を受けたことがある」と
  「自分はないが、他人が受けたのを知っている」の割合を合計すると、
  前回調査と比べ、3.3パーセント増の36.3パーセントとなっており、
  約3人に1人が自分又は他人が差別を受けた経験を有していることが
  明らかとなったところ。

 〇 また、「差別を受けたことがある」と
  「自分はないが他人が受けたのを知っている」と回答した方々に、
  どのような場面で差別を受けたかを聞いたところ、
  「学校」や「職場」、「結婚のこと」などで、
  差別があったという回答が多かったところであり、
  道としては、こうした結果からも、いまだ、
  アイヌの人たちに対する差別は存在していると認識している。

<指摘>
 私は、この質問で、表れている「差」は許容範囲だと申し上げています。その「差」とは、差別のことではありません。実態調査で明らかになった数値の「差」は、許容範囲であると申し上げているのです。
 一方で、私たちの世界に差別が存在していい理由はどこにもありません。差別が存在するならば、無くす努力を止めることはできません。
しかし、残念ながら私たちの世界からは差別が無くならないことを知っておく必要があります。それが無い状態を目指す必要はありますが、それを無くすことができるものとして取り組むことには無理があります。
 差別には、いろいろな差別が存在します。例を挙げることは憚りますが、この質問で取り上げているアイヌの人たちへの差別だけではないことは確かです。
 誤解のないように付け加えておきますが、他の差別も存在しているのだから、アイヌの人たちの差別も致し方ないと断じているのではありません。
 私たちは、差別の解消に努める必要がありますが、同時に、差別に甘えることがあってもならないのだと考えています。それは、私たち日本国民の道徳性や倫理性につながっていることでもあるのです。
 私が、ここで指摘しておきたいことは、差別を無くす努力を続けると共に、文化振興によるアプローチで差別を無くしていく、減らしていくことが可能であると考えています。
 民族共生象徴空間の設立が間近になってきた今だからこそ、道は、その機会を的確に活用していかなければならないのだと考えています。
 道やアイヌの人たちにおいては、「差」や「差別」を理由にして生活向上策を混ぜ込んでおくことを優先させるのではなく、文化振興に比重を置いた施策の展開によって、地位の確保や元気で豊かな暮らしを実現させていただきたいと願っております。

③ 北海道アイヌ協会の対応について
次に、北海道アイヌ協会の対応について伺います。
報道によれば、道アイヌ協会の幹部が、今回の調査について「これでは実態調査とは言えない」と発言されています。
これは、いずれの立場からの発言であるのか理解に苦しむところでありますが、生活が改善していることを受け入れられないのか、または、総数の激減を受け入れられないのか、さまざまに推測することができます。都合が悪い調査は受け入れられないとすることは、未来志向の対応とは思えないのであります。
しかし、協会が掲げる「先住民族アイヌの尊厳を確立するため、人種・民族に基づくあらゆる障壁を克服し、その社会的地位の向上と文化の保存・伝承及び発展に寄与すること」とされている崇高な目的から俯瞰すると、調査結果が真の姿であるならば、道は、アイヌ文化振興法並びにアイヌ新法の本来の目的である「文化振興」に比重を置いた改正を実現させていくことが本筋であるともいえるのではないでしょうか。
道は、北海道アイヌ生活実態調査の結果について、北海道アイヌ協会と正しい認識を一にしなければならないと考えますが、道の見解を伺います。

<答弁>
アイヌ生活実態調査の結果についてですが

 〇 今回の調査は、本道のアイヌの人たちの生活実態を把握し、
  生活向上に関する推進方策を策定するため、
  必要な基礎資料を得るとともに、
  現在、国が進めているアイヌ政策の再構築に向けた
  総合的な施策の検討にも協力するため、実施したところ。

 〇 本調査の実施に当たっては、
  アイヌの人たちの暮らしや仕事などに関する課題やニーズを
  的確に把握できるよう、調査の準備段階から、国やアイヌ協会などと、
  質問内容や実施方法などについて協議を行ってきたところ。

 〇 道としては、国における新たな立法措置の検討に際し、
  今回の道の実態調査の結果などを踏まえるとともに、
  アイヌの人たちの十分な理解を得ながら進めていただくことが
  重要と考えており、アイヌ協会の一部からの今回の発言についても、
  その趣旨をお伺いするなど、アイヌ協会との間で
  認識の共有を図りながら、国に働きかけてまいる考え。

④ 民族共生象徴空間について
次に、民族共生象徴空間について伺います。
今回の調査の中で、特に驚いた結果が表れていたのは、なにも総数だけではありません。象徴空間を「あまり知らない」や「知らない」と答えたアイヌの人たちが55%も居るという事実です。アイヌ文化の保存伝承を切望するアイヌの人たちの半分以上が、開設を2年後に控える民族共生象徴空間の認識の低さに驚いています。
アイヌ文化振興法に基づき様々な取組みが進められる中、アイヌ文化の保存伝承を実現させる権威として設置される本施設が、アイヌの皆さんの総意となっていないとも捉えることが可能となってしまいます。
これは、国や道をはじめとして、各自治体、そして北海道アイヌ協会等当事者の努力が足りていないことを示しているのではないでしょうか。
この実態調査結果を踏まえて、観光客誘致へ向けての努力と共に、アイヌの人たちへの目的の周知も充実させなければならないと考えます。道の見解を伺います。

<答弁>
民族共生象徴空間の周知についてでありますが

 〇 象徴空間は、アイヌ文化の復興等に関する
  ナショナルセンターとして整備されるものであり、
  その運営に当たっては、
  アイヌの人たちの主体的参画が重要と考える。

 〇 このため、道では、一昨年立ち上げた「官民応援ネットワーク」に
  北海道アイヌ協会にも参画をいただくとともに、
  道における啓発事業の実施に当たっても、アイヌ協会をはじめ、
  各地区のアイヌの人たちと連携しながら取り組んできているところ。

 〇 また、アイヌ協会では、
  本年10月に標津町で開催する「アイヌ民族文化祭」において、
  象徴空間開設に向けた普及啓発事業を実施するとともに、
  協会の会報誌に象徴空間に関する情報を掲載するなど、
  アイヌの人たち自らによる周知も進められているところ。

 〇 開設まで残すところ2年を切る中、
  道としては、アイヌ協会のこうした取組と連携しながら、象徴空間が
  「アイヌの人々による歴史・伝統・文化等の承継・創造の拠点」である
  といった、設置意義や目的などについて、
  アイヌの人たちへの周知を図るとともに、
  様々なプロモーション活動を展開し、認知度の向上を図ってまいる。

⑤ アイヌ新法について
次に、アイヌ新法について伺います。
国は、2020年にアイヌ新法の制定を目指しているとされています。
道や道民は、これをきっかけとして、アイヌ文化の保存と継承、そして北海道の強み、宝として観光振興や文化振興に務めなければならないと議論してきたところです。
私は、アイヌ文化振興法の中において生活向上が取り扱われることに異議を唱えるものではありません。私は、より文化振興に重きを置いた施策を振興すべきであると考えているものです。それは、アイヌ新法によって、より効果的に展開される政策としてあるべきであると考えています。
今後も、生活向上の改善は進み、アイヌの人たちの総数が減り続けていくことは容易に想定できます。
道のアイヌ政策の再構築や新法の検討においては、これまでを引きずるものなのではなく、未来志向で文化振興を全面に押し出すことによって、アイヌの人たちのアイデンティティの尊重は勿論のこと、特に北海道の元気の源として、日本国民として誇りとすることができる文化振興に比重を置いたものとなるべきだと信じています。

道は、道の政策の再構築について、国のアイヌ政策検討を踏まえて平成32年度までに検討するとしています。アイヌの人たち等と同じくする志の下で、何を目指し、国へどのように働きかけているのでしょうか。見解を伺います。

<答弁>
今後のアイヌ政策についてでありますが

 〇 我が国の先住民族政策の根拠となる総合的な法律の制定は、
  アイヌの人たちにとって永年の悲願であり、
  道としても、これまで、北海道アイヌ協会と連携し、
  その制定に向け、国に要望を行ってきているところ。

 〇 こうした中、先般の国の「アイヌ政策推進会議」において、
  座長である菅官房長官からは、
  「従来の文化政策や福祉政策から地域振興、
  産業振興にも軸足を置いて、アイヌの皆さんの自立を図るための
  立法措置を検討する」との方針が示されたところ。

 〇 道としては、国における立法措置の検討に際し、
  アイヌの人たちの意向が新たな施策に十分に反映されるよう、
  引き続き、国に強く働きかけるとともに、
  アイヌ文化の振興や理解促進をはじめとした、
  道の各施策についても必要な見直しを行うなどして、
  アイヌの人たちの民族としての誇りが尊重される社会の実現に向け、
  しっかりと取り組んでまいる考え。

<指摘>
最後に指摘をさせていただきます。
この質問を通して明らかにしておきたいことは、これまでの政策について、どうのこうのと議論をしたいのではなく、これからのアイヌ政策に対して、道が、どのような立ち位置で取り組んでいくことによって、日本国民として、北海道民として、私たちの暮らしの元気につなげていくことができるのかという点に尽きると思うのです。
これまでの景気浮揚策なども相まって様々に施策を展開してきた結果として、アイヌの人たちの生活向上は果たされてきたことは確実ですし、今後も実現させられていくことでしょう。
しかし、それは、生活向上の観点からより手厚い保護を求めていくことは、逆差別を生み出す段階にまでに至っていて、期待した施策効果が表れていることは、今回の実態調査からも読み取ることができるのです。
 それでもなお、アイヌ新法の制定を目指す理由は、アイヌ文化という北海道を中心として栄えた営みを私たちの強みとして、私たちの暮らしの元気につなげていく必要に迫られているからなのだと、私は考えています。
 それは、アイヌの人たちのみのためではなく、私たち北海道民の、日本国民としての新たな法律であることを求めていくことが欠かせない構成要件だと考えているからなのであります。
 環境生活部の皆さんには、これまでと、これからを意識できる立場を明確に示していただいて、多くの道民が誇りと思うことのできるように、アイヌ文化を活用した政策の展開を実現させていただきたいと強く願っていますし、アイヌの人たちにも、日々の生活を通して北海道の元気につながっていることが意識できるものとなるように、国の新法制定作業に対して関与して頂きたいと要請しておきます。

2018/05/8 - 最新情報

平成30年 環境生活委員会 5月一斉委員会 「犯罪被害者等支援対策について」

平成30年北海道議会第一回定例会で条例化された「北海道犯罪被害者等支援条例」が制定されたことをきっかけとして、「北海道犯罪被害を考える日」が設けられることとなりました。

この質問をきっかけとして、北海道民の皆さんに本条例趣旨を理解して頂くことは勿論ですが、「〇〇の日」という様々に設けられている、いわゆる「メモリアルデー」について議論したものです。

このような日を設けることやフォーラムを開催することに留まることなく、学校教育は勿論のこと、生涯学習等の「教育」という場において、倫理観や道徳観を養っていく必要があり、それぞれについて理解を求めていくことが必要であるという考えに基づいて、質問を構成しています。

 

この質問については、引き続き第二回定例会において、教育委員会と議論を深めてまいる所存です。

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A,犯罪被害者等支援対策について

 

 犯罪被害者等の支援について、国としては平成16年に制定された「犯罪被害者等基本法」及び翌年制定された「犯罪被害者等基本計画」に基づき犯罪被害者等の支援を進めているところであり、道においても、国の計画を踏まえて、平成19年に「北海道犯罪被害者等支援基本計画」を制定し、取り組みを進めてきたところと承知しています。

 また、先の平成30年第一回定例会において、「北海道犯罪被害者等支援条例」が制定されたところであり、新年度からは、本条例に基づき、適切かつ効果的な犯罪被害者等支援を推進し、施策を講じるとしております。そこで数点伺って参ります。

 

    「北海道犯罪被害を考える日」について

本条例は、犯罪被害者等を社会全体で支え、安心して暮らすことが出来るように、犯罪被害者等の支援に関する基本理念を定めているところであります。この条例を踏まえて、道では、「犯罪被害を考える日」の制定を検討していると承知していますが、制定の経緯や考え方を伺います。

 

<答弁>

「北海道犯罪被害を考える日」についてでありますが

 ○ 道では、犯罪被害者が受けた被害の早期の回復又は

  軽減を図るとともに、犯罪被害者等を社会全体で支え、

  安心して暮らすことができる道民生活の実現を目指し、

  今般、「北海道犯罪被害者等支援条例」を制定したところ。

 

 ○ 本条例の趣旨を広く道民に浸透させるためには、

  効果的な啓発活動を展開することが必要であることから、

  市長会や町村会のほか、弁護士会や交通事故被害者の会、

  民間支援団体等で構成する犯罪被害者等支援懇談会から

  御意見を伺い、犯罪被害に関し道民の理解を深めるための取組の一つとして、

     国が定める「犯罪被害者週間」の初日である11月25日を

  「北海道犯罪被害を考える日」として制定し、関係機関・団体等と連携した

  広報・啓発活動に取り組むこととしたところ。

 

 

    「北海道犯罪被害を考える日」の啓発について

次に、「犯罪被害を考える日」を制定するだけでは不十分で、犯罪被害者等を社会全体で支えていくためには、道内市町村だけではなく、広く、道民を初めとした事業者や民間支援団体等に浸透させていくことが重要と考えます。道では、具体的にどんな取組みを展開しようとしているのか、伺います。

 

<答弁>

犯罪被害に関わる啓発等についてでありますが

 

  犯罪被害者等を社会全体で支えていくためには、

  条例の趣旨を広く浸透させ、犯罪に遭われた方の被害について考え、

  必要な支援に取り組んでいく機運を醸成していくことが

  重要であることから、条例の目的や基本理念、基本的施策等について、

    リーフレットやホームページ等を活用し、市町村や関係機関・団体はもとより、

  広く道民の皆様に対し周知を図ってまいる。

 

  また、「犯罪被害を考える日」においては、

  「犯罪被害者週間」と連動し、道警察、市町村等との連携・協力による街頭啓発や

  パネル展を実施するほか、

  犯罪被害者等への理解を促進するためのフォーラムの開催や、

  北海道弁護士会連合会や北海道臨床心理士会と連携した

  犯罪被害者のための無料相談会を実施するなど、

    様々な啓発活動等に取り組むこととしている。

 

 

    真に必要な支援について

次に、或る意味で条例制定を根拠とした、行政手段としての「犯罪被害を考える日」の制定や目的を広く周知して頂くための行事やイベントを開催することでは、それらの目的を満足させることはできないのだと考えています。

これまで、全国犯罪被害者の会(通称あすの会 2018年6月3日解散予定)等がそれらの活動を通して、犯罪被害者等基本法の成立をはじめとして、公訴時効の廃止や犯罪被害者の権利の確立、被害者参加制度等の実現に寄与されています。しかし、これでも十分とは言えないのが実情です。私たちは、時すらも解決してくれない被害があることを知らなければなりません。このような法整備や計画、条例が必要となってしまった今の社会の現実を知らなければならないのです。

 そのような中で、道、道内市町村や民間支援団体等が取り組むことの出来る、最も道民に近い取り組みとして、犯罪被害者等を社会全体で支えていくために、私たちの平素な暮らしの中に根付かせることができる体系的な「学校教育」や「生涯教育」を継続して施していかなければならないと考えています。

担当部局として、総務部学事課や教育委員会と連携協力し、犯罪被害者等支援について、さまざまな教育の機会を設けることが必要です。見解を伺います。

 

<答弁>

教育機会の充実についてでありますが

    

  犯罪被害者等が置かれている状況や、

  犯罪被害者等が受けた被害の早期回復・軽減等を

  図るための支援の重要性などについて、

  道民の理解を深めていくためには、委員ご指摘のとおり、

  学校や家庭、社会教育など様々な教育の場において、

  命の大切さや人権を尊重する意識や態度を

  育んでいくことが重要と考える。

 

   学校においては、これまでも、教育活動全体を通じ、

  生命を大切にする心や思いやりの心など、

  「豊かな心」を育む教育が展開されているほか、

  地域においても、教育関係者等を対象とした研修会や

  フォーラムの開催などよる人権教育が進められているところ。

 

  道としては、誰もが犯罪被害者となる可能性があることを

  十分踏まえ、今後、道教委や道警察など関係機関と連携し、

  広く道民に対し、犯罪被害者の権利や必要な支援等についての

  理解が深まるよう、リーフレット等を活用しながら、

   条例の趣旨等について周知を図り、

  学校や家庭、地域における人権教育の推進に取り組むなど、

  教育機会の充実に努めてまいる。

 

<指摘>

今回は「犯罪被害を考える日」をテーマとして議論させていただいておりますが、そもそも国や道、地方自治体によって制定された「〇〇の日」は多数存在しています。その中でも、道が独自に制定した日は、昭和59年に環境生活部が所管する「道民交通安全の日」をはじめとし、直近では、総合政策部が所管する「北海道みんなの日」に至るまで15程度を数えるまでになっているとお聞きしました。

私は、今回の質問についての意見交換を深める中で、先ほども申し上げましたが、行政による常套手段としての「〇〇の日」の制定や行事やイベントでは、その目的を果たすまでには至ることは叶わないと考えているのです。

これらは、個人の道徳観や倫理観が大きく影響するものであり、成長過程における教育や社会生活の中で繰り返し教育されることで養われる道民気質や地域性によるところだと考えています。

 さきほど、学校教育や社会教育の場において、意識や態度を学ぶことが大切だと答弁して頂きましたが、これは「犯罪被害を考える日」に留まることなく、少なくとも道が独自に制定した日について、所管する部局が毎年その日に向けて用意した資料を基にし、段階に応じた教育機会を提供し、家庭内は勿論のこと、学校教育や社会教育が継続的に行われることが重要だと思うのです。

 よって、この件につきましては、制定された目的を行政の責務として果たし切ることができるように、引き続き、教育委員会との議論を経ることで取り組んで参りたいと考えております。

 特に、環境生活部におかれましては、15程度のうち7つが所管する日となっています。より自覚をもって実効性の高い教育機会の充実を実現させていただくように要望しておきます。

 

    今後の取組みについて

 犯罪被害者等の支援は、犯罪そのものによるだけではなく、時に過剰な報道による被害なども手伝い、はからずも偏見と好奇の目に晒されることにより、住居や就業問題、法的支援、カウンセリング等の精神的なサポートなど多岐に渡るものと考えます。犯罪被害者等の抱えるこうした課題解決のためには、警察・法的機関や医療等、様々な機関との連携が必要です。また、犯罪被害者等が受けた被害の早期回復や軽減を図り、社会全体で犯罪被害者等を支えていくためには、道民全体に取組みの輪を広げていくことが必要です。条例の実効性をあるものとするためにも、犯罪被害者等への理解が道民に一層浸透させることができる、さきほど質問した「教育」以外でも取組みを進めることが必要と考えますが、今後の効果的な展開などについて、部長の決意を伺います。

 

<答弁>

今後の取組についてでありますが

 

  犯罪被害に遭われた方々が、様々な面で早期に被害から回復し、

  安心して暮らしや仕事を営むことができるようにしていくためには、

   全ての道民が、犯罪被害者が置かれている状況への理解を深め、

   社会全体で支える環境づくりを進めていくことが重要と考える。

 

   道としては、条例の制定を契機として、

  犯罪被害を考える日の制定や様々な啓発活動等を通じ、

  道民や事業者等に対し、犯罪被害者への支援の必要性等について

  理解を深めるとともに、道教委等と連携し、

  学校教育や社会教育において、生命を尊重する心や

  思いやりの心などを育む人権教育の充実等を図るほか、

  国や市町村、民間支援団体等との連携による

   きめ細やかな相談や情報の提供、日常生活への支援を行うなど、

  条例の実効性が高められるよう、効果的な取組を展開してまいる。

 

 

 

 

 

 

 

2018/03/14 - 最新情報

平成30年北海道議会第一回定例会 予算特別委員会 「高齢者講習と認知機能検査について」

昨日、第一回定例会予算特別委員会で「高齢者講習と認知機能検査について」を質問させていただきました。

この質問は、地域の皆さんに留まらず、普段から私に多く寄せられていた「道見君、運転免許更新時のなんとか検査、待ちが長くて堪らんわ!」という「皆さんの声」から議会質問に至ったものです。

 

高齢者の皆さんに、地域で元気にお暮しいただくために、行政が出来ることとして、より質の向上を実現させることが出来るように努めてまいります。

 

この課題に対しては、今後も北の元気玉のテーマとして取り上げて参ります。

 


 

A,高齢者講習と認知機能検査について

 

 では、高齢者講習と認知機能検査について、質問させていただきます。

 この問題については、これまで時々様々に議会議論が為されていると承知しているところです。

 534万人とされる北海道の人口のうち、63%にあたる337万人程度が自動車運転免許を保有しているという実体から、更に、今なお、これからより超高齢化が進んでしまう北海道において、今回質問させていただく課題は避けることが出来ない事態であります。

 

 

    高齢者講習と認知機能検査の現況について

最初に、昨今の状況を確認しておきたいと思います。

 70歳以上のドライバーが自動車運転免許更新までに受講しなくてはいけない「高齢者講習」と、75歳以上のドライバーが自動車運転免許更新までに受検しなくてはいけない「認知機能検査」、そして特定された18の違反を犯すと受検しなければいけない「臨時認知機能検査」の状況について、ここ数年の実数と傾向を教えて下さい。

 

<答弁>

 高齢者講習の受講者等の推移についてでありますが、

 

 高齢者講習または、これと同等の講習を受講された方は、

 平成27年は115,332人、28年は113,200人、29年は106,429人であり、

 ここ3年については、70歳以上のドライバーの増加に反して

 減少しております。

 なお、減少の要因としては、運転免許証の有効期間は、

 個人によって3年、4年、または5年と異なるところ、

 年によっては5年更新が多い年とそうでない年があるため、

 27年、28年は、その割合が高い年に該当したのではないかと

 考えております。

  一方、認知機能検査を受検された方は、

 平成27年は69,358人、28年は70,895人、29年は74,528人で、

 増加傾向にあります。

 

 また、昨年の改正道路交通法の施行により導入された

 臨時認知機能検査を受検された方は、

 平成29年は3,525人となっております。

 

    受入体制の状況について

次に、講習及び検査を実施する受入体制となる自動車学校並びに指導員数の状況と経過を教えて下さい。

また、それらは講習及検査の対象となる者の増加に対して、また、地域事情に合ったものとなっているのか、見解を教えて下さい。

 

 

<答弁>

高齢者講習の受入体制の状況等についてでありますが、

 

 高齢者講習は、現在、自動車教習所など82の実施機関に、

 認知機能検査は、83の実施機関に委託しております。

   また、平成29年末時点における高齢者講習の指導員の数は、

 全道で760人で、5年前と比較して約100人増加しました。

                                               

○  しかしながら、指導員の増加の程度は、

 地域によって異なります。

 加えて、元々実施機関の少ない地域、例えば、道東地域は、

 他の地域と比較して受講待ち日数が長くなっています。

 なお、全道を通じた一般的な傾向としましては、

 実施機関の繁忙期では、

 受講待ち日数が長くなるものと認識しております。

 

    受講や受検対象者並びに受入体制の推移について

次に、受入体制の推移についてお聞きします。

団塊の世代が75歳以上となる、いわゆる2025年問題などにみられるように、今後も受講や受検者数は増えてくるのです。

道警は、いつまで、どれくらい増え続けると把握されているのか、将来に渡る受入体制の計画をどのように把握されているのか、見解をお聞きします。

 

 

<答弁>

今後の受講・受検者数の推移等についてでありますが、

 

 高齢者講習の受講対象となる70歳以上の免許人口は、

 年々増加しており、7年後の2025年には約61万人、

 17年後のピーク時には現在の1.4倍に相当する約63万人

 になるものと予測しております。

  このうち、実際に高齢者講習を受講される方は、

 最大で、7年後の2025年には約17万人、

 17年後のピーク時には約18万人になるものと予測しております。

 

 一方、道警察では、高齢者講習の実施機関につきましては、

 直ちには、増加が見込まれないものと認識しておりますので、

 今後は、地域の実情や高齢者の免許人口の推移を勘案しながら、

 受入れ体制の充実を図っていく必要があると考えております。

 

<指摘>

 いま、受入体制の充実を図っていく必要があると答弁していただいたところではありますが、充実を実現させることは担保されたものと受け止めていますが、この質問では、受入体制の計画をお聞きしているのであって、道警におかれましては、具体的な数値に裏打ちされた計画を策定されますようにお願いしておきます。

 この点に関しては、しばらくの後に再び質問させていただくことを申し添えておきます。

 

    受入体制の改善成果について

次に、受入体制の改善成果について、伺います。

受講又は受検の為の待ち日数が長くなっていることは、以前から指摘されていて、道警も過去の答弁で認めているところです。それらを改善していくために、関係先と協議や連携すると答弁されていて、それから2年が経過しようとしています。

どのような協議・連携を実現させて、どのような成果を挙げてきたのか、具体例を以って教えて下さい。

 

 

<答弁>

受講待ちの改善措置についてでありますが、

 

 道警察では、高齢者講習の受講待ちなどに対処するため、

  委託先の自動車教習所に講習指導員の拡充を求める一方、

  平成29年度からは、新たに5箇所の実施機関に委託し、

  受講待ちの著しい地域の運転免許試験場において高齢者講習を実施するなど、

受入体制の強化を図ったところであります。

 

○  このような取り組みによって、2年前の平成27年末との比較では、

 講習指導員は67人増えたところでありますが、

 引き続き、改善措置を図っていく必要があると考えております。

 

<指摘>

 この点においては、二年前の答弁にかかる成果としては、なかなか不十分なものであると言わざるを得ないことを認識して頂きたいと思います。

受講者や受検者とは勿論のこと、自動車学校などの受入体制側の皆さんとの定期的な意見交換の実施と、受入体制の充実にあたっては、(ここ大切なんですが…)くれぐれも徹底した民間活用の実現を推進していただけますように強く要望しておきます。

 

    講習及び検査のお知らせ方法について

次に、講習及び検査のお知らせ方法について、伺います。

先日、対象となる高齢者に送られてくる葉書を見せて戴きました。確かに、必要な情報が詰まっていました。しかし、私でも読み解くのには時間がかかりましたし、葉書の中には、混雑する場合があることや、すみやかに予約しなさいとの明記があるところです。

このように限られた書面の中で、最低限お伝えしなければいけないことを表現しきることは困難です。この点においては、未だ改善の余地は大きいものと考えています。

よって、現代にあっては、インターネットやスマートフォンの普及による必要情報の二次展開、例えばQRコードの活用やネット予約の実現等のデジタル的な活用が可能であることは明らかで、今後高齢者となられる方々にも、この点に対する慣れから検討の余地は大きいものと考えられます。

また、一方で町内会や老人クラブ等の地域コミュニティー内での口コミ等のアナログ的な活用も必要であると考えられます。

 普段からの交通安全啓発活動と共に、この点の周知によって行政サービスの質の向上を果たすことは可能であると考えます。見解をお聞きします。

 

 

<答弁>

高齢者講習等の案内についてでありますが、

 

 道警察では現在、

 免許証の有効期間満了日の約6箇月前に受講対象者全員に対して、

 お知らせの通知書を発送しております。

 

 また、道警ホームページにおいて、

 高齢者講習などの最短予約日を実施機関別に掲載し、

 早期の予約をお願いしているほか、

 警察署単位では、高齢者を対象とした交通安全講話等の機会において、

 管内における予約状況等について広報しているところであります。

 

 道警察では、引き続き、

 受講対象者の利便性の向上にも配意しながら、

 必要な情報の二次展開をも視野に入れ、 

 あらゆる媒体、機会を通じて高齢者講習等の早期の予約と

 受講について積極的に広報して参りたいと考えております。

 

<指摘>

 受講者及び受検者の長い待ち時間に対する不満は、非常に大きいものとなっているとこを、私たちはもっと自覚すべきなのです。先ほども対象者に6ヵ月前にはお知らせ葉書が届いていると教えて頂きましたが、そもそも6ヵ月前にお知らせしなければならないほどに混み合っている、6カ月近くお待ちいただかなければならないという現実がそこにあることを私たちは見過ごしてしまっているのかもしれません。

 昨日、私の知り合いが札幌市南区の自動車学校で受講及び受検されたと教えられました。実に5か月待ちであったそうです。不満を口にされていたことは言うまでもありません。自動車学校や指導員の数が足りていると思われている札幌でさえ、このような状況であるのですから、自動車学校や指導員の数がそもそも足りていない地域においては、不満に拍車が掛かっているものと捉えるのが自然です。

 ピーク時であると見込む17年後に、今の1.7倍の受講者を見込むのであれば、受入体制の拡大という視点のみに留まらず、民間知見の活用による根本的な体制の見直しも十分に検討されますように強く要望しておきます。

 

    在るべき姿について

これまでお聞きしたことから、受講や受検体制の在るべき姿や目指す姿を明らかにしたいと思います。

 自動運転技術の向上や安全運転サポート技術の充実には目を見張るものがありますが、それらを以って全ての不幸な事故を未然に防ぐことはできません。

 また、道民の皆さんからの声が議会に届いていることから、現在において何故混んでいるのか、何故待つことになってしまうのか、この矛盾の解決に取り組むことが行政サービスの質の向上に直結することは明らかです。

 道警は、スムースな受講や受検体制の確立を目指さなければなりません。在るべき姿を明らかにして、その為に必要な方策を示してください。見解をお聞きします。

 

<答弁>

今後の受講・受検体制の確立方策についてでありますが、

 

 道警察では、高齢者の免許人口が増加する中、

 高齢者講習や認知機能検査を、より円滑に実施するため、

 指導員の数など、それぞれの地域における実施機関の実情や、

 高齢者の免許人口の推移を勘案しながら、

 引き続き、受入体制の充実・強化を図る必要があると

 認識しております。

 

 道警察といたしましては、先ほど申し上げたとおり、

 平成29年度から新たに5箇所の実施機関に委託したほか、本年4月から、

 すべての離島において認知機能検査を実施することで、

 道内の離島に居住する高齢者の利便性を図ることとしております。

 

 

    目指す姿について

最後に、私は、高齢者講習や認知機能検査については、止まらぬ超高齢化や、車が生活に欠かせないという地域事情の中にあって、特異な事例の対策として相対するのではなく、高齢者に寄り添った生活環境の変化にスムースに対応していくために設けられた制度と受け止めています。

一方、内閣府の意識調査によると、身体能力が低下したと感じたら、運転免許証を返納しようと考える人が、免許保有者の76.7%となっているそうです。返納制度に対する理解が広まっていると考えられます。

運転を続けたい方々にも、返納を希望する方々にも、それぞれにその選択に至る平時からの啓発活動が必要となってきます。

道警として、これまで伺ってきた内容を踏まえて、今後どのように本来の目的を満足させた目指す姿を明らかにしつつ、総合的に運用されていこうとしているのか見解を伺います。

 

<答弁>

今後の方針についてでありますが、

 

 高齢者講習や認知機能検査は、

 高齢運転者に対して自己の認知機能の状況を自覚していただくほか、

 引き続き安全な運転を継続していただけるよう支援することで、

 高齢運転者による交通事故防止に寄与するものと認識しております。

 

 道警察といたしましては、

 運転免許証の自主返納をしやすい環境作りに向けて

 道をはじめとする関係機関・団体等に対し

 働きかけを行っていくとともに、高齢運転者の方々に、

 円滑な受講・受検を実感していただけるよう

 実施機関等と連携するなどして、

 講習体制の充実・強化を図ってまいる所存であります。

 

<指摘>

 私が普段から接している地域の高齢者の皆さんは非常に闊達あり元気です。むしろ、地域が高齢者の皆さんに期待していることが多くなっているのが現実なのだと捉えてさえいます。

 積極的に社会へ参画して頂く上で、短絡的に運転免許証の返納を勧めることは、それを阻害し、時に生き甲斐さえを奪うものとなってしまいます。

 その手段として運転免許証が役立つのであれば、今回質問させて頂いている講習と検査は、社会や地域にとって高齢者に安心して運転して頂くことができる「安心パスポート」のようなものでもあることが重要なのだと考えています。

 その役割を明確にして、広く道民の皆さんに理解を得ることができる行政サービスとして発展・機能させていただくことを要望しておきます。

 

ありがとうございました。

2018/02/28 - 後援会情報

道見やすのり連合後援会 平成30年 「新春の集い」 を開催させて頂きました

去る、平成30年2月19日(月)午後6時から、札幌サンプラザに於いて、道見やすのり連合後援会 平成30年 新春の集いを開催させて頂きました。

多くの支援者の皆さまにお越しいただくことができ、笑顔あふれる楽しいひと時を過ごすことが出来ました。

 

新春の集いは、道見やすのり連合後援会 青柳史匡会長のご挨拶から始まり、青見会 加藤欽也会長のご挨拶、前同議会議員 道見重信先生のご挨拶、道見やすのり道政報告、吉川睦子女性部幹事長の連合後援会年間行事計画報告と続けさせていただきました。

懇親会では、まず初めに、レイナニ・フラ・サークルの皆さまによる、華麗な、フラとタヒチアンダンスをご披露頂き、ご参加の皆さまは、大寒間もない本道の2月に真夏を味わっていただき、熱気あふれ大いに盛り上がっていただくことが出来ました。

その後、連合後援会顧問 鶴見一雄様による、乾杯のご発声により祝宴に移らせて頂きました。

懇親会の後半には、北の元気玉を象徴する、恒例の「ジャンケン大会」をさせていただき、ご参加の皆さまと大いに盛り上がることが出来ました。

ジャンケン大会の3回戦は、洋子夫人が務め、4回戦は、重信先生にお務め頂きました。

今年は、景品に趣向を凝らし、細やかではありましたが、お米やお菓子屋、果物詰合せを数多くご用意させて頂き、多くの方にお持ち帰りをいただくことが出来ました。

会の結びには、連合後援会笹浪圭吾幹事長から、激励のお言葉を頂き、盛大に三本締めを以って閉式とさせていただきました。

当日ご参加頂きました皆さま、お手伝いを頂きました皆さま、日頃よりご支援・ご声援・ご指導頂いております皆さまに、心より御礼申し上げます。

道見やすのり事務所 スタッフ

2018/02/7 - 最新情報

平成30年 環境生活委員会 2月一斉委員会 「民族共生象徴空間の年間来場者数100万人の実現について」

昨日、環境生活委員会で質問させて頂きました。

この質問は、一年前に同じタイトルで質問させて頂いたところです。

しかし、一年経過しても、その状況は大きく前進することなく、二年前となったこのタイミングで、問題点を明らかにし、道として取り組むべきことを議論させて頂きました。

「民族共生象徴空間」は国立の博物館であり、その運営主体が別に存在する環境の中で、100万人を達成していくことが、引いては北海道や地域にとって大きな地域振興(元気)に資することは明らかです。

道として、傍観者でいる訳にはいきません。

再び、三ヵ月後、半年後と同じ質問を繰り返しながら、関係者と力を合わせて来場者数100万人の実現を成し遂げなければいけません。

 

北の元気玉、このテーマに対して全力で取り組んで参ります(‘◇’)ゞ

 

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A,民族共生象徴空間の年間来場者数100万人の実現について

 

 私は、以前に民族共生象徴空間の年間来場者数100万人の実現についての質問をさせていただいたところではありますが、今回は、平成28年11月の委員会質問での質疑答弁を前提とし、その後さまざまな環境が整いつつあるこの時点で、改めて100万人実現へ向けた課題や論点を整理しつつ質問させていただきたいと思います。

 

 

 この象徴空間は、平成21年7月の有識者懇談会で提言され、関係省庁連絡会議において基本構想が取りまとめられ、平成26年6月に整備及び管理運営に関する基本方針が閣議決定された上で、2020年東京オリンピック・パラリンピックに合わせて、平成32年4月24日に一般公開される運びとなりました。

 平成27年7月に文化庁が、平成28年4月には国土交通省が基本計画を策定し、象徴空間の博物館及び公園の開設へ向けた準備が進んでいることと承知しております。

 

 そのような中で、菅官房長官が推進会議で年間来場者数の目標を100万人と提案され、作業部会が50万人としていた目標数を引き上げられた経緯があります。今回改めて菅官房長官の発言を見返してみますと「20年の東京オリパラの効果を見込めば100万人の達成も可能」と提案されていて、この見方によりますと恒常的に100万人の実現を強いたものではないとも受け取れます。

 

また、昨年6月に公益財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構が、象徴空間の運営主体として閣議決定され、1000日前記念カウントダウンセレモニーが催されるなど機運醸成を進めている最中であることを承知しております。

 

    年間来場者数100万人について

最初に、その100万人へ向けた実現の責務がどこにあるのか伺います。

道は、以前の質問に、あくまでも主体は国であると答弁されています。道は、この責務がどこに帰属されていると捉えているのでしょうか。

また、その為に必要な体制として「民族共生象徴空間交流促進官民応援ネットワーク」を設立されたと答弁されていますが、昨年新たに「民族共生象徴空間開設準備支援プロジェクトチーム」を設置されています。これらの道の認識とそれぞれの関係性、更には各所がどのように実現の責務や情報を共有されているのか伺います。

 

<答弁>

年間来場者数100万人の実現についてでありますが

 

 国では、平成27年10月開催の「アイヌ政策推進会議」において、

 民族共生象徴空間への年間来場者数を100万人とする目標を掲げたところであり、

 国及び道、北海道アイヌ協会など、関係者の協力のもと、

 その実現に向けた様々な取組が進められるものと認識。

 

 また、昨年12月には、平成30年度の政府予算案を閣議決定し、

 象徴空間の開業準備経費を盛り込んでいることから、

 新年度より、国と、運営主体となるアイヌ文化財団が、情報発信や

 プロモーションなども含めた準備を進めていくものと承知。

 

 道としても、来場者目標100万人の実現に向け、

 一昨年11月に官民をあげた応援ネットワーク組織を立ち上げ、

 ポスターやPR動画の作成、ポータルサイトの開設など情報発信に取り組んできている。

 

 また、昨年7月には、国や民間企業等との連携による

 開設準備を支援するプロジェクトチームを設置し、誘客促進策や道内各地との連携、

 魅力的な演出などの検討を行っているところであり、今後とも、

 国やアイヌ協会、アイヌ文化財団、地元白老町などと一体となって、

 開設機運の醸成や誘客促進の取組を進めてまいる。

 

    実現へ向けた計画の策定について

道は、100万人の実現へむけた諸計画をどのように把握されているのでしょうか。

 道には、100万人の実現へ向けた計画の策定に関与する必要があります。

その計画には、2020年の東京オリパラの誘客効果への期待を含めた初年度に100万人実現を目指すものと、その後の継続的な実現へ向けたものの二種類が考えられます。

また、私は、その計画が何を期待してのものであるのか、言わば100万人の実現がもたらす効果と、そのために必要な熱量が明確になっていないと考えています。

道は、菅官房長官によって示された100万人という目標を、象徴空間開設初年度にあたる2020年度にのみ適用されているとしているのか、更に2021年度以降の来場者数についてどのように捉えているのか、それらの計画は誰が策定し、どのようなものであるのか伺います。

 

<答弁>

 実現へ向けた計画についてでありますが

 

 平成26年6月に国が策定した「民族共生象徴空間の整備

 及び管理運営に関する基本方針」では、象徴空間全体の円滑な運営を図るため、

 関係者による象徴空間運営協議会を設置し、

 象徴空間の一般公開までに、運営協議会を活用しつつ、

 象徴空間の運営方針の策定、運営主体の業務実績の評価、

 その他の象徴空間の適切かつ効率的な

 運営を確保するために必要な仕組みを構築することとしている。

 

 運営主体に決定されたアイヌ文化財団では、

 今後策定予定の運営方針等に基づき、象徴空間の管理運営業務を担うこととなることから、

 道としては、開業準備活動を円滑に進めるためにも、国に対し、

 早期に運営協議会を設置し、年度ごとの年間来場者目標なども盛り込んだ

 運営方針等の早期策定を行うよう、求めてまいる。

 

 

    民族共生を満足させる運営について

次に、民族共生に足る運営の姿について伺います。

「面白くなければ博物館じゃない」 これは、1月22日からの当委員会の道外視察に参加させていただき、九州国立博物館を訪れた際に知った印象的なキャッチフレーズの一つです。

平成17年に開館され、年間来館者120万人程度を有するこの博物館は、年間1000万人が訪れる太宰府天満宮と隣接する好立地に支えられています。福岡県域圏200万人では足りない環境の中で、集客を維持していくための絶え間ない努力を解説して頂くことができました。

敢えて言うならば、あの太宰府天満宮を抱えた好立地でさえ、来館者が年間120万人程度であることを知るならば、白老町に立地する民族共生象徴空間で100万人を実現させていくために、どれほどの努力を積み重ねなければならないことであるのかは、想像を超えるものとなるに違いありません。

民族共生象徴空間に年間来場者100万人を継続して実現させていくためには、アイヌ文化のみのコンテンツには限りがあることは明白であり、構成要素である「国民」「北海道民」「地域住民」そして「アイヌの方々」による民族共生であることを意識して、工夫を凝らした運営方針や展示方針が必要であることを理解したところです。

しかし、これまでの施設設置の経緯等を見返すと、むしろ民族共生の一方を重く取り上げた内容となっていて、来場者数100万人を実現させていくための力としては、足りていないことが考えられます。

 来場者100万人を実現させていくためには「面白くある民族共生象徴空間」であらなければならず、民族共生である以上は、先に述べた構成要素を十分に意識した運営となるように、道は、国や運営主体に働き掛けていくことが必要です。見解を伺います。

 

<答弁>

象徴空間の運営についてでありますが

 

 象徴空間の整備や運営に際しては、

 展示機能はもとより、文化伝承、体験交流メニューの充実や

 ハワイのポリネシア・カルチャー・センターのような

 来場者に楽しんでいただける魅力ある事業展開も必要と考える。

 

 国立アイヌ民族博物館基本計画においては、

 国内外の博物館や研究機関、伝承活動を行う団体の協力を得ながら、

 アイヌの歴史や文化に関する正しい知識を提供するための展示を

 行うこととしており、常設展以外の特別展にも力を入れ、

 

 他の国立博物館で開催される企画展の誘致など、

 誘客効果を高める多様な取組が検討されているところ。

 

 道においても、開設準備支援プロジェクトチームを設置して、

 国とともに象徴空間における民族共生の理解が深まるような

 体験交流メニューの充実や、魅力的な展示、演出などについて企画検討を進めており、

   その結果を象徴空間における事業展開に反映させるなど、

 国内外の多様な人々をひきつける魅力づくりに取り組んでまいる。

 

 

    100万人を数える範囲について

次に、どの範囲に来場される方々を数えて100万人としているのか質問します。

 平成28年7月に推進会議が策定した基本構想によると、象徴空間は、1,中核施設 2,慰霊施設 3,関連区域 4,広域関連区域 の4つの区域によって構成されています。

4,広域関連区域に至っては、白老町以外の区域で中核地域と連携し、文化伝承活動等を実施する地域と定義されています。更に、3,関連区域には、白老町内の仙台藩陣屋地区や白老港地区にまで範囲は拡大され、象徴空間を来場者が訪れる範囲が広域なものとなっていることは、100万人を定義する上で不確定な要素となっていることが考えられます。

道は、国や運営主体と連携して、年間来場者100万人を数える範囲をどのように定めていて、その情報はどの範囲で共有され、どのように公開されることになるのか、見解を伺います。

 

<答弁>

100万人を数える範囲についてでありますが

 

 民族共生象徴空間基本構想では、象徴空間は、国立アイヌ民族博物館及び

 国立民族共生公園で構成する「中核区域」と、遺骨等の慰霊及び管理のための「慰霊施設」、

 豊かな自然を活用して、文化伝承活動、体験交流活動等の取組を実施する「関連区域」、

 白老町以外の地域で、中核区域と連携して文化伝承活動等を実施する「広域関連区域」の

 4つの区域で構成するとされている。

 

 象徴空間への来場者数については、

 他の国立博物館と同様に、各種の広報媒体を通じて公表され、

 国やアイヌ文化財団はもとより、道、白老町、アイヌ協会など、

 今後設置が予定されている象徴空間運営協議会の構成員にも共有され、

 象徴空間の運営の検討に資することになると考えるが、

 象徴空間への来場者数を把握する区域の範囲及び

 公表時期などについては、本施設のアイヌ文化の復興等や

 国民理解の促進を図るという目的に即して、

 運営方針等において示されるよう、国に求めてまいる。

 

 

    目標達成の方法について

次に、これらの目標達成の方法について伺います。

 この目標は、発表すれば、掲げれば達成できるものではありません、それは、言うに及ばず仕掛け作りが必要です。100万人の目標達成に必要な熱量に応じて、視点を変えた、視点を重ねた方法が求められています。開設まで2年となった今、そのために残された時間は多くはありません。

 国と運営主体、道と自治体、そして地域住民とそれぞれに果たすべき役割は多くあります。

道は、道自身が果たすべき役割を明確にしつつ、関与するそれぞれに果たしていただかなければならない役割を確認し、実行していただかなければならない立場にあるものと考えています。

道が見込んだ仕掛け作りは十分なものであるのか、また、道は、必要な予算や施策をどのように目論んでいるのでしょうか。道の見解を伺います。

 

<答弁>

目標達成の方法についてでありますが

 

 来場者目標100万人の実現のためには、

 展示機能はもとより体験交流メニューの充実など魅力ある事業展開、

 周辺の交通アクセスの充実、商業施設等受入環境の整備、

 道内各地のアイヌ文化や観光資源との連携に加え、

 国内外に向けた効果的・効率的な誘客の促進が必要と認識。

 

 このため道では、開設準備支援プロジェクトチームを設置し、

 今年度、実施している国の調査事業を活用して

 象徴空間への来訪者像を整理した上で、国籍別や個人・団体などの旅行形態に応じた

 効果的なプロモーションの展開方策などの検討を進めているところ。

 

 また、今年度から、象徴空間の一般公開に向けた

 アイヌ文化発信事業として、約4,200万円の予算を計上し、

 平取町、札幌市、釧路市など道内各地でイベントを行うとともに、

 東京都や先住民族文化を振興する台湾、ハワイにおいて、

 古式舞踊の披露などを通じたPR活動など、道内外及び海外へのアイヌ文化の情報発信、

 象徴空間のPR活動に取り組んできたところであり、

 こうした事業に参画された方々からいただいた課題やニーズを踏まえながら、

 今後、国やアイヌ協会、運営主体、地元白老町などとも

 しっかりと連携を強め、より効果的な取組を進めてまいる考え。 

 

 

    共同運営について

先の九州国立博物館の視察で教えて頂いた運営方法は、国と県、そして地域住民による共同運営という方法でした。組織体や予算付けは複数に渡るものの、そのメリットを活かすことで自らの役割を明確にして、積極的な博物館の運営を実現させているものと教えて頂きました。

国と運営主体が、既に基本計画等で示された目的を表す場として象徴空間を活用し、道や自治体、地域住民が民族共生の構成要素を満足させるための目的を表す場として活用することができるならば、それぞれが協働し、多くの方々にお越しいただくことのできる空間を提供することが出来るのではないでしょうか。

九州国立博物館が総合博物館ならば、民族共生象徴空間は単科博物館です。

太宰府天満宮に匹敵する強力なコンテンツが隣接している訳ではありません。

コンテンツが狭い分を深く展示したとしても、対象範囲を広げることができたとしても、来場者100万人という高い目標を実現するには並大抵の努力の積み重ねでは足りることはありません。

そして、開設2年前となった今にあっても、その具体的な計画でさえ見通すことが出来ていない状況は、決して歓迎できる環境ではないことが明らかです。

道と自治体、地域住民の皆さんには、この空間を使って「共生」を実現させ、北海道の元気を、地域の活力を生み出していかなければならないのだと考えています。

道には、これまで状況を客観視するのではなく、共同運営という使命と責任を共有できる環境を関係者に提案し、果実としての「稼ぎ」を実現させていくことが必要です。共同運営体制の確立について、道の見解を伺います。

 

<答弁>

運営体制の確立についてでありますが

 

 九州国立博物館は、独立行政法人国立文化財機構が運営する「博物館」と、

 福岡県が運営する「県立アジア文化交流センター」が併設され、

 一体として管理運営が行われているものと承知。

 

 一方、象徴空間は、アイヌ文化の復興等に関する

 ナショナルセンターとして国が整備するものであり、

 その運営は、アイヌ文化財団が担うこととされているところ。

 

○  道では、国内外から多くの方々に象徴空間を訪れていただくため、

 機運の醸成や誘客促進に取り組むとともに、地元白老町と連携し、交通アクセスの改善や

 商工観光ゾーンの整備など、受入体制の充実に取り組んでいるところ。

 

 今後、国とアイヌ文化財団などが一体となって、開設準備を進めることとなるが、

 象徴空間の安定した管理運営体制の構築が図られるよう、

 道としても、運営協議会の場などを通じて、国に必要な提案や協力を行うとともに、

 道における支援体制や事業の充実強化を図るなど、積極的に役割を果たしてまいる考え。

 

 

    道の決意について

最後に、来場者目標100万人の実現へ向けて、道として、今後どのように考えて取り組んでいくのか伺います。

 

<答弁>

今後の取組についてでありますが

 

 象徴空間は、我が国が誇るべきアイヌ文化を国内外の多様な人々へ発信することを通じ、

 アイヌ文化の復興等に寄与するとともに、

 道内各地域のアイヌ文化の振興や観光をはじめとした

 本道の活性化につながるものであり、その開設効果を

 全道各地へと広げていくことが重要と考えているところ。

 

 このため、道では、官民応援ネットワークによる機運の醸成や誘客促進のほか、

 開設準備支援プロジェクトチームによる、魅力的な演出や

 道内各地との連携方策の検討などを進めるとともに、

 開設1000日前カウントダウンセレモニーや道内をはじめ首都圏、海外において

 アイヌ文化発信イベントを開催するなどの取組を進めてきたところ。

 

 新年度には、アイヌ文化財団とアイヌ民族博物館が合併し、

 開設準備が本格化するところであり、

 道としても、象徴空間の開設を千載一遇の機会と捉え、

 国内外からたくさんのお客様に北海道を訪れていただくことで、

 アイヌ文化の復興や創造発展、さらには道内経済の活性化、

 地域創生の好循環へとつなげていけるよう、

 道としても全庁的な体制や事業の充実・強化に取り組んでまいる。

 

 

<指摘>

 言うまでもなく、良い展示があれば、必要な来場者の確保が実現できるわけではありません。あくまでも、良い展示は手段でしかないのです。

 では、100万人の来場を実現することが目的なのでしょうか。それも違います。100万人の来場者を実現できた暁には、この地域、ひいては北海道の観光客等への優良な観光コンテンツの提供が実現し、地域経済やインフラ整備に直結することとなり、その地域や北海道民の暮らしやすさや元気につなげていくことが目的となるのだと考えています。更には、国や道が進めるアイヌ政策の国民理解の促進をはじめとするアイヌ文化の復興を実現させる大きな機会であることは明らかです。

 私は、民族共生象徴空間の開設だけではなく、100万人という大きな目標の設定によって、それを実現させる過程で生み出される官民が一丸となった「その先の、道へ」進む北海道の熱量、元気に直結させることが出来ると確信しています。

 私は、年間来場種数100万人という目標が設定されてから1年以上が経過した今、その達成へ向けた努力の積み重ねが明らかに感じることが出来ていない今を憂いています。

 道は、国や関係各所と協力し、その為に必要な努力を積み重ねることを怠らず、北海道民に、その道の先に輝く北海道の姿の一端を示していただきたいと願っています。

 以前の私からの質問でもお示したように、知事を筆頭とした関係各部職員の皆さんが実体となった必要とされる努力の積み重ねを期待してこの質問を終わります。

 

ありがとうございました。

2018/01/30 - 後援会情報

平成30年 鏡開き を開催させていただきました 

去る1月21日、道見やすのり事務所に於いて、連合後援会女性部主催による「平成30年鏡開き」を昨年に引き続き、今年も午前と午後の2部制で開催させて頂きました。

 

庵跡女性部会長のご挨拶から始めさせていただき、青柳連合後援会会長のご挨拶、吉川女性部幹事長の乾杯続き、笹浪連合後援会幹事長による締めのご挨拶を頂きました。

 <庵跡女性部会長ご挨拶>

<青柳連合後援会会長ご挨拶>

<吉川女性部幹事長 乾杯ご発声>

<笹浪連合後援会幹事長ご挨拶>

参加頂いた皆さまからはお漬物、お菓子、お飲み物などを持ち寄っていただき、事務所からは女性部の皆さまがお汁粉をご用意いただきました。

短い時間ではありましたが皆さま親しく楽しく懇談いただきました.

これまでの「北の元気玉」としての働きを振り返り、残り一年に向けて「北海道の元気を取り戻すため」、「北海道を強くする」為に、全力で取り組んで参ります。

道見やすのり事務所スタッフ

2017/12/7 - 最新情報

平成29年北海道議会第4回定例会 一般質問 「税外諸収入の債権回収について」

,税外諸収入の債権回収について

 

次に、税外諸収入の債権回収についてであります。

 道が債権を持つ税以外の収入金については、現在、多額の未収金が発生しており、効率的な回収による未収金残高の縮減が大きな課題となっています。このため、道では、債権者として行うべき債権回収の手続きや債権管理に資する情報の共有、更には、債権放棄の手続きなどを債権管理条例として整理し、債権管理の一層の適正化と効率化を図ろうとしています。

 先日の総務委員会で示された条例の素案によれば、督促をはじめ強制執行等といった司法的な債権回収措置はもとよりね債務者所在不明などで回収困難な場合の徴収停止や債権放棄などについて規定するとされていますが、貴重な道民の税金が原資となっている延滞債権の回収努力を尽くすためには、司法の力を用いた強制執行等のほかに、各部の枠を超えて延滞債権を一定規模にまとめて民間の債権回収業者、いわゆるサービサーに回収業務を委託する必要があると考えますが、見解を伺います。

 

<答弁>

 

税外諸収入の未収金対策についてでありますが、

 

〇道では、多額となっている未収金の縮減を図るため、徴収強化期間の設定や

回収業務の民間委託、実務担当職員の研修会などに取り組んでいるところ。

 

〇このような中、現在検討を進めている、(仮称)債権管理条例においては、

債務者情報を関係部署間で利用することを可能とするなど、なお一層の効果的・

効率的な債権管理を目指しているところ。

 

〇道としては、条例の制定により把握できた、複数の債権を滞納している債務者の

状況や、回収の手法による費用対効果なども検証し、これらの債権を合わせた催告

や訴訟といった手続きをはじめ、複数債権の効率的なサービサー等への委託も含め、

新たな徴収対策を検討してまいる考え。

2017/12/7 - 最新情報

平成29年北海道議会第4回定例会 一般質問 「科学技術の振興について」

C,科学技術の振興について

 

次に、科学技術の振興についてであります。

平成20年に制定した北海道科学技術振興条例では、本道の経済の活性化や道民生活向上に科学技術が重要な役割を果たすとの理念の下で、科学技術の振興に努めるとする基本的な考えが示されており、道では現在、関連施設の総合的、計画的な推進を図るため新たな基本計画の検討を行っていると伺っています。

近年の科学技術の進歩は著しく、ビッグデータを活用した人工知能の研究や、人工衛星の位置情報を用いた自動運転技術、人の身体的負担軽減に結びつくパワーアシスト技術の開発など、我々の日常生活や経済活動を大きく変える可能性を秘めた技術の開発研究が国内外で活発になっています。

道が、今後、大学や道総研等と連携し、科学技術の振興を図る際には、道内各地域で大きな問題となっている人口減少や建設・介護・農林水産業などの現場で深刻化している人手不足への対応、道内生産の80%近くを占めるサービス産業の生産性の向上、さらには地球規模で進む気候変動の影響で今後も繰り返される可能性の高い災害への対応など、本道が今直面している様々な課題の解決に結びつく科学技術分野に重点化を図る必要があると考えます。

道は、新たな科学技術振興計画の中で、どのような点に重点を置いて科学技術振興の取り組みを強化していく考えなのか、伺います。

 

<答弁>

 時期科学技術振興計画についてでありますが、

 

〇道では、これまで大学等と連携し、本道の有する資源の活用や優位性

の発揮が期待される食・健康・医療や環境・エネルギー分野の研究開発

などを進めることにより、機能性食品や医薬品・化粧品の開発、

再生医療技術の実用化のほか、バイオマス資源の活用などにつなげてきたところ。

 

〇経済・社会を取り巻く情勢が大きく変化する中、多様化する地域課題

の解決に向け、科学技術の重要性はますます高まっており、

道としては、これまでの取り組みに加えて、AIやIoTなどの先進技術の

利活用を図りながら、農水産業の生産性向上や医療・介護サービスの

省力化・事業化を進めるとともに、こうした取組の基盤となる産学官連携体制

の構築や、人材の育成・確保などに、関係機関と連携し、本土の抱える

さまざまな課題の解決に結びつけ、未来や世界に発信できるように、

重点的に取り組んでまいる考え。

2017/12/7 - 最新情報

平成29年北海道議会第4回定例会 一般質問 「台湾からの観光客の拡大について」

B,台湾からの観光客の拡大について

 

次に、台湾からの観光客増加に向けた取り組みについて質問します。

道が取り組む外国人観光客500万人プロジェクトについては、平成28年度に230万人を突破し、順調に伸びをみせていると言えます。2020年度の達成を目指して、更に必要とされる政策の追加が求められるところだと考えています。

 

その数を国別で見渡すと、平成26年度には、台湾から47万2千人、その他を合わせて154万1千人となっていて、平成28年度には、台湾から52万9千人、その他を合わせて230万1千人となっています。

 今回の質問では、平成26年度まで来訪観光客数で第1位となっていた、台湾からの来訪観光客数について質問したいと思います。

 

台湾は、人口2355万人を有する親日国の一つと認識されていて、北海道をこよなく愛していただいている地域であって、先に述べた来訪観光客数52万9千人というデータからも、それを裏付け出来ることとなっています。

また、道内各地には22もの日台友好団体が存在し、台北駐日経済文化代表所札幌分所が設置されていることからも、政府間並びに民間交流の活発さを疑うところではありません。

現在では、台湾における販路拡大や情報発信等の地域の取組みを支援するために、台中市にマーケティングと情報の発信を総合的に展開することを目的に、北海道貿易物産振興会が主体となった「北海道チャレンジショップ」を10月16日から三か月程度の予定で開設されていると伺っています。

 

   台湾からの観光客の拡大について

そこで、まずは、台湾からの観光客の拡大について伺います。

これまでの来訪観光客数からみても、既に台湾は成熟した地域と判断することが出来ます。私たちは、先ほど述べた台中市の「北海道チャレンジショップ」を試みとして、シンガポール等に設置している「どさんこプラザ」の台湾設置、そして様々なプロモーションの取り組みを通して、更なる来訪観光客の上積みを実現していかなければなりません。

 道は、これまで、直行便の誘致等を含めて台湾に向けたどのような取り組みを展開してきたのか、今後、成熟した地域である台湾に向けてどのような取り組みを展開していくのか、また、それはどのくらいの上積みを目標としているのか、そして、それらの見込まれる取り組みはその目標に見合うものとなっているのか、それぞれに見解を伺います。

 

<答弁>

台湾からの誘客の取組などについてでありますが、

 

〇道では、これまで、台湾の航空会社などに対する道内地方空港への就航

も含めた増便の提案や、台湾で開催される旅行博への出展を通じた誘客に

努めるとともに、個人旅行客やリピーターの多様化するニーズに対応するため、

旅行会社やメディアの招聘による道内各地の魅力やイベントなどの情報発信、

台湾で人気があるサイクリングやマラソンといったスポーツツーリズムの

プロモーションなどに取り組んできたところ。

 

〇台湾からの来道観光客は平成28年度で約53万人となったものの、

来道外国人観光客500万人という目標に向けては、倍増させていく必要が

あると考えていることから、道としては、誘客促進の取組の拡充・加速化を図り、

台湾の皆様の旅行意欲を一層喚起するなど、目標の達成に向け、

積極的に取り組んでまいる考え。

 

<指摘>

 そして、先ほど紹介した台中市の「北海道チャレンジショップ」については、更なる改善が必要であるとも現地でお聞きしているところであり、「チャレンジ」が示す通りに道内企業が安心して海外市場へ挑戦できる環境づくりが必要であることも承知はしていますが、北海道側による自己満足に留まることなく、そもそもの命題である観光客の増加に向けた要素も手落ちなく配していただけますように要望しておきます。

 

   北海道からの往訪客の拡大について

次に、北海道からの往訪客の拡大について伺います。

北海道から台湾へ訪問している観光客数は、台湾から北海道に訪問して頂いている観光客数と比べて、かなりの差がついているのが現実とお聞きしています。

 

私は、先月、台湾の外交部を訪ね、張淑玲(ちょう しゅくれい)秘書長と面談することができました。更なる人的・経済的交流を振興する必要性と、その具体的な政策について議論することができました。中でも、日本から、北海道からの観光客数を伸ばすことについては強い要請があったところであり、その責任を痛感することとなりました。

道が、台湾からの観光客数を拡大させていこうとする時に、一方的なプロモーションの効果には自ずと限界があって、相互的な往来の増加を実現させていかなければならないと考えています。

例えば、台湾への教育旅行の促進の拡大や台湾でのちょっと暮らしの推進等も、特色ある政策の一つとなることでしょう。

そこで、台湾との交流人口の増加へ向けた協力は、どのような取り組みがあるのでしょうか。また、北海道からどのくらいの観光客が台湾を訪れることを想定して取り組んできているのか、伺います。

 

<答弁>

北海道から台湾への訪問客についてでありますが、

 

〇本道と台湾を結ぶ航空路線は、エバー航空、チャイナエアライン、

タイガーエア台湾、スクートの4社に加え、国内の航空会社では今年9月に

ピーチ・アビエーションが週3便の運航を始めたところ。

 

〇航空会社によると、本道から台湾への乗客数は、台湾からの乗客数に比べ

少ない状況で推移していると伺っており、安定的に航空路線を発展させて

いくためにも、アウトバウンドとインバウンドの双方向での交流が重要と認識。

 

〇道では、航空会社や旅行会社、経済界などと連携して、海外教育旅行支援事業

などのメニューを活用し、平成25年度から高校生や大学生を中心に台湾への

渡航に要する経費に対して支援を行ってきたところであり、

今後とも、関係者とともに、より多くの道民の皆様が台湾を訪れることが

できるよう、積極的に取り組んでまいる。

 

   台湾フェアの実施について

次に、台湾フェアの実施について伺います。

 来年7月に台湾新聞主催による「台湾フェア」が、道庁赤れんが前の北3条広場で開催されることになっているとの情報を得ています。

 この取り組みについて、その後の継続開催は、北海道からの観光客の拡大にとって大いに有益であるに違いありません。

 道民に、台湾を知っていただくことや体験していただくことは大切な情報提供となり、単純に台湾に行って欲しいとアピールしても実現は難しく、体験を通して興味を持っていただく上で、この「台湾フェア」は期待されるところが大きいものと考えています。

 

 道は、このフェアのことを承知しているのでしょうか。また、道として、この取り組みに支援や参加を検討することは出来ないのでしょうか、更に、今後の継続的な支援について、それぞれに見解を伺います。

 

<答弁>

台湾フェアについてでありますが、

 

〇このフェアは、台湾新聞社が台湾の食文化などの魅力を発信し、

北海道から台湾への誘客を促進することを目的として

来年7月に札幌で開催する「日本台湾祭りin Hokkaido」

というイベントと承知。

 

〇道としては、アウトバウンドの増加がインバウンドの拡大の促進にも

つながると考えることから、今後とも、観光振興機構や機構が友好提携を

締結している台湾観光協会など北海道と台湾の関係機関と連携するなどして、

こうしたイベントなどの活用も含め、

相互交流の深化に継続して努めてまいる考え。

 

   高橋知事の台湾訪問について

最後に、高橋知事の台湾訪問について伺います。

高橋知事は、平成23年10月に台湾を訪問されています。

 

今回、私が台湾を訪問した際にも、非公式ではありますが、高橋知事の台湾訪問を熱望されていることを台湾政府から伝えられたところであります。

 高橋知事が、多くの台湾の皆さんへ向けて、北海道へお越しいただくことができるように

直接に要請することは、北海道を愛していただいている台湾の皆さんのこころに大きな影響を与えることができるものと確信しています。

 

 高橋知事自身が、今任期中に台湾を訪れるお考えはあるのでしょうか。見解を伺います。

 

<答弁>

台湾訪問についてでありますが、

 

〇私は、平成23年10月、台北市立動物園主催のタンチョウ展示

オープニングセレモニーにお招きいただき、

ご挨拶の中で、その年の3月に発生した東日本大震災に際して、

台湾の皆さんから、いち早く、多くの温かいご支援をいただいたことに

感謝を申し上げたところ。

 

〇また、台湾からは毎年、「さっぽろ雪まつり」や「よさこいソーラン祭」

に参加いただき、北海道からは毎年、「ランタンフェスティバル」や

「タッチ・ザ・ジャパン」等の旅行博に参加しているほか、

道内各地において日台親善協会が設立されるなど、台湾との結びつきは、

広がりを見せているものと認識。

 

〇平成28年度の台湾からのお客様は約53万人に達し、来道された

外国人観光客230万人の4分の1を占めるなど、多くの皆様に北海道観光を

楽しんでいただいているが、私としては、本道と台湾の交流がますます

盛んになるよう、より一層の取組に努めてまいる考え。

 

 

私たちが、台湾からの観光客の更なる増加を見込む時に、これまで通りのアプローチで目標の上積みを実現していくことは、難しい取り組みであることを知らなければなりません。

 私たちは、観光立国を実現していく為に「気候」「自然」「文化」「食事」という四条件を満たしながら、私たち自身を磨き上げていかなければならないことは勿論でありますが、過ぎる観光客数の偏った実態が、更なる成長を阻む要素となりえることを、真摯に受け止めなくてはならないのではないでしょうか。

 人口減少と少子高齢化による人手不足の最中にあったとしても、外国人観光客500万人の実現へ向けて、更にその先を目指さなければならない私たちは、北海道と台湾の間における互恵関係の構築を急ぎ、共に繁栄を成し遂げなければならないのだと信じています。

 高橋知事の台湾訪問をきっかけとして、相互理解と相互交流の促進が実現されるように要望して、この質問を終わります。

2017/12/7 - 最新情報

平成29年北海道議会第4回定例会 一般質問 「新エネルギー導入の加速化について」

A,新エネルギー導入の加速化について

 

 まず、新エネルギー導入の加速化について伺います。

 道では、平成12年9月に「北海道省エネルギー・新エネルギー促進条例」を制定し、平成28年3月に「北海道省エネルギー・新エネルギー促進行動計画(第Ⅱ期)」を策定して、 省エネルギーの促進や新エネルギーの開発・導入を加速させるための施策を展開していると承知しています。

 新エネルギーに関しては、太陽光や風力などの導入が進んでいるものと、地熱やバイオマスなど導入の拡大が期待される状況にあるもの、更に発電のみに留まらず熱エネルギーやエネルギー発生時の副産物も含めて地域内循環を目指した新エネルギーの導入拡大の取り組みが重要です。

 私たちは、脱原発の視点に立ち、道内における自立的に確保できる新しいエネルギーの利用拡大を定めた前出の促進条例に基づいて、新エネルギー王国を早期のうちに実現させなければなりません。

 北海道電力による平成25年6月と平成26年11月の二度に渡る電気料金の値上げによって、さらに北海道全体で約530億円にのぼる電力賦課金を支払わされていることが加わることは、中小企業・小規模事業者の収益を圧迫するばかりではなく、直接的に道民の暮らしに打撃を与えることになっているのであり、地域から資金を流出させるのではなく、地域に資金を循環させるエネルギーの地産地消の取組みを進めることが重要です。

 

    北海道内の新エネルギーの導入について

最初に、北海道内の新エネルギーの導入について伺います。

現在、今年で3年目になる国によるエネルギー基本計画の見直しが行われていると伺っております。新たなマスタープランが出来上がることになります。

その中でも、大震災を契機とした原子力発電の新たな取り組みや、地球温暖化防止の観点からの化石燃料による火力発電への依存縮小などによって、再生可能エネルギーの取り扱いが注目されています。

 いまだ発展途上にある再生可能エネルギーについては、政策の助けもあって活用が進んではいるものの、再生可能エネルギー固定価格買取制度、いわゆるFIT制度の買取価格が下がる局面に入っていて、議論がされているものと承知しています。そのFIT制度について、一般木質バイオマス向けの買取価格に入札制度を導入することについて大筋で一致したと報道されていました。

 そのような中で、道は、北海道内の太陽光・風力・地熱・バイオマス等の様々な可能性を含んだ新エネルギーの導入状況についてどのように把握しているのか、それらについての将来の目標を数値化できているのか、伺います。

 

<答弁>

新エネルギーの導入状況などについてでありますが

 

本道における平成27年度の新エネルギーの導入状況は、発電設備容量は、

244万9,000キロワット、発電電力量は、67億7,500万キロワットアワー、

熱利用量は、1万3,979テラジュールとなっている。

 

道では、「省エネ・新エネ促進条例」に基づき、行動計画を策定し、

新エネルギーの導入拡大に向けた取組を進めているところであり、

行動計画において、エネルギーの地産地消や大型プロジェクトの実現などにより、

平成32年度までに導入を目指す新エネルギーの数値目標を設定するとともに、

送電インフラの整備や、開発が長期にわたる地熱開発に関する地域の

合意形成などの条件整備を進めることにより達成すべき目標を掲げ、

その実現に取り組んでいるところ。

 

    再生可能エネルギー資源の賦存量について

次に、再生可能エネルギー資源の賦存量について伺います。

高橋知事は、常々に「北海道は再生可能エネルギーの宝庫です。新エネルギー関係で道外の企業に協力いただくと同時に、地産地消を推進していきます。北海道電力にも理解を求めていきます。」と明言されています。私も、この点は全くの同感であり、更なる導入加速化を実現していかなければならないと考えています。

では、道は、どこまで導入・推進していくことができるのかを把握しているのでしょうか。

太陽光や風、更に地熱源、バイオマスに至っては、家畜糞尿、木質資源、廃棄物等々と新エネルギーを生み出すための原材料の範囲は多岐に渡ります。

これまで、道が頼ってきた賦存量の認識に対して、現存する可能な限り正しい賦存量の把握が必要となります。正しい賦存量に対して、道が目指す目標を導入し、それに見合う政策を早期のうちに示すべきです。

 

高橋知事が、再生可能エネルギーの宝庫と表現する私たちの北海道に、一体それぞれにどれくらいの賦存量があるのかを明らかにしたことはあるのでしょうか、また、その内のどれ位を利活用していこうとしているのでしょうか、そして、正しい賦存量の可能性を十分に活かしきることが出来るようにどのような政策を実行してきたのでしょうか、伺います。

 

<答弁>

新エネルギーの賦存量などについてでありますが

 

国では、現時点での科学的知見をもとに地域ごとの賦存量を示しており、

道では、この調査をもとに、本道に賦存する新エネルギーの量を

「省エネ・新エネ促進行動計画」の中で示すとともに、利用可能なポテンシャルを

最大限に活かすことにより達成すべき導入目標をエネルギー種別ごとに掲げ、

新エネルギーが主要なエネルギー源の一つとなるよう道民理解の促進や取組の

推進を担う人材の育成、段階に応じた支援など、新エネルギーの導入拡大に

向け取り組んできたところ。

 

道としては、現在の行動計画の計画期間が平成32年度までであることから、

本道の新エネルギー資源を取り巻く状況をしっかりと把握しながら、

「行動計画」の見直しを行う必要があると考えている。

 

    木質資源の利活用について

次に、再生可能エネルギーの活用の中でも木質資源の利活用について伺います。

私は、第三回定例会の予算特別委員会で「林業・木材産業の成長産業化について」の質問をさせていただきました。その中で、私たちの北海道が、土地面積の約7割が森林に覆われており、国内の森林面積の約1/4を占めるなど、広大な森林を有していること、この森林資源を有効に活用し、林業・木材産業の成長化を図ることを確認し、競争力の強化を図ることで成長産業化を急がなければならないと共有できたものと承知しています。

なかでも、木質チップの需要は相変わらず高く、輸入木質チップに頼らざるを得ない現状は決して望ましいことではありません。

木質チップが不足している現状は深刻です。木質チップが不足しているという現状は、非常に偏った環境であると言えると考えています。

そこには、森林を育むために種苗を植える人、樹木を日々管理し切り出す人から始まり、それを使った製材や間伐材などの未利用材の活用など木材産業に携わる方々、これらを運搬する方々に至るまでの様々な課題が存在していることが明らかになっています。

そのような中で、林業・木材産業関連団体からは、利用促進策として、林地未利用材の効率的な集荷・チップ等への加工、木質バイオマスエネルギー利用施設等の整備に対する支援強化、更に林地未利用材の搬出・運搬経費に対する支援強化など具体的に陳情が寄せられています。

 

北海道が、再生可能エネルギー大国を目指す時に、近年盛んになってきている木質バイオマス発電の振興を実現させていくための政策が必要になってきます。

特に発電事業について伺いますが、現在の木質チップの供給状況はどのようになっているのでしょうか、北海道内で生産し得る木質チップの賦存量をどのように把握し、林業・木材産業の成長化を実現させた上で、どこまで供給可能量の拡大を目指しているのか、その将来の目標は明確になっているのでしょうか、伺います。

 

<答弁>

木質チップの供給量などについてでありますが

 

本道において、紙の製造に利用されないチップや、森林内に残された未利用の

木材など木質バイオマスは、平成28年度では、発電施設の燃料などに

44万立方メートルが供給されている。

 

道内の森林では、間伐などに伴い、毎年、100万立方メートルを超える未利用の

木材の発生が見込まれていることから、本年3月に策定した森林づくり基本計画に

おいて、38年度に、木質バイオマスエネルギーの原料として未利用の木材を

69万立方メートル供給することとしている。

 

道としては、こうした本道に賦存する豊富な森林資源を最大限に活用するため、

森林内の路網整備や高性能林業機械の導入を促進するなど、木質バイオマスの

安定供給を通じた林業・木材産業の成長産業化に取り組んでまいる考え。

 

    下川町の木質バイオマス活用について

次に、下川町の木質バイオマス活用について伺います。

下川町における木質バイオマスの利活用は、全道はもとより、全国的にも注目される取り組みとなっていて、地産地消を理念とする姿勢は評価に値するものと考えています。

先の報道によりますと、町が来年度に着工を目指していた官民による木質バイオマス熱電併給事業計画を断念することになったと承知しています。事業規模の大きさや町外からの原料調達が懸念されたことが理由とのことであります。下川町長は、町の木質バイオマス事業は拡充させていく方針に変わりなく、改めて事業計画を策定し、地域活性化を目指したいとの趣旨のコメントを出されております。

このポイントは、地産地消と事業規模であると考えています。単純に北海道と下川町を並列して比較や検討することはできませんが、新エネルギーを導入し加速化させ、地域の活性化を実現させていかなければならない時に、その理念を置き忘れることは許されず、自らの状況を冷静に診断し、可能性を見極めて、将来に渡っての道筋を明らかにすることは、官民が連携して取り組む事業の公共性と、最大限の活力を生み出すことが出来る施策であると思うのです。

道は、先の促進行動計画の中で、課題の一つとして、地域での取り組みを加速させるために足腰の強い事業主体の育成が不可欠であると表していますが、それこそが道の役割であると私は考えています。

また、知事は、本定例会の我が会派の代表格質問でエネルギー政策について質問されたことに対して、地域の特性や資源を効果的に活用した取組を支援することや、エネルギーの地産地消の取組を全道各地に広げ、暮らしの豊かさの実現や経済の活性化につなげていくと答弁されているのです。

知事は、これらの取り組みをどのように捉えた上で、北海道の新エネルギー導入の加速化をどのように実現させていこうとされているのか、その為にこれまで質問させていただいたような必要とされる施策をどのように加速化させていくことを考えているのか、見解を伺います。

 

<答弁>

新エネルギーの導入拡大についてでありますが

 

エネルギーは暮らしと経済の基盤であり、身近な地域で自立的に確保できる

さまざまなエネルギー資源を最大限に活用し、活力ある地域社会の実現に

寄与していくことが重要。

 

道としては、エネルギーの地産地消の促進や地熱、風力といった資源の活用を

進めることにより、新エネルギーの導入を一層促進していくことが必要と考えており、

「新エネルギー導入加速化基金」を活用し、先駆的な地産地消のモデルづくりを

支援するとともに、その成果を活用した取組を全道各地に広げるほか、

市町村などの取組の段階に応じたきめ細やかな支援を行うなど地域や企業の

皆様と連携しながら、道内に豊富に賦存する新エネルギーのポテンシャルが

最大限に発揮されるよう取組を進め、地域経済の活性化につなげてまいる。

 

 

2017/12/6 - 最新情報

平成29年北海道議会第三回定例会 予算特別委員会 教育委員会 「いじめ防止基本方針について」

M,いじめ防止基本方針について

 

次に、いじめ防止基本方針についてですが、今年の第1回定例会のわが会派の代表質問で、いじめの防止などに向けての今後の取組について伺ったところ、教育長から、本年度「いじめ防止基本方針の改定を行う」旨の答弁がありました。

いじめは、いじめを受けた児童生徒の教育を受ける権利を侵害し、その心身の健全な成長や人格の形成に重大な影響を与えるだけでなく、生命・身体に重大な影響を及ぼすおそれがあり、決して許されるものではありません。いじめ防止基本方針は、本道におけるいじめ防止等対策の基本的な方向や具体的な対策を示すものであり、学校や家庭、地域住民、行政その他の関係者の相互の連携協力の下、社会全体でいじめ問題を克服していくための重要な方針であると考えておりますので、以下何点か伺ってまいります。

 

①   道内におけるいじめの現状について

最初に、道内におけるいじめの現状についてですが、全国的に見てもいじめの認知件数は増加しておりますが、道内におけるいじめの現状はどのようになっているのか、伺います。

 

<答弁>

道内におけるいじめの現状についてでありますが、

 

○ 昨年実施した国の「平成27年度児童生徒の問題行動等

 生徒指導上の諸問題に関する調査」では、

 道内の公立学校のいじめの認知件数は、

 全ての校種を合わせて5,537件で、

 前年度の3,132件に比べ、2,405件増加しており、

 1,000人当たりの認知件数は、11.2件で、

 前年度の6.2件に比べ、5.0件の増加となっている。

 また、いじめの解消率については、96.9%で、

 前年度の95.1%に比べ、1.8ポイント上昇している状況である。

 

○ 昨年度の調査におけるいじめの認知件数の増加は、

 全国的な傾向となっており、その要因としては、

 各学校において、初期段階のいじめであっても、

 いじめを把握し、解消につなげることが重要であるとの認識のもと、

 各学校が積極的な認知に努めた結果と捉えているところ。

 

 

 

②   いじめ防止基本方針改定骨子案について

先般、「いじめ防止基本方針」改定骨子案が示され、いじめの理解や、学校いじめ防止基本方針に盛り込む内容、特に配慮が必要な児童生徒に対する支援、児童生徒が発信したSOSのへの対応、重大事態への対処などが新たに追加する内容とされておりましたが、どのようなで視点で検討作業が行われているのか、伺います。

 

<答弁>

いじめ防止基本方針の改定の視点についてでありますが、

 

○ 道教委としては、改定に当たっては、

 国の「いじめの防止等のための基本的な方針」の

 改定内容を参酌するとともに、本道におけるいじめの防止等に関する条例施行後の

 教育委員会や学校、地域における

 いじめ防止等の取組状況の点検・評価の結果等を踏まえながら、

 ・基本方針に定めるいじめの防止等の対策が十分に機能しているか

 ・いじめの重大事態への対応が適切に行われているか

 という2つの視点を基本として検討を進めることとしている。

 

 

 

③   いじめ防止等対策における課題と対応について

基本方針の改定に当たって作業を進めている中で、これまでのいじめ防止等対策においてどのような課題が明らかになり、その対応をどのように基本方針の改定に反映させようと考えているのか、伺います。

 

<答弁>

いじめ防止等対策における課題と対応についてでありますが、

 

○ 道教委としては、

 いじめ防止等の取組の実態を把握するために実施したアンケート調査や、

 これまでのいじめに関する国や道の独自調査の結果などから、

 ・市町村におけるいじめ防止基本方針の策定率が全国平均と比べて低いこと

 ・学校におけるいじめ防止基本方針の内容や、

 いじめ対策組織の活動について児童生徒や保護者への周知が不十分であること

 などが主な課題であると認識しているところ。

 

○ 今後、こうした課題に対応するため、

・市町村のいじめ防止基本方針の策定に向けて支援すること

・「学校いじめ防止基本方針」の内容を入学時や各年度の開始時に必ず

 児童生徒、保護者、関係機関等に説明すること

・学校いじめ対策組織が、被害児童生徒を徹底して守り通すことを児童生徒から

認識されるよう取り組むこと

 などを新たに基本方針に明記するなどして、道内のいじめの防止等対策が

 より一層実効性を伴うものとなるよう努めてまいる考え。

 

 

 

④   いじめの重大事態に対する対応について

今年7月に見直された国の「自殺総合対策大綱」では、若年層の死因に占める自殺の割合が極めて高いことから、「いじめを苦にした子どもの自殺の予防や、SOSの出し方に関する教育の推進の取組]が当面の重点施策として新たに掲げられております。

全国的にもいじめを苦にしたと見られる自殺が発生しており、こうしたいじめの重大事態に係る教育委員会や学校の対応に対し、保護者等に大きな不信感を抱かせるような事案についての報道が相次いでおります。  いじめの重大事態が発生した場合には、被害児童生徒や保護者等に寄り添い、適切に対応していく必要があると考えますが、道教委として、いじめの重大事態の対応について、どのように基本方針に示していこうと考えているのか、伺います。

 

<答弁>

いじめの重大事態に対する対応についてでありますが、

 

○ 道教委では、いじめの重大事態が発生しているにもかかわらず、

 不適切な対応などにより、児童生徒に深刻な被害を与えたり、

 保護者等に不信感を与えたりするような事案が

 発生することがあってはならないことから、

 これまでも、本年3月に国が策定した

 「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」を踏まえた

 対応について、市町村教育委員会や学校を指導してきているところ。

 

○ 道教委としては、今回改定する道の基本方針に改めて、

国のガイドラインに沿って、

・児童生徒や保護者から申立があった時には、重大事態があったものとして

報告・調査に当たることや、

・被害児童生徒や保護者の意向を的確に把握した上で調査を進めることなど

を明記するとともに、各種会議や研修会等の様々な機会を捉え、

周知徹底を図るなどして、国のガイドラインや道の基本方針を踏まえた対応が、

より適切に行われるよう、引き続き指導してまいる考え。

 

 

 

⑤   今後の進め方について

最初にも申し上げましたが、全国的にもいじめの認知件数は増加しており、陰湿ないじめを苦にしたと見られる自殺などの報道も相次いでおります。

このような状況も踏まえ、道教委では、今後、いじめ防止基本方針の改定に向けて、どのように取組を進めていこうとしているのか、伺います。

 

<答弁>

今後の進め方についてでありますが、

 

○ 道教委では、現在、本年9月に策定した改定骨子案に基づき、

 素案の検討を行っているところであるが、

 今後においては、10月に全道14管内で開催する

 「どさんこ☆子ども全道サミット」において、児童生徒や保護者から

 いじめについての思いやいじめ防止対策などについて意見を聞き、

 素案に反映させるほか、

 素案策定後は、道議会で御議論をいただくとともに、

 パブリックコメントの実施や関係機関等からの意見聴取などを経て、

 年度内には、北海道いじめ防止基本方針を改定する予定。

 

○ 道教委としては、改定の検討状況を、適宜、学校に情報提供するなどして、

 「学校いじめ防止基本方針」の点検・見直しが進むよう

 働きかけるとともに、改定後には、新たな基本方針の内容などを掲載した

 リーフレットの作成・配布などを通して、児童生徒や保護者などにも

 改定の趣旨を広く周知するなどして、

 本道におけるいじめ防止等の取組が一層充実するよう努めてまいる。

 

2017/12/6 - 最新情報

平成29年北海道議会第三回定例会 予算特別委員会 教育委員会 「幼児教育の振興について」

L,幼児教育の振興について

次に、幼児教育の振興についてですが、先の我が会派の代表質問で幼児教育について伺いましたが、幼児教育の質の向上の取組などについて、もう少し掘り下げて伺ってまいります。

① 幼稚園教育要領の改訂について
本年3月に、幼稚園教育要領や幼保連携型認定こども園教育・保育要領、さらには保育所保育指針が改訂され、同様に改訂された小中学校などの学習指導要領に先行して来年度から実施されることになりましたが、改めて、幼稚園教育要領が改訂された趣旨について伺います。

<答弁>
幼稚園教育要領の改訂についてでありますが、

○ 現行の要領では、幼児の「遊び」を中心とした生活を通して、
 一人一人に応じた総合的な指導を行ってきたところであるが、
 社会状況の変化等による幼児の生活体験の不足等から、
 基本的な技能が身についていなかったり、幼稚園と小学校の接続が
 十分ではないといった課題が指摘されるとともに、
 平成27年度から「子ども・子育て支援新制度」が実施され、
 質の高い幼児教育を提供することが一層求められてきたこと等を踏まえ、
 今般の改訂が行われたものと認識。

○ こうした状況を踏まえ、新しい要領では、
 「健康な心と体」「自立心」や「道徳性・規範意識の芽生え」など
 「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を明確化するとともに、
 幼児教育施設と小学校の教員がその姿を共有することにより、
 幼児教育と小学校教育との接続の一層の強化を図ることを目指しているものと承知。

② 質の向上への対応について
改定の趣旨を踏まえると、幼稚園、保育所、認定こども園を含むすべての幼児教育施設で教育の質を高めていくことが重要です。幼児期の子どもたちが「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」に向けて成長し、小学校教育に円滑に繋がることが求められますが、道教委は、幼児教育の質の向上に向けてどのように対応しているのか、伺います。

<答弁>
幼児教育の質の向上についてでありますが、
○ 道教委では、平成28年度からの3年間、
国の「幼児教育の推進体制構築事業」を活用し、幼稚園をはじめとする
すべての幼児教育施設において質の高い教育が受けられるよう
幼稚園教員や保育士等の研修の仕組みや教育内容や指導方法等に
対する指導・助言体制の充実などについて調査研究を行っているところ。

○ このような中、公私立の幼稚園、保育所、認定こども園の関係者、
並びに市町村や学識経験者などで構成する「北海道幼児教育研究協議会」を設置し、
地域の実情や現場のニーズなどについて御議論いただいており、道教委としては、
こうした様々な意見を参考にしながら、教育の質の向上に向けた施策や
体制整備の在り方について検討を進めてまいる考え。

 

③ 調査研究事業について
国のモデル事業を活用して、幼児教育の推進体制を構築するための調査研究が行われておりますが、この調査研究事業を通じて、幼児教育の質の向上のために現在進められている具体的な取り組み、特に、教員や保育士の資質向上などの取り組みについてはどのようなものがあるのか、伺います。

<答弁>
教員や保育士の資質能力の向上についてでありますが、

○ 幼児教育の充実のためには、幼稚園はもとより、保育所、認定こども園など全ての 

 幼児教育施設において、質の高い教育を受けられるようにすることが重要である。
○ このため、道教委では、全ての幼児教育施設の職員等を対象に、
 昨年度から試行的に「幼児教育を語る会」を実施し、
 今年度は小学校の教員も対象に全管内で開催するなど
 幼稚園教育要領等の改訂について理解の促進を図るほか
 幼保小の教員が情報共有し、幼児教育について意見交流する場を設けている。

○ また、要請のあった幼児教育施設に
 「北海道幼児教育相談員」として委嘱した専門家を派遣し、
 要領の改訂等を踏まえた教育課程の見直しや
 特別な配慮を要する乳幼児へのかかわりなどについて
 助言を行う取組を進めているところ。

④ 小学校との連携について
今回の要領等の改訂では、幼児教育施設だけでなく、その後の受入施設となる小学校にも、幼児と児童との交流や障害のある幼児児童との共同学習の機会を積極的に設けるなど、両施設間の連携や協力が求められており、教員等がその趣旨をしっかりと理解し、幼児教育等と小学校教育の円滑な接続を図っていく必要があります。道教委は、このことについてどのように取り組んでいく考えなのか、伺います。

<答弁>
幼児教育施設と小学校との連携についてでありますが、

〇 小学校低学年は、
 幼児教育を通じて身に付けたことを生かしながら教科等の学びにつなぎ、
 児童の資質・能力を伸ばしていく時期であることから、
 幼児教育と小学校教育を円滑に接続することが極めて重要と認識。

〇 このため、道教委では、各小学校が、幼児教育を通して育まれた資質・能力を
 更に伸ばしていくことができるよう、それぞれの地域において
 ・特別な配慮を要する幼児へのかかわり方など
  幼保小の情報交換や引継ぎ体制の構築
 ・教育内容の相互理解を図るための研修の実施など
 一層の連携が大切であると考えている。

〇こうしたことから、来年3月に策定予定の新しい教育計画において、
 幼保小合同の研修会や
 小学校におけるスタートカリキュラムの作成を目標として設定するなど
 幼児教育と小学校教育との円滑な接続のための取組を進めてまいる。

⑤ 基本方針の策定の進め方について
広大な本道においては、幼児教育施設は保育所だけという地域もあり、道内どこに住んでいても質の高い幼児教育を受けられる環境が必要です。教育長は代表質問で、「幼児教育内容の充実や人材育成をはじめとする各種施策を北海道全体で推進するための「仮称・北海道幼児教育振興基本方針」の策定について、知事部局と緊密に連携しながら検討を進める」と答弁されており、今後、基本方針の策定等により教育の質を担保していくことになると考えておりますが、方針の策定について、どのように検討を進めていこうとしているのか、道教委の考えを伺います。

<答弁>
基本方針の策定についてでありますが、

〇子どもたちの健やかな成長のためには、
 幼稚園や保育所など全ての幼児教育施設において
 質の高い教育が受けられ、さらに
 小学校教育へと円滑に接続されることが重要であり、

 そのため、
 ・教員や保育士の資質能力の向上
 ・幼稚園教育要領等の趣旨に基づく教育・保育の実施
 ・幼児教育施設と小学校等との連携
 ・家庭・地域との連携
などがこれまで以上に重要であると認識。

〇道教委としては、こうした考え方の下で、
 広域分散といった本道の特性を踏まえた幼児教育の充実について
 各部横断の連絡会議において議論を行うなど、
 知事部局と緊密に連携するとともに、
 「北海道幼児教育研究協議会」における議論も参考にしながら
 教育内容の充実や人材育成をはじめとする各種施策について
 オール北海道で推進するための基本方針の策定に向けて
 検討を進めてまいる。

2017/10/6 - 最新情報

平成29年北海道議会第三回定例会 予算特別委員会 教育委員会 「新しい教育計画について」

K,新しい教育計画について

始めに、教育計画についてですが、新しい教育計画の素案が示され、現在パブリックコメントが実施されておりますが、本道教育の現状と認識では、「人口減少と少子高齢化の進展」や「グローバル化と高度情報化の進展」、「子どもの貧困など社会経済的課題」、「学習指導要領の改訂や高大接続改革など教育改革の大きな流れ」といった社会状況などが挙げられており、このような中で本道教育のこれからの5年間の方向性を示す教育計画は重要なものであります。

計画では、「社会で活きる力」や「豊かな人間性」、「学びを支える家庭・地域」など5つの目標が掲げられ、それぞれに個別・具体的な政策が設定されておりますので、その中から、何点か伺ってまいります。

 

   国際理解教育の充実について

最初に国際理解教育の充実についてですが、本道でもグローバル化が急速に進展する中、子どもたちが国際社会において主体的に行動できる資質・能力を育成するためには国際理解教育の充実が重要です。

そのためには、授業等で身につけた語学力を、子どもたちが授業以外の場で実際に試すことのできる機会が必要と考えておりますが、道教委は、子どもたちと外国の方々とのコミュニケーションを図る機会の充実に、どのように取り組んでいく考えなのか、伺います。

 

 

<答弁>

外国人とのコミュニケーションを図る機会の拡充についてでありますが、

 

〇 道教委としては、グローバル化が進展する社会において、

 本道の未来を担う子どもたちに、豊かな国際感覚や

 積極的にコミュニケーションを図る態度などを身に付けさせるためにも、

 外国の方々とのコミュニケーションを図る機会を充実させることが

 大切であると考えている。

 

〇 このため、道教委では、中学生が、

 日常生活で使用する英語を用いて、

 身近な地域で英会話に挑戦する「Englishトライアル」を実施するほか、

 英語の活用場面を想定した学習プログラムを開発する

 「高校生英語力向上事業」を実施し、指定校では、

 外国人旅行者への案内や外国企業への道産商品の紹介、

 海外の大学と連携した語学研修などの取組が行われているところ。

 さらに、ICTを活用して海外の高校生と英語で直接交流する事業や

 イングリッシュキャンプなども行ってきている。

 

〇 今後においては、ALTを活用するなどして、こうした取組を一層充実させ、

  その成果を普及するとともに、知事部局とも連携を図りながら、

  児童生徒が外国の方々と直接英語で交流する機会を拡充し、

  国際理解教育の充実に努めてまいる考え。

 

 

   情報教育の充実について

急速に情報化が進展する中で、ICTは社会インフラともいわれる時代になっており、子どもたちに、発達段階に応じて情報や情報技術を活用し、問題の発見・解決や、自分の考えを形成していくための必要な資質・能力を身につけさせることが重要です。

また、教員が分かりやすい授業づくりを進める上で、ICTを効果的に活用し、子どもたちが学習への興味・関心を高め、主体的に対話に加わるなど、深い学びに繋げることが求められております。

このような情報教育の充実に、道教委は、どう取り組む考えなのか、伺います。

 

<答弁>

情報教育の充実についてでありますが、

 

 ICTの活用は、子どもたちの学習への興味や関心を高めるなど、

  教育の質の向上や「分かる授業づくり」を実現する上で

  極めて有効であるとともに、広域分散型の本道においては、

  遠隔授業や遠隔研修など、より効果が期待できるものと考えている。

 

 このため、道教委では、年内を目途に、

  本道における教育の情報化の目指す姿として、

  新たに「北海道における教育の情報化推進指針」を策定するほか、

  子どもたちにICTを身近な道具として体験させたり、技能を深めさせるための

  先進的な取組をまとめた実践事例集を作成するとともに、

  道立教育研究所における研修等を通じ、

  教員のICT活用指導力の向上を図るなど、

  本道における情報教育の充実に取り組んでまいる考え。

 

 

 

   産業教育の充実について

道が策定を進めている総合教育大綱の素案では、本道の現状と展望の中に「2025年から2035年の間に、日本の労働人口の約49%の人が就いている仕事が、AIとロボットによって代替可能と予想され、仕事や働き方なども含め、社会システム自体が大きく変わることが予想される」と記載されているように、これからの子どもたちが社会に出て働く時には、今とは状況が大きく変化しております。

本道の将来の産業を担う人材が、このような高度化した時代に対応できる資質・能力を身に付けるため、産業教育の一層の充実が求められますが、道教委は、時代の変化を踏まえた産業教育の充実にどのように取り組んでいく考えなのか、伺います。

 

<答弁>

産業教育の充実についてでありますが、

 

 道教委としては、経済社会の変化やグローバル化の急速な進展、

  本格的な人口減少社会の到来の中で、

  本道産業の将来を担う人材の育成に向け、

  専門的な知識や技術の習得はもとより、産業技術の高度化や

  多様な課題に対応できる能力などを育むことが重要と考えている。

 

 道教委では、これまで、職業に関する教科において、

  産業や科学技術などの変化に対応した学習内容を

  充実させることはもとより、

  地域の大学や企業等と連携して先進的な実践研究を行う

  「専門高校プログレッシブプロジェクト推進事業」や、

  技術革新に対応した教員の指導力の向上を図る

  「高等学校産業教育長期実技研修」等を実施するなどして、

  産業教育の充実に取り組んできている。

 

 今後は、こうした取組の成果を踏まえ、専門高校において、

  学んでいる専門的な知識・技術と地域の課題解決とを

  関連付けた「課題研究」の実践や、企業で用いられている

  最先端技術等に触れる体験的な学習機会の確保、

  農業生産工程管理などの国際基準に対応する取組などを

  推進するとともに、産業界や知事部局等とも一層連携して、

  社会の変化に対応した産業教育の充実を図ってまいる考え。

 

 

   読書活動の推進について

読書は、言葉を学ぶとともに、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにするなど、人生をより深く生きる力を身に付ける上で大切なものです。

道教委では現在、読書活動の推進に向けて、子どもの読書活動推進計画の改定を進めているということですが、どのような方針で計画づくりを進めているのか、伺います。

 

<答弁>

子どもの読書活動推進計画の改定についてでありますが、

 

 読書活動は、子どもの豊かな感性や表現力、創造力を育成するなど、

  健やかな成長に不可欠なものであり、

  社会全体でその推進を図ることが重要であると認識。

 

 このため、道教委では、

  平成15年度に「北海道子どもの読書活動推進計画」を策定し、

  その後5年ごとに必要な改定を行ってきており、

  現在は、平成29年度までを計画期間とする第三次計画により、

  様々な施策を推進しているところ。

 

 現在、策定中の第四次計画については、

  現計画における成果や課題はもとより、

  学校図書館の整備・充実などに係る国の動向なども踏まえながら、

  乳幼児期からの発達段階に応じた読書活動の推進や、

  学校図書館をはじめとする読書環境の整備など、

  北海道のすべての子どもが望ましい読書習慣を身に付け、

  様々な機会を活用して自主的に読書活動を行うことを、

  学校・家庭・地域が、より一層連携し積極的に推進される

  計画となるよう取組んでまいる考え。

 

 

   学校と地域の連携・協働の推進について

平成27年に策定された道の総合教育大綱では、コミュニティー・スクールを全道に広めるなど、地域全体で子どもたちの学びを支援する取組として重点的に取り組むこととしており、国においても導入を推進していることから、道教委と知事部局が連携して市町村に働きかけた結果、コミュニティー・スクールの導入が進んできております。

道教委は、学校と地域の連携・協働を一層推進するため、これまでの成果を踏まえ、コミュニティー・スクールの導入促進に、どのように取り組んでいく考えなのか、伺います。

 

<答弁>

コミュニティ・スクールについてでありますが、

 

〇 地域住民が学校運営に参画し、

  学校と地域が力を合わせて子どもの成長を支える仕組みである

  コミュニティ・スクールを、道内の全ての地域で推進するため、

  道教委では、これまで、制度を周知するための研修会や

  全国的なフォーラムを開催するなどしながら、

  導入の促進に努めてきており、

  本道においては、コミュニティ・スクールを導入する学校が

  着実に増えてきている。

 

〇 既に導入した地域においては、

  学校に対する保護者や地域住民の理解が深まったことをはじめ、

  学校と家庭・地域の役割分担が明確になり

  教職員の子どもと向き合う時間が確保された、

  などの成果が見られているところであり、

  今後、こうした成果を道内の各地域や学校に普及・啓発するとともに、

  各地域の取組について交流する場を充実させるなど、

  本道のすべての地域において、学校と家庭、地域が連携・協働する

  コミュニティ・スクールの導入促進や充実に向けた取組を

  強化してまいる。

2017/10/5 - 最新情報

平成29年北海道議会第三回定例会 予算特別委員会 経済部 「海外への販路拡大戦略について」

この質問は、北の元気玉が2年半前に当選させて頂いて以来、一貫して取り組んでいる課題に対しての議論になります。

 

世界の経済環境は、刻々と否応なく進化を続けていきます。

世界の北海道を自負する私たちが、高度経済成長等の「これまで」に固執して、「これから」を見誤る訳にはいきません。

 

世界と、アジアと対峙して、私たちが変化を拒むことが出来るほど、私たちが先を歩んでいる訳ではありません。

もはや、私たちには、世界をアジアを猛烈に追い上げるほどの成果が必要になっています。

汗することを厭わず、現地と力強く繋がりながら、北海道の元気のために働いて参ります。

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J,海外への販路拡大戦略について

 

 我が会派の代表質問で、人口減少問題に対峙していくためや食産業の持続的な発展を図るために、拡大する海外市場に販路を切り拓くことが必要であると質問しています。

 食イベントや商談会の実施、北海道ASEAN事務所や台湾チャレンジショップの設置等によって拡大を目指さなければならず、食の好みや食習慣を踏まえた商品開発や品揃えを充実させていく上で、海外のどさんこプラザの展開や役割は重要であるとしています。

 一昨年、海外初のどさんこプラザをシンガポールに設置したことは好評を得ているとお聞きしていて、その拡大に期待が膨らむところです。

 また、その代表質問に対する知事は、来年の10月にタイのバンコクに2つ目のどさんこプラザを設置し、食と観光が一体となった取り組みを強化していくと明言し、成長するASEANをはじめとする海外需要を一層開拓し、輸出や外国人観光客の拡大を図ることが重要と答弁されていて、道と議会が取り組む方向性に違いはないと判断しています。

 

 

   道民等との方向性の共有について

最初に、これらの取組みに対する道民等の理解について伺います。

 道と議会が、幾ら同調していたとしても、それを実行するのは道民や企業の皆さんであります。また、道と議会が、幾ら道民や企業の皆さんと一緒になって道産食品を売り込んだとしても、それを手にして口にするのは海外の消費者であることは言うまでもありません。

 私がこの機会に確認しておきたいことは、生産する側と売る側の立場と、特に買う側の立場が置き去りにされてはいないかということなのです。

 道は、何が売れるのかをマーケティング調査などを駆使しながら、何が求められているのかを把握しようとしています。

 しかし、北海道内で生産されているものを、在る物を売ることは大切なことですが、同時に求められるものを生産する、売るという着眼の転換を図り、道民や企業の皆さんに情報の提供し、私たちは、将来に渡って成長することのできる視点を共有することが必要なのだと考えています。しばらくの間は、私たちの自慢の産物と求められる商品とを両建てで生産・販売していかなければならないのです。

 私の下にも、「海外輸出云々言う前に、私たちの日々の食卓に安心で安全な食品を提供することが先だ」というご意見が寄せられています。日本の食料自給率の低さ等を嘆き、そのようなお考えになられるものと承知しています。

 しかし、冒頭でも述べたように、人口減少や少子高齢化に真っ只中で、失われていく北海道の元気を補っていくためには、避けられない取り組みであるということをお示ししていかなければなりません。

 そのためには、まずは道民や生産者そして企業の皆さんの理解が必要です。常に情報の共有が必要です。そして、私たちが目指す姿を今まで以上に明確にしていく必要があります。

 道は、これまでのマーケティング調査で、これらの視点を加えた調査を実施してきていたのか、また、道民や企業の皆さんとの情報共有をはじめとした総意としての取り組みを実現するために、どのような施策を積み重ねてきたのか伺います。

 

 

<答弁>

これまでの現地ニーズの把握などについてでありますが、

 

〇人口減少が進み、国内マーケットの縮小が懸念される中、

 道内経済を維持していくためには、

 ASEANをはじめとする海外需要の獲得が重要であることから、

 道では、シンガポール、タイなどにおいて商談会を実施するとともに、

 道内においても、海外バイヤーを招聘した商談会や現地視察を

 実施してきたところ。

 

〇また、「北海道ASEAN事務所」や「どさんこプラザシンガポール店」、

 バンコクの「北海道マーケット」を活用した

 消費者ニーズの把握にも取り組むなど、

 様々な機会を活用し、現地の市場動向の確認に努めてきたところ。

 

〇このような取組で得た情報と合わせて道の輸出戦略などについて、

 JETROをはじめとする関係機関と連携したセミナーや

 道のHPなどを通して、

 経済団体や企業、消費者などに幅広く周知するとともに、

 事業者に対する助言やフォローアップを行っているところ。

 

 

<指摘>

私は、これまで道が取り組んできた諸施策を否定するつもりはありません。しかし、これまでの取り組みに加えて、道民や生産者、そして企業の皆さんに広く理解と協力を頂きながら、国内販売の延長にある海外輸出の段階から、国外から北海道を俯瞰した私たちの未来像に向けて、私たちが変化していくことを恐れてはいけないのだと思うのです。

 経済部におかれては、関係各部と連携をより強化して、私たちが何故道産食品輸出額を伸ばしていかなければならないのかの目的を伝わりやすく磨き上げて、強いメッセージとして道民の皆さんと共有することが出来るように手段を講じて頂きたいと要請しておきます。

 

   障壁について

次に、輸出の拡大を目指す上での障壁について伺います。

輸出の拡大を目指す前提として、道が行ったマーケティング調査などから、売る側と買う側にとって、それぞれにどのような課題が存在していると受け止めているのか、何が障壁となっていると考えているのか、道の見解を伺います。

 

 

<答弁>

道産食品の輸出拡大に係る課題についてでありますが、

 

〇平成28年度の食関連企業経営意識調査などによると、

 輸出に取り組む事業者からは、

 現地ニーズにあわせた商品開発や物流コストの圧縮などが

 課題とされている一方、

 どさんこプラザのシンガポール店などにおいては、

 現地の消費者からは、新鮮で品質の高い、

 豊富な種類の道産品が人気となっており、

 道産食品の輸出拡大に向けては、輸出先国の需要に応じた商品開発や

 輸出品目の多様化、効率的な物流体制と一体となった販路開拓に加え、

 輸出先国の検疫等の規制への対応などが課題であると認識。

 

〇このため、道としては、商品開発に向けた技術支援や海外における

 テスト販売、鮮度保持技術等の実証実験と商談会の一体実施国際基準に

 対応した輸出関連施設の整備の促進などの取組を実施してきたところ。

 

 

<指摘>

 私たちにとっての障壁が何であるのかは、認識できているとのことでした。

 しかし、その課題が、部をまたがって存在している場合に、途端に歩みが止まってしまったり、打ち出した結果が「帯に短しタスキに長し」の状態に陥ってしまっている恐れはないでしょうか。

 道産食品輸出額の拡大は、未来の道民の皆さんにとって欠かすことのできない北海道の元気の柱の一つであると断言できます。

 実は、部をまたがる取組みが、より課題を成長させることが出来なくなってしまう障壁の一つになっていることを自省して頂いて、内輪のことで将来への可能性の芽を摘まむことがないように、高橋知事のリーダーシップの下でタイミングよく取り組んで下さい。

 

 

   国への陳情について

例えば、生牡蠣は欧州からシンガポールへ輸出されています。

北海道には、厚岸や佐呂間など生牡蠣のナショナルブランドは多く存在しています。それらは、欧州の生牡蠣と比べても味が劣るものではありません。むしろ、欧州の生牡蠣にはない美味しさがあると胸を張ってお勧めすることができる食材です。

しかし、日本からは輸出が出来ない現状は、全く以って残念なことであります。シンガポール国内の企業が、様々に検証しながら、僅かに冷凍牡蠣が輸入されているに留まっています。

このような検疫上の諸課題については国家間交渉事項であり、残念ながら、道として直接関与できるものではありませんでした。

道は、これまでどのように国へ陳情し、どのような情報を得ているのか、今後どのように取り組んでいこうとしているのか、伺います。

 

<答弁>

検疫上の諸課題に対する道の対応についてでありますが、

 

〇食の輸出を拡大していくにあたっては、

 輸出に取り組む事業者にとって非関税障壁となる検疫条件などの輸出に

 関する規制等の緩和、撤廃とともに、道産品の品質の高さ、

 安全性に対する理解を深めていくことが重要。

 

〇道としては、これまで、一次産品の輸出事業者などの声をお聞きしながら

 検疫面での輸出規制の緩和に向けた国家間交渉の推進について

 国に対し要望を行うとともに、随時、JETROなどと連携し、

 検疫をめぐる関連情報の把握に努めてきたところ。

 

〇今後も引き続き、情報収集に努めるとともに、

 海外商談会やテスト販売等を通じて把握した市場の評価や国際認証等

 の取得などにより、安全・安心な道産品の品質の高さも示しつつ、

 引き続き、検疫条件等の輸出障壁の緩和、撤廃に向けて国への要請や

 働きかけを行ってまいりたい。

 

 

 

<指摘>

 正式ルートでの国への陳情においては見えない限界があったとしても、北海道の食材であれば何でも欲しいと求められている事実があるのです。これは、直接シンガポールで接した企業の皆さんからお伝えいただくことのできる嬉しい感想です。

 ならば、道としてシンガポール国内の、ASEAN各国における環境整備を先行して行っていくことは十分に可能なのではないでしょうか?

農産品、水産品、そして加工品と各々に関係省庁へ働き掛けなければならない今は、余りに不自由・不効率です。国に陳情を重ね、相手国との間で一日も早い実現を目指す為にも、現地で道自身による取組みとしての下準備が不可欠となります。

早速にでも、戦略戦術を組んで取り組んでいただけますように要望しておきます。

 

   物流上の課題について

次に、物流上の課題について伺います。

食材や食文化による来訪促進プロモーションは、拡大に向けた大きな動機付けになり得ます。これまでよりも更に踏み込んだ来訪客や輸出の拡大を早期に実現させていくための戦略と戦術が必要な段階にあると言えるのです。

 そのような中で、新千歳空港とチャンギ国際空港を結ぶスクートの就航から11カ月が経ちますが、搭乗率も順調に推移しているとお聞きしています。

 更に本年11月からは直行便の就航も加わり、毎日一往復となって一層の拡大効果が期待されるところです。そこで注目されるのが、物流の環境が大きく改善してくることです。

 例えば、生帆立を航空便で運ぶ場合に一枚当たりの価格に占める航空運賃は60%近くとなっていて、航空運賃の低減が企業の利益と消費者への安価な提供につながってきます。

 食の輸出拡大を目論む私たちにとって、どうしても避けることの出来ない課題でもあります。

中小企業向けの小口ロッド輸送については、HOP1など様々に取り組まれてきましたが、更に大胆な取り組みが必要です。

 道とシンガポール政府の協力の下で、航空会社に協力を求めて定量の輸送枠を確保して、安価な物流環境を整えることは出来ないでしょうか。道の見解を伺います。

 

<答弁>

物流の拡大に向けた取組についてでありますが、

 

〇道としては、人やモノの交流を促進するため、

 経済界などとも連携しながら、

 国際航空路線や海上輸送手段の誘致や拡充に取り組んできたところであり、

 特に、航空機による直行便の就航は、鮮度の保持や商品の高付加価値化に

 貢献しているところ。

 

〇近年は、国際航空路線において、一定の物流スペースを有する大型機材の

 就航が進んでおり、航空会社からは、

 安定的に収益を得ながら路線を維持していく上で、

 道内の企業や生産団体などに利用拡大を期待する声があるところ。

 

〇道としては、引き続き、流通関係事業者や相手国の関係者との情報共有や

 連携を深めながら、一層の輸送拡大に取り組んでまいる。

 

  この点に関する質問は、今後、総合政策部に向けて深堀りさせていただこうと考えています。

 

 

   北海道ASEAN事務所の拡大について

次に、北海道ASEAN事務所について伺います。

 昨年1月、北海道ASEAN事務所が7年振りに再設置されました。現地に赴任した職員、現地採用された職員、民間企業から出向されている職員、各々に大活躍されていて、シンガポール政府は勿論のことASEAN各国との橋渡し役として、北海道から輸出を考えている道内企業の皆さんにとって、心強い相談役として、支援先として、その満足度は高いものとお聞きしています。道は、その効果をどう評価しているのでしょうか。

 以前の私からの一般質問でも提案させていただいたところですが、更なる体制の強化と継承、そして幅広い活動を支える予算付けが必要です。見解を伺います。

 

<答弁>

ASEAN事務所についてでありますが、

 

〇昨年1月の開設以降、金融機関からの職員派遣により体制を強化しながら、

 道内企業の活動支援や情報交換など、

 これまで2,000件を超える案件に対応してきたほか、

 現地における北海道フェアや商談会の開催などに積極的に取り組んできた。

 

〇こうした活動を通じ、北海道ブランドが浸透し、

 本道への理解や関心が高まる中、道内企業による新たな拠点の開設に加え、

 一次産品や加工食品の取引の拡大といった動きが着実に広がってきている。

 

〇今後、政府やジェトロなど関係機関はもとより、道内からの進出企業や、

 小売、流通といった地元企業とのネットワークをさらに広げるなどして、

 事務所の機能の強化を図り、企業の海外展開が

 一層促進されるよう努めてまいる。

 

 

<指摘>

 今回の質問にあたり様々にお聞きする中で、北海道ASEAN事務所の中長期計画が策定されていない事を知りました。

 業務の安定的な継続や継承をはじめとする中長期計画の策定は、私たちが目指す姿の実現に不可欠なものであります。

 早速策定に向けての議論を開始して頂けるように要望するとともに、この課題については議会議論の場で取り上げて参りたいと思います。

 また北海道ASEAN事務所で果たさなければならない役割が、本庁の延長にある必要は無いのです。現地でダイナミックに、中長期計画によって明確にされた目的に向かって果敢に取り組んで頂きたいのです。

 私たちが北海道ASEAN事務所に期待すべき点が何なのかを授け、手厚い予算に裏打ちされる結果が必須であることは言うまでもありませんが、縦横無尽に活躍することが出来る道自身による体制強化と、活動を支える予算付けを重ねて要望しておきます。

 

   未来の北海道民を支える販路拡大政策であるために

高橋はるみ知事が掲げた「外国人観光客500万人プロジェクト」と「道産食品輸出額1500億円プロジェクト」は、必ずや北海道の未来への一歩に欠かせない政策だったと評価されるに違いありませんし、後の為政者たちによって更なる上乗せを実現させ、北海道の元気を取り戻していくための足掛かりとなるに違いないのです。

だからこそ、道庁が取り組んだことに満足するのではなく、道民や企業の皆さんと一緒になって、観光大国と農林水産畜産大国として北海道の経済を支えていくことのできる政策として、「稼ぐ」意味の大切さを広く理解して頂く必要があるのだと確信しています。

 最後に、海外への販路拡大の戦略について、「その先の、道」をお示しいただき、決意をお聞かせください。

 

<答弁>

海外への販路拡大についてでありますが、

 

〇人口減少による国内市場の縮小が懸念される中、

 外国人観光客の誘致や道産食品の輸出を促進し、

 世界の成長力を取り込むことは、

 本道経済の発展にとって極めて重要と認識。

 

〇このため、道の海外拠点などを活用して収集した現地の食習慣や嗜好などの

 市場環境を道内の関係者と共有し、

 新たに輸出に取り組もうとする事業者の拡大や、

 LCCの活用を通じ商流と物流が一体となった

 販路開拓などに取り組むとともに、

 外国人観光客への道産品の販売ノウハウを道の駅に伝えるなど、

 地域の幅広い事業者による海外需要の獲得に向けた

 取組を進めてまいる考え。  

 

〇こうした取組を通じ、世界に売り込む視点を事業者をはじめ

 道民の皆様と共有しながら、

 海外展開に挑戦する機運を道内各地に広げるとともに、

 本道の強みである食と観光が一体となりオール北海道で

 販路拡大に努めるなどして、海外の成長力を積極的に取り込んでまいる。

2017/10/5 - 最新情報

平成29年北海道議会第三回定例会 予算特別委員会 農政部 「畜産経営安定法の見直しについて」

I,畜産経営安定法の見直しについて

 次に、畜産経営安定法の見直しについてですが、先の我が会派の同僚議員の一般質問でも伺っておりますが、畜産経営安定法及び農畜産業振興機構法の改正による加工原料乳の生産者補給金などの制度見直しに関して示された、省令案などについて何点か伺ってまいります。

 

 

  法の制度設計について

 本年6月に畜産経営安定法及び農畜産業振興機構法の一部を改正する法律が成立し、その後、具体的な制度設計に向けて、国は、道や農業団体との意見交換を行ってきたと聞いておりますが、国に対しては、どのような提案を行ってきたのか、伺います。

 

<答弁>

国への提案についてでありますが、

 

○現行の指定生乳生産者団体制度が果たしている

「飲用向けと乳製品向けの調整」や「条件不利地域の集乳」、

 「輸送コストの削減」、「乳価交渉力の確保」といった機能は、

 本道の酪農経営の安定と乳業など関連産業の発展を図る上で

 大変重要であると考えている。

 

○このため、道としては、

 政省令等における具体的な制度設計に当たり、

 国に対し、こうした機能が引き続き適正に発揮されるよう、

 飲用牛乳の不需要期のみに余った生乳を加工用に仕向けるなどの

 場当たり的な対応が排除されることや、

 新たに創設される集送乳調整金の交付対象となる事業者について、

 遠隔地や小規模酪農家に対して不当に安い乳価を提示したり、

 貯乳タンク等の新たな施設整備を強要するなど、

 実質的に生産者から契約を断らせるような事業者や、

 集乳に必要なタンクローリーを確保していない、

 あるいは、運送業者との契約が締結されていないといった

 十分な集乳能力を持たない事業者が

 指定されることのない制度となるよう、

 適切な要件の設定を繰り返し求めてきたところ。

 

 

  省令案について

 今後とも、生乳の需給調整や条件不利地域における集乳など、現行の指定団体制度が果たしてきた機能の維持が求められるところですが、今回示された政省令案からは、こうした機能が維持されるような内容となっているのか、伺います。

 

<答弁>

政省令案についてでありますが、

 

○今回公表された政省令案では、

 加工原料乳の生産者補給金等の交付要件である

 年間販売計画の基準をはじめ、集送乳調整金の交付要件や、

 指定事業者が生乳取引を拒否できる正当な理由などが定められており、

 これまで、道が国に対して求めてきた、場当たり的な対応の排除や、

 集送乳調整金の交付対象事業者の要件などについては、

 おおむね確保されていると受け止めているところ。

 

○なお、年間販売計画の基準や記載項目、

 事業者が生乳取引を拒否できる正当な理由の具体例など、

 より詳細な内容については、

 今後通知される運用等によって示されると聞いているところ。

 

 

  今後のスケジュールについて

 国が現在パブリックコメントを求めている政省令案への意見や情報の受付は、10月5日で締め切られますが、来年4月からの新たなスタートに向けて、関係者への周知期間なども必要になりますが、道は今後、どのようなスケジュールで、どのように進めていく考えなのか、伺います。

 

<答弁>

今後のスケジュールなどについてでありますが、

 

○政省令等の公布については、

 現在行われているパブリックコメントが10月5日に終了した後、

 10月下旬にも行われていると聞いている。

 

○改正法の下では、生産者補給交付金等の交付を受けようとする事業者は、

 年間を通じた用途別の需要に基づく年間販売計画を策定した上で、

 年明けにも国に提出する必要があり、

 さらに、集送乳調整金の交付対象者の指定も

 受けようとする事業者は、法令で定める基準に即した定款や業務規程などを添えて、

 都道府県に申請することが必要。

  

○また、来年4月の改正法の施行に向けて

 事業者がこれらの事務を年度内に完了するためには、

 それ以前に生産者等との契約締結をはじめ、

 定款や業務規程の変更手続などを行っておかなければならない。

 

○このため、道としては、政省令等の公布後、

 速やかに、国と連携しながら、説明会の開催や

 具体的な事例集などによる制度の周知徹底を図り、

 生産者や生産者団体、乳業者などの関係者が、

 必要な手続を円滑に進められるよう丁寧に対応してまいる考え。

 

 

  道としての対応について

 本道の酪農にとって、指定生乳生産者団体制度は重要な仕組みであり、今後ともその機能を維持しながら、本道の実態に即した制度にしていく必要があると考えますが、そのために、道としては、どのような対応を行っていく考えなのか、伺います。

 

 

<答弁>

道の対応についてでありますが、

 

○畜産経営の安定に関する法律の見直しについては、

 来年4月の改正法施行後、

 本道の酪農経営の実態に即して制度が運用されることが

 極めて重要であると考えている。

 

○このため、道では、速やかな集送乳調整金の交付対象事業者の指定をはじめ、

 毎月、乳業工場ごとに生乳の処理実績の検証や突合、都府県との調整などを行い、

 正確かつ迅速に、加工原料乳向け生乳の数量を認定し、

 国や農畜産業振興機構へ報告するなどの業務を

 進めていく必要がある。

 

○さらに、新たに生産者補給金等の交付対象者となる事業者に向けては、

 これらの手続が円滑に進むよう、

 生乳処理や乳製品製造の実績報告書の記載方法や

 留意点の説明など、より丁寧な対応が求められるところ。

 

○道としては、こうした状況を踏まえ、対象事業者や乳業工場等に対する

 報告徴収や立入検査などの業務を適正に進め、

 現行の指定団体制度が果たしてきた機能が引き続き発揮され、

 生乳の安定取引の確保と酪農経営の安定が図られるよう努めてまいる考え。

2017/10/5 - 最新情報

平成29年北海道議会第三回定例会 予算特別委員会 農政部 「地理的表示について」

H,地理的表示について

 

 GI、地理的表示は、ご存知のように、地域で育まれた伝統と特性を有する農林水産物食品のうち、品質等の特性が産地と結びついており、その結び付きを特定できるような名称、これを地理的表示と言いますが、これが付されたものを知的財産として保護し、生産業者の利益の増進と需要者の信頼の保護を図ることを目的として、平成26年6月に「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律」に定められたものです。

 地理的表示は、国際的にも広く認知されておりますが、先般の日EU・EPA交渉でも対象となり、関心が高まっておりますことから、以下、何点か伺ってまいります。

 

 

   地理的表示制度の認識等について

  本道農業の特性や潜在力などから、ブランド力の高い地理的表示の活用は、本道農業の発展に欠かせない、極めて有用な制度であると考えております。

国内では9月15日までに42件が登録され、道内では、最初の登録の平成27年12月に「夕張メロン」が、その翌年の10月に「十勝川西長いも」が登録されておりますが、道としては、この制度をどのように認識し、道産品の登録状況をどう考えているのか、伺います。

 

<答弁>

地理的表示制度に関する認識などについてでありますが

 

地理的表示制度、いわゆるGI制度は、

地域で育まれた伝統と特性を有する農林水産物や

 食品などの産品のうち、品質等の特性が産地と結び付いており、

 その結び付きを特定できるような名称が付されているものについて、

 国に登録することができる制度である。

 

本道においては、現在、「夕張メロン」と「十勝川西長いも」の

 2品目が登録されているが、GIは、

 登録された産品にマークを付すことにより、

 国内外において知的財産として保護され、

 高い水準のブランドとして認められる制度であり、

 我が国最大の食料供給地域である本道としては、

   今後、さらに登録数を増加させていくことが必要と考えているところ。

 

 

   登録について

  地理的表示の登録を拡大していくためには、何よりも制度の周知が重要です。登録の要件はどのようになっているのか、登録までにどの程度の時間がかかるものなのか、伺います。

 

<答弁>

GI制度の登録要件などについてでありますが

 

この制度においては、

 地域と結び付いた名称の使用実績があり、

 生産者の所在する地域の範囲が特定されていること、

    生産方法が定められ、遵守されているとともに、

 概ね25年以上の生産実績があること、

 さらに、外観や食味、栄養価などに、

 類似の産品と比較して特徴があり、

 社会的に高い評価を受けているとともに、

 生産地の気候や風土などの自然的な特性や

 伝統的な製法などの人的な特性と結び付いていることなどが

 登録の要件となっている。  

 

〇また、申請から登録までの期間については、

「夕張メロン」で約6ヵ月、「十勝川西長いも」で

 約9ヵ月を要しているところ。

 

 

 

   登録上の課題について 

  道内の登録が2件にとどまっている現状を見ますと、登録のためのハードルは相当高いと感じますが、対象となる道産品はまだまだあると考えるのは、私だけではないと思います。登録に当たって、どのような課題があるのか、伺います。

 

<答弁>

登録に当たっての課題についてでありますが

 

GI制度は、概ね25年間という長期間にわたり、

 一定の基準に基づく生産実績が求められるなど、

 高い水準の要件が設定されている。

 

また、国内では、地域団体商標など

食に関する様々な表示制度があり、

 道内においても多くの地域で取り組まれてきているが、

 GI制度は、運用されて2年余りの新たな制度で、

 そのメリットや仕組みの理解が十分ではない状況にあり、

 道としては、制度の一層の周知が必要と認識。

 

 

   これまでの取組について

 登録に当たって、クリアすべき課題が相当あるということは、制度が目指している目的の性格上、当然のことではありますが、道はこれまで、課題解決のための取組をどのように進めてきたのか、伺います。

 

<答弁>

これまでの取組についてでありますが

 

道では、GI制度の普及を進めるため、国と連携し、

 各種会議において制度の周知に努めてきているほか、

 地域への普及状況などについて、

 国が委嘱したGIの登録申請に係る専門知識を有するアドバイザーと

 意見交換を行ってきたところ。

 

また、振興局や農業改良普及センターなどに対し、

 GI制度の周知を図り、新たな産品の掘り起こしや登録の拡大に向け、

 随時、相談に対応できる体制づくりを進めてきているところ。

 

 

   今後の対応について  

 地理的表示については、生産者の利益を守るだけでなく、道が進めている輸出拡大にとっても重要な制度であり、特に、巨大経済圏を形成するEUとの経済連携協定発効に向けて、積極的に登録を進める必要があると考えます。

道は今後、どのように取組を進める考えなのか、伺います。

 

<答弁>

今後の対応についてでありますが

 

GI制度は、登録された産品について、

 国内外での不正使用を国が取り締まることを通じて保護し、

 他の産品との差別化や品質の保証などを図るものであり、

 道産農畜産物のブランド力の強化や輸出など

 販路の拡大を推進する上で、重要な取組と考えている。

 

道としては、引き続き、国や関係団体などと連携し、

 今後、道内各地で開催されるGI制度に関する説明会等を通じ、

 制度の具体的なメリットや仕組みなどについて、

 生産者などへの一層の普及を進めるとともに、

 新たな産品の登録の可能性がある産地に対し、

 GIアドバイザーとも連携して、働きかけを強め、

 登録の拡大を図ってまいる考え。

2017/10/5 - 最新情報

平成29年北海道議会第三回定例会 予算特別委員会 農政部 「スマート農業について」

G,スマート農業について

 

 現在、我が国では、本格的な人口減少時代を迎え、どの産業においても現場での労働力不足が顕在化しており、本道の農業地帯でも、担い手の減少や高齢化が急速に進み、労働力不足が年々深刻な状況となっています。

 このため、国では、ロボット技術やICTを活用した超省力生産や高品質生産を実現する農業の姿を「スマート農業」と位置づけて推進を図っており、道内の生産現場では、全国に先駆けて、人工衛星からの位置情報を基に作業経路を表示するGPSガイダンスシステムの導入が進むなど、先端技術が現場で活用される例が増えてきております。

こうしたスマート農業導入の流れは、若者が農業にチャレンジし定着するところまでを含めると大変大きなものがあり、来年4月の準天頂衛星「みちびき」の運用によるGPSガイダンスシステムの高精度化などにより、農業関係者から一層注目されているとのことであります。

 道においても、こうした新技術の登場に合わせ、取組の強化を図ることを検討しているものと考えておりますが、以下、伺ってまいります。

 

 

   スマート農業の現状について

 先端技術を活用したスマート農業に対する農業関係者の期待は大変大きなものがありますが、道内のスマート農業の現状について伺います。

 

<答弁>

スマート農業の現状についてでありますが

 

道内では、大規模な畑作経営や水田経営を中心に、

人工衛星からの信号をもとに正確な作業経路を表示する

GPSガイダンスシステムや作業経路の保持を自動で行う

自動操舵装置の導入が急速に進み、

28年度までに、GPSガイダンスが7000台、

 自動操舵装置が2840台導入されており、

全国に占める割合も8割以上となっている状況。

  

また、酪農経営では、搾乳作業の自動化を実現した搾乳ロボットが

今年の2月現在、191戸で312台が稼働しているほか、

ほ乳ロボットも78台導入されている。

  

〇このほか、自動的に高度な環境制御を行う園芸施設、

作業記録や労務管理を効率化する経営管理ソフトなど

幅広い技術が活用されているところ。

 

   これまでの取組と今後の課題について

 昨年の第1回定例会予算特別委員会や、その後の農政委員会で我が会派の委員から伺っておりますが、既に1年以上が経過しておりますので、スマート農業導入促進に向けたその後の取組と、そこから明らかになった成果や課題にはどのようなものがあるのか、伺います。

 

<答弁>

最近の取組とその成果や課題についてでありますが

 

〇昨年度、道では新たに、個人や団体、企業を問わず参画できる

 「北海道スマート農業推進協議体」を設置し、

 新技術の活用事例や技術情報の共有を図るとともに、

 道立農業大学校では、JAや市町村の職員等を対象にした

 「実践研修」を新設し、地域の人材育成を進めてきたところ。

  

また、11月30日から12月1日には、

 札幌で「北海道スマート農業フェア」を開催し、

 技術セミナーのほか、企業や大学など61社の幅広い技術を展示し、

 5千人の来場者に直接、先端技術に触れる機会を提供したところ。

 

これら実践研修やフェアの来場者アンケートなどから、現場では、

 GPSガイダンスやリモートセンシングなどに関心が高いものの、

 地域の営農体系にどう取り入れて活用していくか

 具体的な検討が必要との声が多く、こうした検討に役立つ先行事例や

 活用方法などの情報を全道に普及していくことの重要性が

 改めて確認できたところ。

 

 

   今後の推進について

 本道は、先進的な経営への取組が数多く進められている、我が国最大の農業地域であります。本道農業は、その規模や形態から、革新的技術の開発や導入を推進する上で一定の役割が求められ、農業の新たな可能性としてその成果を示していく立場にあると考えております。

 「ICTやGPS、ロボット技術などの最先端技術を活かし、超省力化や高品質生産を可能にするスマート農業の取組を推進する」との知事公約を力強く進めていくため、これまでの成果や課題を踏まえ、道は、若者へのアプローチなど、どのように取組を進めていこうと考えているのか、伺います。

 

<答弁>

スマート農業の今後の取組についてでありますが

 

道では今年度から、

 新技術の導入や活用に向けた各地域の検討を支援するため、

 新たに農業団体と連携・協力して、

 各地に出向くセミナーや展示を行っているところ。

 

○30年度に向けては、こうした取組を強化するほか、

 準天頂衛星やリモートセンシングなど、

 新たな技術の活用を進めるとともに、経験の浅い後継者など

 若い世代にも高いレベルの営農が可能となるよう

 道立農業大学校の教育機能を一層活用して、

 若い担い手や地域リーダーの育成強化に取り組む考え。

 

さらに、全道シンポジウムの実施や地域主体の勉強会への支援、

 ホームページやメールマガジン等を通じた情報共有など、

 地域を主役に据えた総合的な取組を着実に進め、  

 本道農業の新たな可能性を引き出すスマート農業を

 積極的に推進してまいる。 

2017/10/5 - 最新情報

平成29年北海道議会第三回定例会 予算特別委員会 農政部 「企業連携・農業法人化に向けた取組について」

F,企業連携・農業法人化に向けた取組について

 

 道では、本道の農業を支える多様な担い手の育成・確保を推進するため、農業参入を希望する道内外の企業へのPRや参入相談、企業との連携を希望する地域とのマッチングなどを行うための相談窓口、「企業連携・農業法人化サポートデスク」を昨年4月に開設し、農業法人化などの取組を進めておりますが、開設後既に1年半が経過することから、これまでの取組状況などについて、伺ってまいります。

 

 

   相談件数などについて

 まず、これまでの相談件数はどのようになっているのか。相談内容と併せて伺います。

 

<答弁>

企業連携・農業法人化サポートデスクへの相談件数などに

ついてでありますが、

 

〇サポートデスクの設置から本年9月20日までの相談件数は211件で、

そのうち、企業からは、75社から118件、農業者からは28件、

その他、農業関係機関・団体等からは65件となっているところ。

 

また、主な内容としては、企業からは、法人設立要件の照会や、

検討している事業に対する意見照会、地域との連携を図るための

方策についての相談多く、

農業者からは、新規作物の導入や6次産業化を契機とした法人の設立、

補助事業・資金に関する相談など、

関係機関・団体等からは、サポートデスクの取組内容の照会などが

あったところ。

 

 

   サポートデスクの取組について

  これまで、サポートデスクへの相談を通して、企業との連携や農業法人化に向けて、どのような取組が具体的に進められてきたのか。また、これから進めようとしているのか、伺います。

 

<答弁>

サポートデスクの取組についてでありますが、

 

サポートデスクでは、企業や地域からの相談に対応するとともに、

その内容に応じて、関連部局と情報共有を図りながら、

合同で意向確認のための企業訪問などを行ってきた。

 

また、こうした情報を市町村やJA等に提供するとともに、

地域の意向を踏まえた上で、企業による現地調査の実施や

意見交換の場の設定など、双方のマッチングを図ってきたところ。

 

このような中、昨年度、サポートデスクが調整した

企業と地域とのマッチング件数は、6社13件となっており、

具体例としては、トヨタ自動車(株)が有する改善ノウハウの農業への

導入支援をきっかけとした、同社との連携協定の締結や、

フランスの老舗ワイナリー、モンティーユ社の意向を踏まえて、

関係機関との協議・調整を経て実現した、同社の函館市への参入などがある。

 

今後とも、企業や地域の抱える課題にきめ細かく対応しながら、

相互理解の促進や、機運の醸成などを通じ、双方のマッチングを

進めてまいる考え。

 

 

 

   評価について

  約1年半が経過するわけですが、改めて、道は、サポートデスクの役割をどのように認識し、これまでの取組をどう評価しているのか、伺います。

 

<答弁>

サポートデスクの役割と評価についてでありますが、

 

  農家戸数の減少や高齢化が進行する中、

サポートデスクは、農業経営の法人化や企業と地域農業との

連携支援などを通じ、地域農業・農村の活性化に寄与するなど、

重要な役割を担っているものと認識。

 

このような中、サポートデスクに対するこれまでの相談件数が

200件を超えるなど、企業や地域からの期待は大変大きく、

トヨタとの連携協定締結や、モンティーユ社の

函館市への参入の実現など、着実に成果が上がっているものと

考えているところ。

 

〇道としては、今後も地域と企業双方からの期待に応えられるよう、

サポートデスクによる取組を着実に進めてまいる考え。

 

   今後の対応について

 家族経営が主体の農業では、経営規模の拡大や高齢化への対応に課題があり、若者が参画しやすい環境づくりなども含め、農業法人化などの取組が益々重要になってくると考えます。本道農業を支える多様な担い手の育成・確保を推進するため、道は、今後、どのように取組を進める考えなのか、伺います。

 

<答弁>

多様な担い手の育成・確保についてでありますが、

 

本道の農業・農村が持続的に発展していくためには、

家族経営の後継者や農外からの就農促進に加え、

農業経営の法人化や企業との連携などにより、

多様な担い手を育成・確保していくことが重要と認識。

 

このため、道としては、農業大学校における実践的な研修教育や

農業改良普及センターによる技術・経営指導はもとより、

民間企業の有するノウハウや資金・人材等が地域農業の活性化に

効果的に活用されるよう、サポートデスクを設置し、

企業と地域とのマッチングを進めてきたところ。

 

今後は、こうした取組とともに、高校生や大学生など

若者の就農意欲の喚起や、経営の法人化等にチャレンジする

若手農業者を対象とした研修を実施するほか、

企業連携に係る地域段階の推進体制の整備などに積極的に取り組み、

本道農業を支える担い手の育成・確保に一層努めてまいる考え。

2017/10/5 - 最新情報

平成29年北海道議会第三回定例会 予算特別委員会 水産林務部 「林業大学校など人材育成機関の設立について」

E,林業大学校など人材育成機関の設立について

 

本道では、森林づくりを担う人材の育成・確保が喫緊の課題となっており、道議会においても第一回定例会以降、様々な角度から林業大学校などの設立に向けた議論を展開してきたところであります。

こうした中、本定例会の我が会派の代表質問に対し、知事から、「総合的な知識や技術を有し、即戦力となる人材の育成に向けて、年内を目途に基本的な考え方を取りまとめる」との答弁がありました。

今求められているのは、豊富な知識と技術を身につけ、自ら考え行動できる即戦力となり得る人材であるとの認識は一致しているところですが、今後の検討に向けて、以下何点か伺ってまいります。

 

 

   地域ニーズの把握について

道では、他府県の取組状況の調査と平行して、地域のニーズを把握することを目的に、素材生産や造林の林業事業体などを対象とした調査を実施しているものと承知しておりますが、調査結果はどのようなものであったのか、伺います。

 

<答弁>

調査結果についてでありますが

 

 道では、素材生産や造林、種苗生産、木材加工など

 全道1,184の企業や事業体を対象として、

  ・人材確保の状況

  ・今後の雇用の予定や雇用したい人材

  ・就業者の知識や技術習得の必要性

 などを把握するためのアンケート調査を7月に実施し、

 これまでに、521の企業等から回答があったところ。

 

 調査結果では、新たに雇用を予定していると回答した

 企業等の割合が70%となっている一方で、

 必要とする人材が確保できていないとの回答が49%を占めている。

 

○  また、現場や工場で即戦力となる人材や、作業を統括できる

 人材を雇用したいとの回答が60%となっているほか、

  就業前に知識や技術を習得できる機関が必要との回答が

 88%となっている。

 

 

   育成すべき人材像について

先の代表質問では、「育成すべき人材像やカリキュラム、運営体制や地域との連携のあり方について検討を進める」との答弁がありましたが、新しい人材育成機関を設立するに当たり、大変重要な視点であると考えております。

それぞれの視点について、もう少し具体的に伺いたいと思いますが、初めに、育成すべき人材像について、現時点では、どのような人材像をイメージしているのか、伺います。

 

<答弁>

育成すべき人材像についてでありますが

 

 アンケート調査の結果、企業等から、

 現場での作業を行う労働者の確保に加え、作業を統括し、

 現場を管理することのできる人材を求める声が多かったことなどを踏まえ、

 道としては、総合的な知識や技術の習得により、

 林業・木材産業の現場における様々な作業の実施はもとより、

 将来、企業経営などの中核を担うことができる

 人材を育成することを基本として、

 今後、有識者会議などにおける議論を重ねながら

 検討を進めてまいる考え。

 

 

 

   実践的な教育について

次に、即戦力として現場で活躍できる人材を育成するためには、基礎教育に加え、実践的な教育が不可欠と考えておりますが、その点についてはどのように考えているのか、伺います。

 

<答弁>

実践的な教育についてでありますが

 

 即戦力となる人材を育成するためには、

 人材育成機関において、基礎的な知識や技術を

 現場で活用することができる実践的な教育を実施し、

 企業等のニーズに応えていくことが必要である。

 

 このため、道としては、森林の整備や木材の加工などに関する

 一般的な知識のほか、森林計画の作成に向けた調査手法、

 伐採・植林などを安全かつ効率的に進める知識や技術、

 これらの作業に必要な機械操作の習得などの基礎的な教育とともに、

 こうした知識や技術を実践の場で身に付け、

 様々な場面で応用することができるよう、

 伐採作業の現場における研修の実施などが必要と考えている。

 

 

   教育体制について

次に、教育体制についてですが、基礎教育に加え、実践的な教育を行っていくためには、専門分野に精通した講師を確保していかなければなりません。講師の確保についてはどのように考えているのか、伺います。

 

<答弁>

教育体制についてでありますが

 

 人材育成機関において、林業・木材産業の基礎的な教育に加え、

 現場での実践的な教育を行うためには、

 高性能林業機械や最先端の木材加工施設などを導入し、

 安全性の確保に努め、伐採や造林、木材加工など

 それぞれの業務に精通している企業等の

 技術的な指導などの協力が不可欠と考えており、

 道としては、今後、他府県での取組状況などを参考としながら、

 基礎教育、実践教育を行うためのカリキュラムと併せ、

 企業等の協力による教育体制のあり方について

 検討を進めてまいる考え。

 

 

   施設・フィールドについて

次に、施設やフィールドについてですが、広大な本道では、地域により樹種や供給する木材、さらには、木材加工の状況が異なるなど、地域によって様々な状況があります。

人材育成機関では、こうした地域の特色を十分に踏まえた取組も必要であると考えますが、市町村や地域などとの連携も含め、道の考えを伺います。

 

 

<答弁>

施設・フィールドについてでありますが

 

 本道では、全道に分布するトドマツをはじめ、

 主に道東地域に広く分布するカラマツ、

 道南地域に分布するスギ、さらには、上川管内の広葉樹など

 地域の資源を活用した林業生産活動が各地で展開されている。

 

 こうした中、道としては、人材育成機関において、即戦力となり、

 企業等の中核となる人材を育成するためには、

 本道の林業・木材産業を幅広く体験し、

 実践を積み重ねることができる体制づくりが必要と考えており、

  今後、市町村や企業等との連携による施設のあり方や、

 道有林、市町村有林など、地域の特色ある森林の活用などについて

 検討を進める考え。

 

 

   今後の取組について

新たな人材育成機関の設立に関しては、市町村や関係業界から大きな期待が寄せられております。最後に、基本的な考え方の取りまとめなど、今後、どのように取り組んでいく考えなのか、部長に伺います。

 

<答弁>

今後の取り組みについてでありますが

 

 本道では、今後、トドマツなどを主体として

 森林資源の一層の充実が見込まれることから、

 林業・木材産業を支える人材の育成と確保を図り、

 市町村や企業等のニーズにしっかりと応えていくことが必要と認識。

 

 このため、道としては、森林面積、木材生産量とも

 全国一を誇る本道にふさわしい林業大学校など

 人材育成機関の設立に向けて、

  即戦力となり、企業等の中核を担う人材育成を基本として、

 地域の特色ある森林を活用した実践的な教育や、

 市町村等との連携と協力のあり方などと併せ、

 道内外に魅力ある発信ができる機関となるよう検討を進め、

 教育課程、運営体制や施設のあり方など

 基本的な考え方を年内を目途に取りまとめてまいる考え。

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