最新情報

2022/12/13

令和4年 第四回定例会 一般質問 「ゼロカーボン北海道の実現について」

2,ゼロカーボン北海道の実現について

次の質問では、ゼロカーボン北海道の実現について伺います。

私は、知事が、11月16日に、ゼロカーボン北海道の実現に向けて、令和5年度国の施策及び予算に関する提案・要望を関係省庁に行われたことを承知しています。

昨年6月に知事が宣言された「ゼロカーボン北海道」については、挑戦的と受け止められており、国や市町村等と連携を深めながら、未だ手探り状態ではありますが、全庁挙げての挑戦であることは言うまでもありません。その先頭に立つ鈴木知事には、力強く指揮を執っていただくことを期待しております。

この質問では、それら要望・提案の内容に基づいて質問をさせていただきます。

 

①本道の本道の特性を活かした実証実験の実施について

最初に、本道の特性を活かした実証実験の実施について伺います。

道は、様々な再生可能エネルギーや分散型エネルギーリソースを活用した効率的な電力システム・水素サプライチェーンの構築などの実証事業の実施を継続・拡充することを要望・提案しています。

本道には179の市町村があり、それぞれが取組むには、無理と無駄が伴ってしまうことを懸念しています。時に数は力ですが、同時に逸失にも繋がってしまいます。

ここでも道の活躍の場があるのです。マッチングさせる役割を担うことが必要です。

これらの意味合いで、道は、具体的にどんな事をしてきたのか、どんな事を見込んでいるのでしょうか。

道の見解を伺います。

 

 

<答弁>

 再エネを活用した実証事業などについてでありますが、道では、再エネの活用に関する市町村のニーズを一元的にお聞きするワンストップ窓口を設けるとともに、市町村が抱える課題の解決に向けて、専門人材の派遣やノウハウを有する企業とを結びつける取組を行ってきたほか、必要に応じて関係市町村や事業者との調整役を担うなどし、本道のポテンシャルを活かした実証事業の誘致に取り組んできたところ。

 これらの取組により、例えば、市町村施設への太陽光発電のPPAモデルの導入や再エネを活用した水素製造に関する事業可能性調査が実現するなど、一定の成果が得られており、道としては、引き続き、市町村や事業者等のニーズを把握し、再エネ活用や実証事業がより多く具体化できるよう、積極的に支援してまいる。

 

 

②苫小牧地域におけるCCUS実証事業プロジェクト等の着実な実施について

次に、CCUS実証事業等の実施について伺います。

私は、先の道外視察等を通じて、道内の各設備で分離・回収された二酸化炭素が「資源」であることを気付かされました。それは、カーボンリサイクルを実践する上で欠かせないことであることを知り、活用させるサイクルに嵌め込めば、十分に経済活動の一翼を担わせることが可能であることを学んだのです。

これは、正に行政の仕事なのだと考えるに至っております。

発生させてしまった「副産物」を効率的に「エネルギー」に転換させることは、無駄の排除であり、それは電気エネルギーを生み出す際に発生する「熱エネルギー」を活用させようとしている今と変わりないことなのだと考えることが出来ます。

この意味合いで、道としての取組みを伺うと共に、今後の展望について見解を伺います。

 

<答弁>

 CCUSの取組についてでありますが苫小牧地域では、二酸化炭素の回収・貯留を行う大規模実証事業をはじめ、カーボンリサイクルの拠点化に向けた調査や火力発電所における二酸化炭素分離・回収技術の検討などが行われており、道では、これまで、国に対し実証事業等の着実な実施を要望するとともに、「苫小牧CCUS・ゼロカーボン推進協議会」に参画するなどして、事業者との情報交換を行ってきた。

 国は、2030年までのCCS事業化を目標とするロードマップを年内にも取りまとめることとしており、道としては、国の検討状況を注視するとともに、地域や関係者との調整を行うなどして、道内における二酸化炭素を資源として活用するCCUSの事業化が進むよう、取り組んでまいる考え。

 

 

③農林水産業における脱炭素化の推進について

次に、農林水産業における脱炭素化の推進について伺います。

実は、私の印象によれば、農林水産業と脱炭素化は相性の悪い組み合わせだと捉えているのです。

それは、農林水産省と経済産業省等の縦割り行政の副作用であると理解していて、目的である脱炭素化に取組むにあたり、既に膨大に予算が投じられている農林水産業界に、後追いで経済産業省予算を投じようとしても高い壁がそびえたっていることを経験しているからでもあります。

現場で様々に挑戦的な取組みが重ねられることは重要であり、それらを支援していくことは勿論のこと、高い障壁を取り除く、もしくは特区的な行政による工夫を以てして壁を崩していく努力が必要なのだと考えています。

繰り返しになりますが、目的は「脱炭素化」です。

道は、その障壁を理解するところから始めなければなりません。現場から聴き集めていかなければなりません。その障壁を崩すことが出来たときに、効率的な「脱炭素化」が実現するのであって、その地域の活力が増すことにつながると考えます。

これらの意味合いで、道は、どのような事をしてきたのでしょう。そしてどんな事を見込んでいるのでしょうか。

道の見解を伺います。

 

 

<答弁>

 農業分野の脱炭素化についてでありますが、農業は、光合成による農産物の生産を通じ、CO2削減に大きく寄与している一方、化石エネルギーの使用や飼料、肥料の使用などによりCO2も排出しております。

 このため、道では、本道農業が「ゼロカーボン北海道」の実現に寄与するとともに、将来にわたって、持続的に発展していくため、家畜ふん尿を利用したバイオガス発電や農業用水による小水力発電など、再生可能エネルギーの導入を図ってきたほか、スマート農業の導入や基盤整備による効率的な農業の展開により、CO2排出量の削減に取り組んできたところであり、今後とも、地域のニーズや課題などを把握し、昨年3月に農政部内に設置した「温室効果ガス削減対策等ワーキングチーム」において、国に対して必要な対策を提案するなど、現場の声に適切に対応しながら、脱炭素化の取組を推進してまいります。

 

<指摘>

 最初に、農林水産業における脱炭素化の推進について指摘します。

 私は、この質問で、農政部が取り組んできた内容を一面的に伺ったのではなく、農政部すら気付いていない障壁が沢山あることを自覚して頂く必要があると説いているのです。

 その障壁、特に農政部側からの工夫こそが、大きな成果をもたらすことになると確信しているのであります。

 国の政策の代行者としてではなく、道自身が当事者としての職責を果たすことが求められています。

 これらの点については、今後の予特等で取り上げていきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。

 

④環境・エネルギー分野での技術・製品開発等への支援の充実

次に、技術・製品開発等への支援の充実について伺います。

北海道の地域特性を活かした技術力やノウハウを掘り起こすと共に、これらに向けた取組みを地域経済の好循環に繋げるために、中小企業等への支援を充実させると要望・提案されています。

これも繰り返しになってしまいますが、民間の資金や活力に期待せざるを得ないのが現実です。

予算が限られるばかりではなく縮小していくことが避けられないこれからの行政の役割は、補助金や支援金を配ることではなくなるのです。

資金を伴う脱炭素の意識が高い民間の参入を促し、取組み易くするための障壁を取り除き、域内に限らず広く世界から知見を集めて提供していく「マッチング」が欠かせなくなるのだと確信しています。

行政自らが、前向きで野心的な中小企業等と力を合わせてビジネスモデルを創り出していくことが必要となるのです。

道の見解を伺います。

 

 

<答弁>

 環境・エネルギー分野における支援についてでありますが環境関連産業を食や観光に続く成長産業の一つとし、地域経済の好循環に結びつけていくためには、省エネルギーや新エネルギーの開発・導入の取組と併せ、マーケティングや技術・製品開発、販路拡大などを、道をはじめ、産業界や研究機関、地域等が連携して支援することを通じ、道内企業の参入を促進することが重要と認識。

 このため、道では、製品開発等に対する補助金に加え、国内外の最新動向を道内企業に紹介するビジネスセミナーや課題解決に向けた専門家による相談会の開催、多くの関連事業者が集まる全国的な展示会への出展支援など、さまざまな取組により、マッチングの機会を提供しており、今後とも、環境関連産業への参入が進むよう、総合的な支援に取り組んでまいる。

 

 

⑤地方公共団体の温室効果ガス排出量の算定への支援について

次に、地方公共団体の温室効果ガス排出量の算定への支援について伺います。

この点においても繰り返しになってしまいますが、道内市町村には資源が不足しています。あれもこれもと取組むこと自体が無理となってきているのです。ただでさえ人口は減り、予算と人手が不足するばかりです。

よって、排出量の算定自体を「稼ぐ力」に直結する仕組みとして創り出さなければいけないのではないかと考えています。

それは、例えば「自治体間排出権取引市場」の創設です。

様々に自然エネルギーが賦存する北海道であることを有利に働かせるならば、排出権の設定は時局に合った政策となり得ます。市場を民間に置くのか、知事会内に置くのか、どの省庁に所管して頂くのかによりますが、鈴木知事が提唱する政策として検討して頂くことは出来ませんか。これも行政発の「ビジネスモデル」の創出です。

知事の見解を伺います。

 

<答弁>

 ゼロカーボン北海道の実現に関し、まず温室効果ガス算定への支援についてでありますが、地域の脱炭素の取組を進める際の課題の一つには、市町村の人材や専門知識の不足が挙げられることから、道では本年、市町村の排出量の算定方法や削減目標の設定などに係る市町村職員向け勉強会を開催してきているところであります。

 道としては、今後、市町村向けの研修機会の一層の充実に努めるとともに、排出削減と経済の好循環にも資する手法であるJ-クレジット制度の活用を道内自治体等に広く働きかけるほか、本道の強みである豊かな自然環境と再生可能エネルギーを最大限活用した排出削減の取組によって、経済的効果も高められるよう、議員の皆様のご意見も踏まえ、将来のニーズや技術の進展も見据えながら、様々な方策を検討してまいります。

 

⑥再生可能エネルギーの導入拡大に向けた電力基盤の増強と支援措置の拡充について

次に、電力基盤の増強と支援措置の拡充について伺います。

言うまでもなく、北海道における系統連系の脆弱さは致命的です。

道は、要望・提案の中で、着実な整備を進めるとともに、特定の地域に偏らない費用負担の下で新たな海底送電ケーブルの整備の早期着工を明言されています。

私は、この方向性には異論はありません。

但し、付け加えて頂きたい視点があるのです。それは、エネルギーの自立化の展開です。

広大な北海道における発電及び送配電ネットワークは、国策によって著しくいびつな仕組みとなってしまっています。

高度経済成長の局面では、それが効率的であったのかもしれません。

しかし、脱炭素が声高に唱えられて久しく、技術革新も著しい現在にあっては、広大さや寒冷さが強みとなる仕組みで整え直していくことが必要なのだと考えています。

平常時にその地域で使うエネルギーは、その地域で創り出すことが活力の源となり得ます。使う以上に創り出したエネルギーを域外に売ることで、その地域の活力の上乗せが可能となります。

北海道胆振東部地震による大災害に見舞われた私たちは、非常時電源の確保に舵を切りました。それは応急処置にしかなり得ません。

この「脱炭素化」の局面と電力基盤の増強を見込むときに、地域毎マイクログリッド化が視野に入り、既存技術で十分に対応できることも分かっているのです。

これを単独市町村に取組ませると、まちの中心部にある役場等の公共施設のマイクログリッド化を実現したと歓喜しています。それでは不十分です。

私たちには、民間との連携を強化し、その資金と活力を活かした政策・施策が必要です。エネルギーの自立化は、脱炭素化における「基本の基」となることを知らなければなりません。それらのアイディアは、現場に在るのです。

何度でも繰り返します。行政の役割は、もはや補助金や支援金の配布業務ではありません。

むしろ、障壁となる規制の撤廃や知見とノウハウの蓄積による民間と広域自治体とのマッチングの方が主力となる時代に突入していることを知ってください。

地域エネルギー自立化についての知事の見解を伺います。

 

 

<答弁>

 地域マイクログリッドについてでありますが電力インフラの強靱化を図る方策として、地域にある再エネなどを一定規模のエリアで面的に活用する分散型エネルギーシステムの構築が期待されており、その実現のためには、技術面や経済性などの課題を解決していく必要があると承知。

 このため、道としては、地域で導入が可能なシステムとして、平時は地域の再エネを有効活用しつつ、系統からも電力供給を受け、災害など非常時には独立して電力を供給できる「地域マイクログリッド」の構築に向けて、事業環境の整備と支援策の拡充を国に要請するとともに、民間事業者のノウハウも積極的に取り込みながら、セミナー等による情報提供や専門家による助言、計画策定から設備導入までの各段階に応じた支援を行うなど、市町村と事業者が連携した地域の取組を後押ししてまいる。

 

 

⑦北海道地域PPSの実現について

次に、北海道地域PPSの実現について伺います。

私は、先の第1回定例会において企業局への質問で、北海道地域PPSを提案し、鈴木知事からは期待している旨の答弁を頂いたところであります。

これは、北海道企業局が作る自然エネルギーを道庁自身が使用し、余剰分を販売するために北海道地域PPSを設立させる提案でした。これは政策的にもコスト的にも相容れることの出来る提案として理解しています。

その後は、所管する部署が北海道企業局なのか、経済部なのか、環境生活部なのか明確にならないまま試行錯誤が続いているのが現状です。

今回の質問の端々に出てくる「ゼロカーボン北海道の実現」に向けて、多くの市町村と民間事業者に、これらの取組みを推進して頂かなくてはいけない段階にあっては、この点において道が躊躇している様は、はっきり言って滑稽でしかありません。

道が、「ゼロカーボン北海道」を実現しようとしているならば、その取組み量について選り好みをしている場合ではありません。何が不都合なのかこれを機会に示して頂くことも可能です。しかし、不都合が無いのであれば、早急に検討を始める責務があるのです。

不作為と受け取られても致し方ない程でもあります。

道は、新しい仕組みを創り出さなければなりません。エネルギーで稼ぎ、他を支えることで住民サービスを充実させていくことが可能です。

知事の見解を伺います。

 

<答弁>

 再エネ電力の供給と調達についてでありますが企業局で発電する再エネ電力を道有施設などで活用することについては、これまで、小売電気事業者と実現上の課題について検討を重ねてきたが、道内全域に及ぶ施設での電力需要と企業局からの発電供給を同時同量にするための需給調整の実施、安価で安定した調整電源の確保といったさまざまな課題が明らかになってきたところ。

 道としては、引き続き、事業者等から情報収集を行うなどして、小売電気事業者への入札を発電側と需要側のそれぞれで実施する従来の方法と比べて、価格面でのメリットがあり、技術面の課題も含め実現可能で持続的な手法について研究してまいる。

 

<指摘>

 次に、北海道地域PPSの実現について指摘します。

 この施策の実現は、道にとって、道民にとって、メリットが大きく、ゼロカーボン北海道の実現に向けた訴求効果は絶大です。昨今の市場価格が高騰する中で、電力小売り会社が苦慮する状況とは、そもそも環境が異なります。

 今回、情報収集を行うとお答えいただきましたが、どの部局が行うのか判然としません。

 既に、民間技術で対応可能であることは判明しているのです。

 また、今回、不都合があるのかを問いましたが、無いと答えるのであります。

 ならば、道庁挙げて取り組むことが必要なのです。戸惑っている場合ではありません。

 知事の決断を伴った適格な部局によって、早期に準備着手されるように強く要請しておきます。

 

⑧地域との関わりが深い再エネの導入促進と固定価格買取制度の運用について

次に、地域との関わりが深い再エネ導入促進について伺います。

私に言わせれば、再エネの導入については、その地域との連携程度によって買取価格が変動する制度があってもいいと考えています。

確かに、設備費の多寡によって買取価格が変動する現制度もあって然るべきものであることを理解しています。

しかし、これから地域に根差した再エネの導入を促進し、その地域の元気の源としていく必要がある未来に対しては、そう考えることも可能だと思うのです。

「地域の課題」を燃料とした再エネの導入とその地域内でのエネルギー消費、余剰分の域外への販売がセットとなって組まれる制度の創設を提案します。

しかしながら、固定価格買取制度は国の制度であります。道からの提案として取り扱っていただくことが必要です。

知事の見解を伺います。

 

<答弁>

 固定価格買取制度についてでありますが国では、いわゆるFIT制度において、一定分野の再エネ事業に入札制度を導入するとともに、市場価格に連動した価格で買い取るFIP制度の導入により、再エネの自立化を促している中、エネルギーの地産地消や強靱化に資するよう、自家消費や地域一体的な活用を促す地域活用要件が設定され、要件を満たす小規模な電源は、あらかじめ決められた固定価格で買い取るFIT制度を選択することが引き続き可能となっている。

 こうした動向を踏まえ、道としては、国に対し、地域の関係者のエネルギー地産地消の取組意欲を損なわないよう、地域の実情に応じたFIT制度の運用を要望しているところであり、今後とも、地域の課題を踏まえ、積極的に対応してまいる。

 

<指摘1>

 次に、「温室効果ガス排出量の算定の支援」や「地域との関わりが深い再エネ導入促進」について指摘します。

 実は、今回の指摘全体に共通して言えることは、ゼロカーボン北海道の実現に向けては、道自身がゲーム・メーカーやゲーム・チャンジャ―、そしてそれらのルール・メーカーになることが重要であることです。

 私たちは、得意気に、資源エネルギー源の宝庫であることを自負し、より多くの再生可能エネルギーを生み出していくことを自覚しているのです。

 であるならば、北海道が新たなゲームを提唱し、有利に運用していく資格があるのだとも考えています。

 特に、系統連携の脆弱さが顕著な北海道において、マイクログリッドによる地域の活性化が急がれています。

制度内運用の拡大か、新制度の提案は、実現させなければならない政策と言えることでしょう。

 知事には、この点を過ぎるほどに意識して頂くことで、新しい局面に導いて頂かなければなりません。

私たちは、既定路線によって搾取される北海道を歓迎することはあり得ません。

 地方創生政策がそうであったように、新エネルギー政策も、地域間競争であることは明らかです。

 新エネルギーを創り出す側が有利に立ち回ることの出来る仕組みを整えていかなければなりません。

 市場原理では、有利なカードを保有する側にルールを決める権利があるとされています。新エネルギー産業において、北海道で有利に立ち回ることが出来るように、諸政策を組み立てていく必要があります。

 私たちは、それが出来る立場にいることを捨てることは出来ないのです。

 これらの点についても、後の予特等で取り上げて参りたいと考えています。よろしくお願いいたします。

 

 

<指摘2>

 2050年、私の見立てによれば、北海道の人口は300万人を割り込みます。 

 道は、様々な統計などから、合計特殊出生率を1.8に戻すことが出来たならば、条件付きで420万人程度と見込みますが、昨今の人口動態統計などをみれば、それが甘い見込みであることは明白です。

 この点において、ゼロカーボン北海道が宣言した2050年までに人口が今の4割程度も減ってしまうと仮定するならば、カーボン・ニュートラルを目指すことは、そう困難ではないのかもしれません。

 しかし、私たちは、それを目指し選択することはあり得ないのです。

 例え避けられない人口減少、少子高齢化が現実のものとなったとしても、経済的に衰退させることを避けるために、道は、私たちは、目指す目的を共有し、必要な選択していかなければならないのだと決意していると理解しています。

 私は、鈴木知事に、未来に向けて元気な北海道を経営して頂く為に、今回の質問で何度も示したキーワードである「分散」と「稼ぐ力」そして「マッチング」を核とした政策・施策の展開を強く要望しておきます。

 これで、私からの質問を終わります。ありがとうございました。