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2022/03/14

令和4年 北海道議会第一回定例会 一般質問 「丘珠空港について」

3月11日に行われた一般質問で、鈴木直道知事に質問させて頂いた<内容>と<答弁>です。

札幌丘珠空港の利活用については、北海道の活力源としての効果が明確になっているにも関わらず、北海道も札幌市も行政手続きのペースが遅く、いや遅すぎて参ってしまう状態です。

これまで以上に、議員活動を通しながら『北海道の元気』のために働いて参ります。

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B,札幌丘珠空港について

札幌丘珠空港について伺います。

札幌丘珠空港については、これまでに会派を問わず多くの質問が重ねられてきたことと承知しています。それらは、いずれにしろ道が果たす役割や滑走路の延長であったり、道内に限らず東日本における防災拠点としての活用であったり、北海道の活力の喚起に向けた方向性の質問であったと捉えています。

私は、これらを「まちづくり」の視点で捉えて質問してきたところでありますが、北海道の人口が驚くほどに減っていくことが明確になっている現時点において、更に新型コロナウィルス感染症の流行が収まりきらぬ現時点において、札幌丘珠空港の活用についての議論が停滞していることを危惧している者の一人として、以下、本定例会の予特と関連させて質問させていただきます。

 

①国との議論について

最初に、国との調整について伺います。

現時点における札幌丘珠空港の整備計画については、国との間においてどのような内容で進められているのか伺います。そして、その到達度合いはどの程度と見込んでいるのでしょうか。

特に、2030年に札幌オリパラの開催を目指す私たちにとっては、残されている時間には限りがあるのです。

道の責任において行われなければならない国との調整の範囲、言い換えれば札幌市との役割分担を、道はどのように自覚しているのかについて伺っておきます。

 

 

<答弁>

丘珠空港の利活用についてでありますが、現在、札幌市では、丘珠空港の利活用のあり方を示す「丘珠空港の将来像(案)」の来年度中の公表に向けまして、国との協議や航空会社など関係者へのヒアリングを進めているものと承知しております。道では、北海道における航空ネットワークや空港の目指す姿を明らかにした「北海道航空ネットワークビジョン」において、丘珠空港の役割を「道内各地の経済・医療・防災を支える航空ネットワークを実現するもの」としており、その利活用等について、これまでも札幌市と連携し、様々な取組を進めてきたところであります。 今後、札幌市における「丘珠空港の将来像」の内容を踏まえ、道としても、全道的な視点から、丘珠空港の一層の利活用と機能強化に向けて、引き続き、 札幌市と緊密に連携を図りながら、着実に取り組んでまいります。

 

②道が目指す札幌丘珠空港の姿について

私が過去の質問で繰り返し主張してきたことは、札幌丘珠空港は、人口減少を主因とする将来の北海道の活力の減少を埋め合わすだけの主な源となり得るものであります。

私は、道として期待は寄せるものの、その主管が札幌市に存する為に、出過ぎた考えが避けられてきたことに地団駄を踏んでいます。

札幌丘珠空港がどうあれば、北海道の視点で北海道の活力に繋げることが出来るのかを札幌市と共有出来ているのでしょうか。

道として期待する札幌丘珠空港の「仕掛け」を札幌市に示すことが必要です。知事の見解を伺います。

 

 

<答弁>

次に、丘珠空港の目指す姿についてでありますが、丘珠空港は、札幌都心に僅か6kmという地理的優位性から、「北海道航空ネットワークビジョン」において、経済・医療・防災など、道民の皆様の生活を支える役割を果たしていくこととしており、今後、空港機能の強化等を推し進めることで、様々な航空路線やビジネスジェットの就航などが期待され、幅広い階層による交流人口の拡大に資する空港となる潜在力を有していると考えております。

道としては、今後、札幌市が地域住民の皆様等との意見交換を行いながら取りまとめる予定の「丘珠空港の将来像」を踏まえた上で、丘珠空港が、国際拠点空港である新千歳空港を補完し、北海道経済を牽引する空港となるよう、引き続き、市と連携を図りながら、必要な取組を着実に進めてまいります。

 

<指摘>

丘珠空港の質問について指摘を加えます。 私は、丘珠空港の活用によって北海道の活力を創出していくことを目論むにあたり、国と道と札幌の役割は自ずと異なるものと考えております。その中でも、道には航空ネットワークビジョンを用いて、具体的な夢を示していただかなくてはなりません。その航空ネットワークビジョンで示す内容で、国に理解を求め、札幌市にはそれらを可能とする丘珠空港を作り上げていただかなくてはならないのであります。あくまでも、大志を語り上げる北海道でなくてはならないと思うのであります。その大志を語ることができるのは、未来を語る知事だけなのであります。しかし、その航空ネットワークビジョンの中の丘珠空港の取り扱いはほんの一部でしかなく、全く満足できるものとなっていないのが現実です。活力ある北海道の未来を示した目指す姿とはなっていないのであります。どうして国や札幌市に理解を求めることができるのでしょうか。 私には、道に何がそうさせているのか理解することができません。腰が引けているのは札幌市ばかりだと思っていましたけれども、実は道もそうなのかもしれないのでありま す。特に、2030札幌オリパラを目指す私たちは、このナショナルイベントをきっかけとして丘珠空港 の整備を実現させていかなければなりません。残すところ8年となっています。待ったなしです。私に言わせれば、これまでの行政プロセスが遅すぎて苦 虫噛みつぶす思いであります。そのような意味で今回の質問に対する道の姿勢は残念でありません。私は航空ネットワークビジョンが「仕掛け」とするならばその改訂を今後、議会議論の中で強く求めていくこととなりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。